『ぷかぷかな物語』の感想、紹介します。なんと北九州の方がこの本を読み、感想を寄せてくれました。
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『ぷかぷかな物語』読みました!!!
横浜市緑区にある障害のある人達が働くパン屋さん「ぷかぷか」。ぷかぷかさん達(障害のある人達をぷかぷかではそう呼ぶ)が、ぷかぷかと街に出て、ぷかぷかの種を蒔いて地域の人たちの心を耕していきます。むっつりに感染しない人たちって表現!すごくわかる!親と同じレベルでヒヤヒヤしたり、ぷかぷかさんと一緒にいい時間を作っている高崎さんの姿がみえるのがいい笑。
6年前、私も心を耕されたひとり。
子育てにぼろぼろだった頃、高崎さんのブログに出会いました。「60才にして、こんなに楽しい日が来るとは思わなかった」と。障害のある息子と居てこんなに楽しいと言える日が来るのか、という衝撃。高崎さんってどんな人?ぷかぷかってどんな所?ってそこから笑。生きてていいんだ、そのままでいいんだと思えたのもぷかぷかさんに出会えたから。私が「ぷかぷかフェスタ」を始めたのも、ぷかぷかさんのように地域を耕したいとの思いから。ぷかぷかな世界はいくつあってもいいからね。
以前読んだ高崎さんの著書『街かどのパフォーマンス』に、養護学校の子ども達は卒業してもほとんど行くところがないってくだりがあって、そこに出てくる「香蘭」(原宿にあるラーメン屋)のオヤジの話、
「たとえば、自分ちの玄関先をちょっと改造してですね、テーブルを二つぐらい入れますね。台所にもちょっと手を入れて、、お母さんと子どもが二人して働けるラーメン屋くらい、その気になればすぐできるんですよ。ただ、その気になるのがなかなかムズカシイようですね。」
それを読んだ時、退職金をはたいて子ども達の居場所をつくった高崎さんと、たまらない笑顔で働くぷかぷかさんから希望をもらって、私達親が何もしないではいられないでしょう!って。
この『ぷかぷかな物語』は、また誰かの人生を変えちゃうくらいの一冊になるんじゃないかな。
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感想書いてくれたのは北九州のニシヤマさん。私のブログに出会って、人生が前向きになった話は、とてもうれしいです。北九州から一家4人でぷかぷかに来られましたね。息子さんは車いすで来られました。びっくりしましたよ。
一昨年の暮れ、北九州で、ぷかぷかの映画の上映会とトークセッションやったとき
「北九州にもぷかぷかみたいな場所を作ろうよ」
という声があがって
「そうだ」「そうだ」
と何人もの声が上がり、本気で動き始めました。
今、ニシヤマさんは時々「ぷかぷかフェスタ」をやって、ぷかぷかのような場所づくりに向けて、みんなで少しずつ動き始めています。
《 この『ぷかぷかな物語』は、また誰かの人生を変えちゃうくらいの一冊になるんじゃないかな 》
そうなるといいですね。
障がいのある人たちは社会に合わせなきゃいけない、とみんな一生懸命です。本人も、保護者の方もすごく追い込まれています。
そして「ぷかぷか」も事業を始めた当初は社会にあわせる方向で動き始めました。ところがぷかぷかさんたちが社会にあわせようと一生懸命になればなるほど、その姿が本人らしさを押し殺してしまい、私から見ると「気色悪かった」のです。で、社会にあわせるのは止めました。リスク100%で勝負するというとんでもない賭けがはじまりました。どうなっちゃうんだろう、というドキドキのスタートでした。
ところが社会に合わせるのをやめたとたんに、なんと「ぷかぷかさんが好き!」というファンがたくさん現れたのです。そしてそのファンの人達が「ぷかぷか」の経営を支えてくれています。これには仕掛けた私がびっくり。「なんだ、そのままでいいじゃん」て思いましたね。
結局、「障がいのある人達は社会にあわせなきゃやっていけない」という世間の思い込みよりも、ぷかぷかさんたちの魅力が勝った、ということです。その魅力あるぷかぷかさんたちとはいっしょに生きていった方がいい、と私は言い続けています。その方が社会が豊かになる、と。