ぷかぷか日記

「指導する」とか「支援する」とかって、社会をどんどんつまらなくしている

先日近くの創英大学でぷかぷかさんたちと一緒に絵を描く授業で

 「予想外のことが起きて戸惑った」

という感想がありました。とても素直で正直な感想だと思いました。

 

 

 障がいのある人達とおつきあいすれば、予想外のことが起きることも、そのことで戸惑うことも当たり前です。そういった経験をすることで、社会にはいろんな人がいるんだ、ということがよくわかります。だからこそ、私たちは人として豊かになり、社会も豊かになるのだと思います。そしてそこにこそ、彼らといっしょに生きる意味があると思うのです。

 そこを「指導する」とか「支援する」とかいって、予想外のことや戸惑うことができるだけ起こらないようにするのですが、なんかね、社会をどんどんつまらなくしている気がするのです。小さく縮こまっていく、というか。そんな社会はおもしろくありません。

 やっぱり社会はおもしろくないと、人生、つまらないですよね。

 予想外のことが起きて、ああ、どうしよう、どうしよう、と慌てふためいたり、困ったりする時こそ、相手とほんとうに出会えると思うのです。昔養護学校(今で言う特別進学校)の教員になったとき、障害児教育というものを全く勉強せずになったので、目の前の障がいのある子どもたちとどうつきあっていいのかわからなくて、毎日「ヒャ〜どうしよう、どうしよう」とオロオロしていました。でもだからこそ、彼らと出会うことができたと思っています。もし私が障害児教育をちゃんと勉強していたら、「ヒャ〜どうしよう、どうしよう」なんてことはなくて、彼らとも「人として出会う」こともなかったと思います。

 障害児教育を勉強していなかったから障がいのある子どもたちと出会えた、というのもなんか変な感じもしますが、勉強というものは時に人と人との出会いを阻むのだと思います。

  人間は困ったりしたとき、どうすればいいんだろうって悩み、考えます。そうやって私たちは人としての経験の幅を広げ、豊かになっていくのだと思います。

 

 

 障がいのある人達とこんなにもおつきあいしたのは初めて、という学生さんがたくさんいました。ただなんとなくふれあったというのではなく、簡単なお芝居を一緒に作ったり、絵を描いたり、といったクリエイティブな活動もたくさんやりました。

 学生さん達はこれからの未来を作っていきます。予想外だらけのぷかぷかさんたちとの出会いや、そこでの戸惑いや、びっくり感、たくさんの新しい気づきが、みんなが生きやすい豊かな未来を作ってくれるように思うのです。

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