ぷかぷか日記

障がいのある人とおつきあいすると「得する」って、こういうことかなとも思いました

 ぷかぷかの近くの創英大学で簡単な演劇ワークショップをやりました。三回連続の講座で、1回目は映画『Secret of Pukapuka』の上映と私の話、2回目はすごろくワークショップ、そして今回の演劇ワークショップです。回を重ねるにつれて、ぷかぷかさんのおかげで、学生さんの心と身体がどんどん自由になってきました。

 学生さん達の顔を見てください。障がいのある人たちとの関係の中で、こんなにいい顔のできるのが演劇ワークショップです。今回やったのは「ネーム&アクション」「早並び競争」「ドラゴンテイル」「笑いの階段」「マルマルマル」「ギブミーシェイプからお話作り」などです。

 

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 全部で1時間くらいでしたが、そのわずかな時間で、こんな笑顔でつきあえる関係が演劇ワークショップではできるのです。

 創英の学生さん達は、この連続講座と平行して三日間ぷかぷかに来て体験実習を行っています。今まで障がいのある人たちとほとんどつきあったことがなかった人たちが、みんなぷかぷかさんたちととてもいい出会いをしています。

 ぷかぷかさんとおつきあいするとすごく楽しいので、今度創英でぷかぷかさんを呼んでクリスマス会をやろうという話も持ち上がり、今準備が進んでいます。学生さんとぷかぷかさんで打ち合わせもします。クリスマス会では学生さんとぷかぷかさんが一緒にクリスマスにまつわる簡単な芝居をやるかも知れません。

 ぷかぷかさんたちが地域の人たちといっしょにやっている演劇ワークショップの大道具作り、小道具作りが本格化するので、学生さん達に手伝ってもらう予定でいます。ぷかぷかさんたちと一緒に作ります。自分が制作に関わった大道具、小道具が、来年1月27日(日)みどりアートパークホールの舞台で活躍します。

 更に、今回のぷかぷかさん達とのすばらしい出会いを絵本にまとめよう、という話もあります。今回見つけた宝物のような出会いを絵本という形で子ども達に伝えようというのです。学生さんは子ども教育学部。将来相手にする子ども達を頭に浮かべながら絵本を作ります。内容、構成は学生さん、絵はぷかぷかさんが描きます。学生さんとぷかぷかさんとのコラボで絵本ができるのです。

 クリスマス会も、大道具、小道具作りも、絵本作りも、ここはもう小さな「ともに生きる社会」です。

 

 今回の出会いを小さな子ども達に絵本を通してどうやって伝えればいいのか、学生さん達は一生懸命考えます。ぷかぷかさんとの出会いを、そういう形で振り返ります。出会いの意味を考えます。考えることが、絵本という形になります。絵本はともに生きる社会を作る手がかりになります。

 そもそもどうして今回の出会いを子ども達に伝えるのか、といったことも考えます。それを考えることは、今の社会を考えることです。社会の中で障がいのある人たちはどのように位置づけられているのか、彼らと私たちの関係はどうなっているのか、を考えることです。2年前の相模原障害者殺傷事件は単なる犯人の特異性だけで済ませていい事件なのか、といった問題も、これを機会に学生さん達と一緒に考えていきたいと思っています。

 絵本作りは、ですから、ただ単に絵本を作るだけではなく、学生さんにとっては、社会を、その中での自分の生き方を考える、すばらしい機会になると思います。

 

 最近おつきあいのある協進印刷さんは、学生さんとコラボしながら絵本を作っています。そこに相談しながら、しっかり読んでもらえる本物の絵本を作りたいと思っています。

www.kyoshin-print.co.jp

 

 製作の資金面では、内容的に「ともに生きる社会」を作っていく上での手がかりになるような絵本なので、共生社会を作るべく活動をしている県の共生社会推進課に相談しようと思っています。もしお金を出してもらえれば、今回制作する絵本はたくさんの保育園、幼稚園などに配布することができます。「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいいよ」というメッセージが、小さな子ども達にもわかりやすいやさしい言葉と絵でたくさんの子ども達に伝わるのです。「ともに生きる社会」に向けての、大事な種まきになります。

 県民のこういう活動を支えてこそ、「ともに生きる社会」はみんなで作っていくもの、になるのだと思います。「ともに生きる社会かながわ憲章」のサイトには「私たちは、この憲章の実現に向けて、県民総ぐるみで取り組みます」とあります。今回の企画は、憲章の実現を本気でやろうというものです。 

 何よりも、相模原障害者殺傷事件を超える社会は、アーダコーダの議論の果てにあるのではなく、こうした小さな実践を積み重ねてこそできあがっていくものだと思います。

 

 絵本制作は創英の学生さんと話しながら唐突に持ち上がった企画ですが、いろいろ考えていくと、こんなふうにいろんな意味を持っていて、「ともに生きる社会」に向けて、ちょっとわくわくするような企画です。ここから新しい物語が始まります。時々進捗状況を報告します。

 

学生さん達の演劇ワークショップの感想

●ぷかぷかさんと交流してみて体全体を使ってコミュニケーションをとることができました。波の動きや城などグループになり、1つの絵になってとても思い出となりました。それぞれ波の音の表し方や城などの形のイメージを学ぶことになったのでとてもよかったです。

 

●身体全体を使ってコミュニケーションを取り合うことができたのでとてもよかったと思います。私はまだぷかぷかさんの体験をしていないのでとても楽しみになりました。体験を通じて学べることはまだまだあると思うので意識したいです。

 

●今回、体で表現する中でぷかぷかさんの様々な表情を見ることができ、楽しむことができました。3つのグループに分かれて、みんな個々のイメージを持ってその表現している姿を見て楽しむことができ、グループで一緒になって考えることで1人ひとりの考えている事の違い、また学生とぷかぷかさんが考えていることの違いがあり、面白いと感じました。ぷかぷかの活動に行ってからの2度目の授業だったので、ぷかぷかさんと関わりやすく楽しい時間、環境だと感じました。

 

●今日ぷかぷかさんと体を使って大きな声で交流することができ、リラックスして行うことができました。みんな楽しそうにしていて心の底から笑うことができました。すでに2回実習させていただきぷかぷかさんと一緒に過ごすことが楽しくて、もっともっと

関わりを持っていきたいと思いました。絵本の話もとてもわくわくしました。私は絵本が大好きでそれを一からぷかぷかさんと作れるのが本当に楽しみで幸せだと思いました。

 

●2回目の交流でコミュニケーションだけではなく体を使ってコミュニケーションをとり、難しい面、楽しい面もあり、とても良い経験でした。今回のワークショップをやってみてとても楽しかったです。演劇はやったことがあるので、とても興味があり今後のワークショップもいってみたいなと思いました。

 

●今回のこのワークショップをしてみて感じたことは体を一緒に動かすことで仲が深まったと思い、またいろいろな事で触れ合いたいと思った。

 

●今日の活動は私自身心から楽しんで取り組むことができました。その心があってか、ぷかぷかさんと素の心で関わることができ、ぷかぷかさんの本質を感じながらふれあう事ができました。「得する」ってこういうことかなとも思いました。私の中であたらしい感覚に出会えて、本当に良い経験になりました。ぷかぷかさんの体験はこれからなので、次ぷかぷかさんと会えるのが楽しみになりました。

 

●前回のすごろくワークショップと違って体等を使って動かしたりしたためとても楽しかったです。学生の方が動きがかたく、ぷかぷかさんの方が、良い動きをしていたので見習いたいと思いました。

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