ぷかぷか日記

壁を高くして囲い込むなんて、もったいないです。

 グループホームの問題に関して昨日、津久井やまゆり園の人たちを受け入れる港南区芹が谷の自治会長さんにいろいろお話を聞いてきました。とにかく地域のいろんな行事に参加し、地域とのつながりを日々作っていくことが大事、それが今回の作りやまゆり園の人たちを受け入れる素地になっている、とお話しされていました。

 ごく当たり前の話ですが、どういう地域社会を作っていくのか、というビジョンの中に、障がいのある人たちを自然に受け入れていこう、という思いが入っているところがすばらしいと思いました。

 

 ぷかぷかは街の中にぷかぷかさんの働くお店を作って、日々お客さんとのおつきあいを広げています。開けっぴろげなお店で、近所の人の言わせると、どこが内だか外だかわからない、全く出入り自由な場所です。ぷかぷかさんたちとのおつきあいも自由です。帰りの会には気がつくと近所の子どもが紛れ込んでいたり、たまたま立ち寄った方たちも自由に参加しています。

 地域社会に対して100%開かれた場所です。地域の人たちとのおつきあいが大事だと思うからです。そういうおつきあいが、お互いを豊かにすると思うからです。

 

 先日、横浜市健康福祉局から「防犯対策を強化するために必要な安全対策の補助」についてのお知らせが来ました。「非常通報装置等の設置」「警察機関への非常通報装置等を設置するための整備」など、防犯対策を強化するための工事に対して補助金を出すというのです。

 相模原障害者殺傷事件に対する神奈川県の検証委員会の調査は、施設の防犯対策をいちばん問題にするような結論でした。多分それを受けてのお知らせなんだろうと思います。

 以前ぷかぷか日記にこんなことを書きました。

 《 やまゆり園建て替えの説明会で県の福祉部長が「建て替えは、屈しないという強いメッセージになる」といったそうですが、何ですかね、この「屈しない」というのは。何に対して「屈しない」のでしょう?何か勘違いしていませんか?あの事件は、何かに「屈する」ような事件だったのでしょうか?

 「テロに屈しない」と、ブッシュ元大統領とか安倍首相とか、威勢のいい人たちが言ってますが、テロが減りましたか?争いがますます拡大しただけじゃないですか。テロがなぜ起こるのか、その根本的な原因の解消を目指すことなく、より大きな暴力で押さえ込もうという発想は、テロをさらに拡大させるだけです。

  この言葉と同じような感覚で「屈しない」などといったのであれば、事件に対して何の解決にもならない気がします。「力」で押し返すような、そんな問題ではないはずです。》

 そして今回の健康福祉局からのお知らせです。地域社会に対して、更に壁を高くしなさい、といっているようなものです。

 時代を逆行してる気がします。

 

 写真の、こんな人たちとのおつきあいこそが社会を豊かにします。壁を高くして囲い込むなんて、もったいないです。

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