ぷかぷか日記

共生社会はどうしたら作り出せるか

「やまゆり園事件」を考える集まりがありました。

www.kanaloco.jp

 

《共生社会は「障害のある人が学校の同じ学級、職場、隣近所にいるのが当たり前になることが大前提。」》

 とあって、ま、当たり前のことではあるのですが、いっしょにいたからって、そこからひとりでに共生社会が始まるわけではありません。あくまでいっしょにいる障がいのある人達と「人として出会う」事が大事ではないかと思います。

 

 私は養護学校(今で言う特別支援学校)で30年働きましたが、ほとんどの教員は障がいのある子どもたちを「指導」することに一生懸命で、彼らといっしょに生きていこう、なんて考える人はまずいませんでした。

 この「彼らといっしょに生きていこう」と思えるかどうかがとても大事だと思います。そこが「共生社会」のはじまりだからです。

 では、どうしたら「彼らといっしょに生きていこう」と思えるようになるのでしょう。

 それは彼等に向かって「心を開く」ことだと思います。私自身の経験を言えば、養護学校で教員をする前は、障がいのある人達のことは全く知りませんでした。障害児教育なんていうのも知りませんでした。なので、初めて子どもたちと顔を合わせる日はほんとうにドキドキ緊張していました。

 ところが彼らと何日か一緒に過ごすと、なんか妙に心がほぐされるというか、ほっこりあたたかい気持ちになったり、何よりも毎日すっごく楽しいんですね。

 もちろん彼らと過ごす日々は色々大変なこともあります。ほとんどの子どもはおしゃべりができませんでした。もちろん字も書けません。なので、最初の頃は何を考えているのか、何がしたいのかさっぱりわかりませんでした。

 でも一緒に過ごす中で、今何がしたいのか、何がいやなのか、が少しずつ見えてきました。そうやって一緒に過ごす日々がだんだん楽しくなりました。

 

 文化祭の日にはお芝居をやったりしました。最初の頃は体育館の舞台でやっていましたが、なんか不自由なものを感じて、こじんまりとしたプレイルームを借りて「芝居小屋」と称し、思いっきり自由な場を作りました。

 

 

 ここはまさしく彼らといっしょに生きた場、いっしょに生きた時間になったのです。

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