ぷかぷか日記

人権研修会

  • お話を聞いているだけでほっこり楽しかったです
     先日緑区役所であった人権研修会にメンバーさんを三人連れて行って、おしゃべりしていただきました。 pukapuka-pan.hatenablog.com メンバーさんがおしゃべりしたのはわずか40分くらいだったので、ちょっと物足りなかったかなという気がしていたのですが、今日アンケートが区役所から送られてきて、思いのほかみんなしっかり受け止めてくれていることがわかりました。よりよい社会に向けて、ちょっとだけ前に進んだかなという気がしました。 ●●● 12月11日(金)緑区役所人権研修会アンケート ・心が豊かになるという話に感動しました。 ・障がいの方への見方が変わりました。とても楽しく話を聞くことができました。 ・メンバーさんの個性がそれぞれで、お話を聞いているだけでほっこり楽しかったです。今度、絶対ぷかぷかのお店に行きます。 ・実体験に即した話で、新しい発見があった。 ・ぷかぷかのパンを買ってみようと思いました。 ・「一緒に苦労を抱え込むことでもっと豊かになれる」という発想は希望が持てますね。 ・ぷかぷかのメンバーさんのエピソードが楽しくて、もっと知りたくなりました。それをおもしろいといってFacebookで発信する高崎さんに魅力をすごく感じました。 ・職務上、「支援」という視点になりがちであったが、障がいのある人たちと一緒に生きた方が「得」という視点が新鮮でした。現在の就労支援や、その他障害者施設は「支援、○○をしてあげる」という視点で作られていることに気づきました。 ・今まで障害者の人権研修と聞くと難しい重たいイメージがありましたが、今回の研修がちがいました。メンバーの方とのやりとりや、こんなことがあったというお話に気持ちがほっこりしたり、自然体でいいということを学びました。お互い自然体で気持ちよく過ごせる社会になるといいなと思いました。視野が広がりました。お店にも行ってみようと思います。 ・今までの概念が覆されました。三人三様で、生き生きとしていた姿が印象的でした。社会の枠にとらわれることなく、という考え方が、ちょっと考えればわかることですが、実行に移すのはなかなかむつかしいことだと思います。役所の勤務ではないので、水曜日にパンを買いに来ることはむつかしいのですが、ショップの方へは足を運んでみようと思います。体験型になるのでしょうか?当事者のお話が聞けてとてもよかったです。 ・私は今回の研修を受ける前は正直あまり関心がありませんでしたが、今回ぷかぷかさんのお店で働いている三人の方にお会いして、とても感動いたしました。ぜひ十日市場のぷかぷかさんにパンを買いに伺いたいと思います。このような研修はもっと受けたいと思いました。 ・高崎さんの感性が障がいのある人と市民を結びつけているのだと思う。「そのままの個性を生かす」ことも文化とする考えに至るまでは苦労や苦しみがあったと思う。一般のルールになじまない人を排除する世界はある。「迷惑」のひとことでかたづけるのは簡単、これはでも「損」なことなのですね。もったいないことなのですね。カフェに伺います。 ・メンバーさんが参加してくれたことがよかったです。一日の仕事のあとで申し訳なかったと思いますが、その姿も見せてもらえて、勉強になりました。 ・ふつうに接すること、あらためて心にとどめて接していこうと思いました。 ・自然体で過ごしている大人の障害者の方を見ると、障がいの子ども時代をどう支えればよいのか、のびのびしたいがままにしていてよいものなのでしょうか? ・ぷかぷかについてパンを販売している事業所さんというイメージだけでしたが、高崎さんの熱い思いを聞いて、もっと知りたくなりました。また、障害者さんとの関わりについても考えさせられました。 ・障がいを一つの魅力としてとらえ、文化や創造したものを発信していきたい、という内容が心に残りました。小さいところから地域社会を変えていくという意味を実感できました。 ・今まで自分が思っていた就労支援施設とは違う話が聞けて興味深かった。 ・理事長、メンバーの方々の人間力に感動しました。今度お店に遊びに行かせていただきます。 ・辻さんのおかげで「ヨイトマケの唄」のイメージがわかりました。ありがとうございました。人のよいところを探すというのが、自然に見つけられるような人になれるように毎日がんばります。 ・みなさんの明るさと、自然な感じで、またパンを買いたいと思いました。今は分庁舎の販売なので残念です。また食べたくなりました。 ・辻さんの「ヨイトマケの唄」感動しました。 ・ふだん食べているぷかぷかのおいしいパンを作っている人たちの顔が見れてよかった。ますます元気な高崎さんの姿に、自然体で活動することの大切さを学びました。