ぷかぷか日記

「一緒に生きた方がいい」という言葉は衝撃でした

 NHKラジオ深夜便を聞いて愛知県から訪ねてきた人がいました。その方からのお便りです。

 

 《 「障がいのある人たちとは一緒に生きた方がいい」という言葉をラジオで聞いたときは、その真意がよくわかりませんでした。相模原事件の容疑者のような「障害者は必要ない」という感覚を事件の報道で聞いたとき、否定しきれない自分がいました。自分の中にも彼らを別な世界の人として意識の外に追いやろうとしている感覚が確かにあります。また同時に自分は「障害」というものについてあまりに無知であることも突きつけられました。

 事件後、地元の新聞にダウン症を持つ親のインタビュー記事が掲載されていました。その中で「この子がいなければいいのに」と言ったことが一回だけあったという告白がありました。障害のある子を持つということは、想像を絶する深い葛藤があるのだと思わずにはいられませんでした。

 それ故、余計に高崎さんの「一緒に生きた方がいい」という言葉は衝撃でした。決して表面的な人道主義の観点ではなく、ご自身の経験から実感として導き出された言葉のように思えたからです。 》

 

 そんなことがあってぷかぷかに見学に来られました。私の話だけではなく、実際に彼らに会うのがいいと思い、ごちゃごちゃといつ始まっていつ終わったのかわからないようなカオス状態の帰りの会に参加してもらいました。その感想です。

 

 《 障がいを持つ彼らと接して感じたことは、何よりもまず表情が明るいということです。彼らの笑顔が脳裏に焼き付いています。幼い子どものような、ひょっとしたらそれ以上の笑顔に感じました。高崎さんのおっしゃっていた「癒やされる」という意味を垣間見たように思います。今まで感じたことのない感覚でした。 》

 

 すごく新鮮なものを感じました。ふだん、障がいのある人と接したことのない人にとって、ラジオから聞こえてきた「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいいよ」という言葉は、信じがたい言葉だったのだと、お手紙を見て気がつきました。それでも、そのまま聞き逃せない感じがして愛知県からわざわざ来てくれたようでした。

 言葉には人を動かす力があるのですね。

 

 

 

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