ぷかぷか日記

ぷかぷかは多様な文化の一つ

「規範」というのは、一つの文化ではないかと思います。「こういうときはこんなことしちゃいかんとか、こういうときはこうすべき」といったことは、文化圏が違えば、全く違ったものになります。

 昔中国を旅したとき、食堂のテーブルの上に骨をはき出す習慣に辟易したことがあります。日本ではお皿の上にはき出すのが当たり前のことですが、中国人にとってはテーブルの上にはき出すことが当たり前でした。文化の違いは、時に辛いものになります。

 以前にも書きましたが、私は障がいのある人と出会ってから、自分の中の規範から、だんだん自由になりました。「こういうときはこんなことしちゃいかんとか、こういうときはこうすべき」といった規範から、彼らはほんとうに自由でした。ありのままの自分を生きる彼らとのおつきあいのおかげで、自分をがんじがらめにしていた規範というものから少しずつ自由になりました。

 規範が一つの文化であるなら、規範から自由であることも、もう一つの別の文化です。お皿の骨をはき出す文化があれば、テーブルにはき出す文化もあります。

 仕事中おしゃべりしちゃだめ、というのは一般的な「規範」であり「文化」だと思います。そして、その規範から外れることも、一つの「文化」と呼んでいいような気がします。

 ですから「仕事中おしゃべりしてもいい」ぷかぷかは、一つの新しい「文化圏」と呼んでもいいような気がします。

 社会の基準に合わせるのではなく、彼らを基準にすることも、一つの文化です。

 彼らと一緒に作った芝居は新しい文化といっていいと思います。であるなら彼らと一緒に作り上げたぷかぷかも新しい文化と呼んでいいような気がします。

 読売福祉文化賞の評価の観点にあった

「福祉の現場において、多様な文化の向上に尽くしている」

という項目は、何もアートで創り出したものを引っ張り出さなくても、ぷかぷかの日々の活動そのものが、その観点で評価できるものではないかと思うのです。

 ツジさんが作り出すこの空間も、多様な文化の一つではないかと。

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 文化というのは「ある社会の成員が共有している行動様式や物質的側面を含めた生活様式をさすことが多い。」とあります。

 

 

 

 

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