あらためて人権啓発といわなくてもこの研修には人間がいる。 ・研修で一番勉強になるのは本人達の話を聞くことだと思います。一人ひとりの話を聞いて、どういう人たちか知ることができてよかったです。ただ研修中のひとことひとこと、たまに自分とは違う意見もありました。それも一人ひとり考え方や感じ方が違うんだとあらためて感じることができました。 ・メンバーの方々の様々な個性を実際に感じることができてよかった。メンバーの方が独居の高齢者などへ弁当のデリバリーをし、お話をしたり歌うというのは、まさに地域の一員として不可欠な存在になるものだと思いました。 ・障がいのある子を保育園で受け入れる中で、彼らの世界観をこわさず、全体の子どもたちとの生活との接点に悩むことがよくあります。彼らをまわりに合わせるのではなくて、彼らを受け入れる生活の大切さを子どもの世界にも通じると感じました。とてもいい研修でした。 ・三人のみなさんにお会いできてうれしかったです。 ・父が退職前、某企業の特例子会社の社長をしていました。初めのうちは生き生きと取り組んでいましたが、月日がたつにつれ「やはりむつかしいな」とつぶやくことが多くなったことを思い出しながら聞いていました。企業内でぷかぷか同様生き生きと働いてもらうにはどうすればよいものか、もっとお考えを伺いたいと思いました。 ・ぷかぷかの人たちが楽しく仕事をしていて、生き生きしているのがよく伝わり、やりがいのある仕事であることがよくわかりました。これも高崎さんの人がらが伝わってできたことだと思います。ファンになりました。 ・3名の方が来て下さって、みなさん明るく楽しいお話を聞けました。ぷかぷかのパンが食べたくなりました。保育園勤務なので、買いに行けないのが残念です。職場に売りに来てくれるとうれしいなと思ったほどです。 ・障がいを持っていても、それぞれ得意分野があり、会計、販売、パン作りなど、その才能が仕事に生かされているところがすばらしい。スキャンで読み取る感じで計算ができるのは特にすごい才能だと感心してしまいました。 ・障害者としてではなく、人として障がいを持った方々と対等に接している高崎さんがとても印象的だった。障がいを持った方を社会になじませるのではなく、彼らに合わせていく、という言葉には考えさせられた。 ・障害児入所施設での勤務経験があり、就労支援施設、作業所、養護学校にも関わりが多い中、ぷかぷかさんのようなやり方で地域と接しているケースは初めて見ました。 ・実際にメンバーさんがいらして話を聞くだけではなくて、とても近い感じがしました。ノーマライゼイションといわれているが、つい個性の強さに目が向いてしまっていたけれど、得意なことを素直に誇らしく披露する姿はとてもあたたかく感じました。 ・障がいを持っている方と直接ふれあう機会はなかなかなくて、異質な目で見ていた部分もあったと思います。しかし実際に今回お話を聞いてみて、すごくおもしろい考えを持っていたり、人間性あふれており、素直なところがとても魅力でした。ぜひぷかぷかのお店に行って、直接話がしたいと思いました。 ・三名の方が来て下さって、いろいろな質問に答えて下さったり、表現して下さったりしましたが、そのやりとりには、計算も裏もなく、ほんとうに正直で純粋だなと感じました。辻さんの「ふきのとう」の朗読はなぜか涙が出てくるほど伝わってくるものがあり、最後までお聞きしたかったです。私たちは規範やマニュアルの中で生活することが当たり前で、それが生きやすいと考えていますが、実は苦しいもので、自由や幸福感も薄いのかも知れないですね。その多数の中で障がいのある方が生きるのではなく、彼らが自分らしく生きられることが差別のない社会なのだと思いました。 ・今までの障がい研修とは全くちがう形式での研修でしたが、高崎さんのおっしゃる「相手を知れば、障がいというくくりはなくなる」という言葉が実感できる研修でした。また一緒に生きていった方が得というとらえ方もとても新鮮でした。ぜひお店に行ってみたいと思える素敵な時間でした。 ・高崎理事長の熱意を感じました。メンバーさん三人の人となりが伝わり、職場の雰囲気も感じることができました。
  • 社会が失うものを《想像》して欲しい。
