ぷかぷか日記

グループホーム建設の反対運動は、障がいのある人たちと分けられた歴史がそのまま吹き出したもの

都筑区で精神障がいの人たちのグループホーム建設に住民から反対運動が起こっているという報道がありました。 

神奈川新聞の記事はこちら

https://www.kanaloco.jp/article/entry-169984.html?fbclid=IwAR2L3H0PQxk3u7w7kcr_pENR5mjPXfIyz4LzXP6PY0iBwfid1yiwalYHPes

 

 緑区でもグループホーム建設に反対する運動が起こりました。

「住民の安全を守れ」「子どもたちの安全を守れ」「施設を飛び出した入居者が家に入ってくるのではないか」等、全く同じことを反対する人たちはいっています。

 都筑区で作ろうとしているのは精神障がいの人たちのグループホーム、緑区で作ろうとしていたのは知的障害の人たちのグループホームです。精神障がいと知的障害は全く違う障がいです。

 ところが、反対する人たちの言葉はほとんど同じです。なぜか。

 要するに障がいのある人たちと具体的におつきあいした経験がないのです。経験がないところでの偏見、思い込みで不安をいっているだけなのです。

 単なる偏見、思い込みであっても、それは建設計画をつぶしてしまうほどの力を持ちます。瀬谷区では何年もかけて準備をしてきたグループホームの建設計画がつぶされました。緑区では行政の指導でとりあえずがスタートしましたが、反対していた住民に丁寧に説明したわけではないので、火種は残ったままです。

 

 建設する側は、障害者差別解消法にはGHなど障害者関連施設の開設に関し、国や自治体が「周辺住民の同意を求めないことを徹底する」との付帯決議があることを説明した、というのですが、そんな説明を反対住民にしてもほとんど意味がありません。こんなことは自分がそういう立場に立って、そんな説明を受けて納得するかどうかを考えれば、すぐにわかることです。

 こんなことで今回の問題が解決するほど、簡単なことではないと思います。なぜ簡単なことではないのか。

 

 子どもの時から障がいのある子どもは特別支援学校、もしくは特別支援級へ組み入れられ、そうでない子どもは彼らとおつきあいする機会がほとんどありません。たまに「交流」があっても、「日々のおつきあい」はありません。障がいのある人たちのことをほとんど知らないまま、みんな大人になっていきます。

 そういう、障がいのある人たちと分けられた歴史があること。それをまず確認する必要があると思います。

 ですから、大人になって、自分の家のすぐそばに障がいのある人たちのグループホームができることになると、相手のことを知らないが故の怖さだけが先行し、今回のような問題が起こります。

 怖さが先行している人たちに障害者差別解消法の話をしても、説得できるわけがありません。運営する側の問題の見立てが甘すぎると思いました。

 グループホーム建設の反対運動は、障がいのある人たちと分けられた歴史がそのまま吹き出したものです。そこに目を向けない限り、本質的な問題解決はできません。

 

 偏見、思い込みだけでものをいう人に対し、言葉の説得はとてもむつかしいです。子どもの頃から大人になるまで障がいのある人たちとおつきあいした経験がない、という長い歴史は少々の言葉ではひっくり返せないのです。

 緑区で反対運動後起こったとき、何度目かの説明会に出席し、ぷかぷかの映画を上映しようとしたことがあります。

 『Secret of Pukapuka』という映画で、カナダのバンクーバーで開かれた世界自閉症フェスティバルで上映し、絶賛された映画です。日本各地で上映したときも、とても好評だった映画です。

 ところが上映が始まって2,3分で、「こんないいところばかり撮った映画なんか見たくない」とえらい剣幕でいわれ、泣く泣く上映中止に追い込まれました。

 言葉がもう届かない、と思いました。

 

 ではどうしたらいいのか。

 こんな運動は間違ってるとか、障害者差別だ、といくら批判しても、問題は何も解決しません。

 日々の暮らしの中で、障がいのある人とおつきあいする機会、出会う機会をこつこつ作っていくこと、それを一つ一つ丁寧に実践していくしかないと思います。

 グループホーム建設の説明会で、ぷかぷかの映画の上映会が中止に追い込まれたあと、少しへこみました。でも、すぐ気を取り直し、グループホーム建設予定地のすぐそばにある学童の子どもたちを対象に、ぷかぷかさんたちといっしょにパン教室をやりました。子どもたちは楽しいパン作りの中でぷかぷかさんたちととてもいい出会いをします。そんな子どもたちから、お父さん、お母さんに、「楽しいお兄さん、お姉さんだったよ」「パン作りを丁寧に教えてくれたよ」って話してくれれば、と思って企画したものです。

パン教室の記事はこちら

https://www.pukapuka.or.jp/2018/03/26/1060/

 

 「障害者はなんとなくいや」「怖い」「近寄りたくない」といった雰囲気の中で、ぷかぷかでは街の中でお店を運営しながら、「ぷかぷかさんが好き!」というたくさんのファンを作りだしてきました。どうやって、その社会のマイナス要因いっぱいの雰囲気をひっくり返したか、そのヒミツが『ぷかぷかな物語』には書いてあります。反対運動にあって困っている方、ぜひ読んでみてください。

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https://shop.pukapuka.or.jp/items/19207891

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