『不安の正体』を上映し、詩のワークショップ
六角橋教会で『不安の正体』を上映し、そのあと、ただ感想を言い合うのではなく、詩のワークショップをやりました。 上映の前に、教会なので賛美歌を歌いました。分厚い賛美歌の本を渡され、なんと「we shall over come」の歌でした。昔学生の頃、デモをやりながらよく歌った歌ですで、確か黒人霊歌だったと思いますが、賛美歌でもあったのですね。 おもしろかったのは牧師さんがギターを弾き、信者さんが箱形の打楽器カホンを叩いていたこと。中々センスのいい音とリズムで賛美歌を引っ張っていましたね。これ見ただけで、六角橋教会っておもしろい!って思いました。『ぷかぷかな物語』も何冊も買ってくれていて、なかなかの教会です。 集まりの宣伝でこんなポスターまで作って貼ってありました。 映画を見たあと、六つのグループに分かれ、それぞれの気づきを5,6行の短い詩に書きました。 グループの中で詩を発表したあと、一行ずつ切り離し、グループの中で言葉をシャッフルします。次に言葉たちを並べ替え、グループとしての詩を作っていきます。 この作業がいちばん大変で、いちばんおもしろい。バラバラだった言葉が、並べ替えられ、意味を持った言葉として立ち上がってきます。でき上がったグループとしての詩を発表。誰かに向かって「朗読」するなんて、ほとんどの人はやったことがないので、とても新鮮な体験だったと思います。朗読の時、音楽も入れました。 参加者の中に精神障害の当事者の人が二人いました。お二人とも、教会に集まる人達の中で、少しずつ症状が落ち着いたと言います。 『人は人を浴びて人になる』という本がありましたが、そのことがこの教会のコミュニティの中では実現されているように思いました。 教会に集まる人達も、お二人と当たり前のようにおつきあいし、このコミュニティの中では『不安の正体』にあるような、精神障害者はこの地域に来るな、みたいな声は上がりようがありません。お二人がいることで、お互いが安心できる場になっているようでした。 以前ぷかぷかで働いていたコンノさんは、なんと5才の頃からこの教会に通っていて、今35才ですから、30年も通っているそうです。いろいろ大変だったようですが、ぷかぷかで働き始めてからものすごく変わったと牧師さんはおっしゃっていました。コンノさんは30年、この教会をせっせと耕してきたようです。 今日もコンノさん、あーだこーだうるさくしていましたが、それでもちゃんと参加して詩を書いていました。コンノさんの詩の中に、精神は神様が作った、という言葉がありましたが、中々深いですね。 こんなコミュニティを地域社会で作ること、それが『不安の正体』で見えた地域の問題を解決していくように思いました。 9月22日(木)都築公会堂で「不安の正体」の上映会があります。どうしたらいいのか、みんなで考える上映会です。