     緑区役所の人権研修会に講師として呼ばれたのですが、私一人で行ってもなんだかつまらない気がして、ぷかぷかのメンバーであるツジさん、アサノさん、コンノさんを連れて行きました。  人権問題について抽象的な話をしても何も前に進みません。こういうことは人権問題になるからやってはだめです、とか、障害者を差別することは人権上許されません、とかの話をしても、「ああ、そうですか」で終わってしまい、何も変わりません。  大事なことは研修会がきっかけで、参加した人の中で何か新しい発見や出会いがあり、ほんの少しであっても、よりよい社会に向かって前に進むことです。そのためには人権問題の当事者、障害者差別に関しては障がいのある人本人に会うのが一番だと考えました。《障害者》という言葉には、社会のお荷物だとか、厄介者といったマイナスイメージばかりが詰まっています。でも、本人に会えばすごく楽しくて、心あたたまるところもあって、マイナスイメージばかりじゃないよな、ってすぐにわかります。  そういう人と人との出会いこそが、社会をよりよい方向へ変えていく出発点になると思うのです。  参加者のほとんどの方は障がいのある人たちと接するのは初めてだったようです。ですからツジさんが会場に着いたときからずっとしゃべりっぱなしだったことにちょっとびっくりしたようでした。このびっくりすることも大切な出会いです。  一人ひとり簡単な自己紹介をしてもらいました。ぷかぷかでどんな仕事をしているのか、仕事でおもしろいのはどんなところか、給料は何に使っているかなど聞きました。アサノさんは彼氏の話もしていました。コンノさんは秩父鉄道というマイナーな路線の話をしていました。ツジさんは紅白歌合戦が大好きなので、2005年の出場歌手の名前を全部言ってましたが、これがほんとうにあっているかどうか誰もわかりませんでした。ついでに2014年の歌手も言ってもらい、これはみんなよく知っている歌手なので、それを機関銃のように次から次に名前を言い、これにはみんな驚いたようでした。  驚きの中で《障害者》という言葉に詰め込まれた社会のお荷物だとか、厄介者といったマイナスイメージはどこかへ行ってしまったのではないかと思います。《障害者》といわれながらも、そこにはあたたかな生身の人間がいるということ、泣いたり、笑ったり、日々自分の人生を楽しんでいる人がいるということ、その当たり前のことに気がついたことはとても大きかったのではないかと思います。何よりも彼らと接すると、なぜか心がぽっとあたたまるということ。  そこを押さえた上で今一度《想像力》を働かせて欲しい。《障害者》を社会から排除するとき、私たちは何を失うのか、ということを。私たちはそれで幸せになるのか、ということを。  ぷかぷかのプロモーションビデオのプロデューサーの中島さんが撮った映像を紹介します。 www.youtube.com  彼らのインタビューの最後にツジさんに《ヨイトマケの唄》を歌ってもらいました。決してうまいわけではないのですが、しんしんと心にしみるものがあって、歌い終わったとき「ツジさん、ありがとう」といいながら、ついうるっと来てしまい、ちょっと困りました。  どうしてツジさんがこの歌を歌うのか、本人に何度聞いてもよくわかりません。紅白歌合戦で聞いたときいっぺんに気に入ったらしいのですが、そのどうして気に入ったのかがよくわからないのです。しつこく聞くと「勉強するよ」のところ、といったりするのですが、どうしてそこなのか、よくわかりません。そういう説明を彼は一切しないのです。 父ちゃんのためなら エンヤコラ 母ちゃんのためなら エンヤコラ もひとつおまけに  エンヤコラ 今も聞こえる ヨイトマケの唄 今も聞こえる あの子守唄  工事現場の昼休み たばこふかして 目を閉じりゃ 聞こえてくるよ あの唄が 働く土方の あの唄が 貧しい土方の あの唄が  子供の頃に小学校で ヨイトマケの子供 きたない子供と いじめぬかれて はやされて くやし涙に暮れながら 泣いて帰った道すがら 母ちゃんの働くとこを見た 母ちゃんの働くとこを見た  姉さんかぶりで 泥にまみれて 日にやけながら 汗を流して 男に混じって ツナを引き 天に向かって 声をあげて 力の限り 唄ってた 母ちゃんの働くとこを見た 母ちゃんの働くとこを見た  なぐさめてもらおう 抱いてもらおうと 息をはずませ 帰ってはきたが 母ちゃんの姿 見たときに 泣いた涙も忘れ果て 帰って行ったよ 学校へ 勉強するよと言いながら 勉強するよと言いながら   ツジさんは人とのおつきあいの苦手な方で、会話が成り立たないことが多いので、人の生きることについても、それほど考えてないんだろうな、とつい思ってしまいます。でも、この《ヨイトマケの唄》を一度聞いただけで気に入って、歌詞を全部覚え、人の前で、人の心に響くように歌うところを見ると、人が生きることについて、すごく深いところで見ているように思うのです。  そんな彼も社会の中では《障害者》であり、さげすみの対象です。これこそが人権問題です。人権問題は、私たちの側の貧しさに他なりません。
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