ぷかぷか日記

「好き!」という関係は、社会を変えます。

神奈川新聞、やまゆり園事件考で成田記者が「分ける社会」について、とてもいい記事を書いています。5月6日「共生への道しるべ(下) 出会いからはじめよう」

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 「分ける社会」を変えていくために何が求められているのか。それは共に生きている子どもたちが教えてくれているように、障害者を「理解」や「支援」の対象として見るのではなく、対等な「仲間」として付き合い、「私とあなた」という二人称の関係性を紡いでいくことだ。

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 私は障がいのある人たちに惚れ込み、

「いっしょに生きていかなきゃソン!」

と思い、ぷかぷかを立ち上げました。「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいい」「その方がトク!」というメッセージを毎日のように発信しました。メッセージに共感してくれた人が

「あっ、行ってみようかな」

って、ぷかぷかに買い物に来たり、遊びに来ました。街の人とぷかぷかさんとのたくさんの出会いが生まれました。出会うことで、いっしょに生きていった方がいいことを実感します。

 「分ける社会」が「いっしょに生きる社会」に少しずつ変わってきています。

 そんな風に変わる大事なポイントは「あっ、行ってみようかな」って思えるような魅力あるメッセージの発信だと思います。「支援」という上から目線、相手をマイナス評価するところから始まる関係では、障がいのある人たちの魅力なんて伝えられません。彼らの魅力が伝えられなければ、いっしょに生きていこうと思えるような関係は生まれません。

 「分ける社会」が変わるかどうかは、彼らに近いところにいる人たちが、彼らの魅力をどこまで伝えられるかにかかっているように思います。そのためには、彼らをマイナス評価するのではなく、彼らの魅力に私たち自身が気がつくことです。そしてそこにプラスの価値を見つけることです。

    この字を「下手くそな字」と見るか、「魅力ある字」と見るか

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 事件後、誰にもある「内なる優生思想」という差別意識と向き合う必要性が語られた。だが、自らの内面にいくら向き合ったところで、差別が生まれる状況が変わるわけではない。「分ける社会」を変えていくには、当事者と出会うことからしか始まらないように思う。

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 事件の後「内なる優生思想」という言葉がいっときはやりましたが、社会は何も変わりません。やはり記事にあるように「当事者と出会うことからしか始まらない」のです。

 ぷかぷかは、街の人たちに、

「こんな素敵な人たちとは出会わなきゃソンですよ」

みたいな思いで街の中にお店をつくりました。結果、街の人たちと彼らのいい出会いがたくさん生まれました。出会いは

「ぷかぷかさんが好き!」

というファンをたくさんつくりました。

 「何かやってあげる」関係ではなく、どこまでもフラットにおつきあいできる関係がここにはあります。

 「好き!」という関係は、社会を変えます。

 「分ける社会」が、ここでは確実に変わりつつあります。

 

 写真右側の人はぷかぷかさんに惚れ込み、ワークショップに参加するために栃木から新幹線に乗って来ました。「好き!」は社会を変えるのです。

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  そうした出会いを重ねて「分ける社会」をじわじわと揺り動かし、誰もが地域で学び、暮らすことができる社会に変えていこう。重度障害者が当たり前に、私やあなたのそばにいる街に変えていこう。その先には、多様な存在が響き合う豊かで面白い世界が待っている予感がしている。

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 「重度障害者が当たり前に、私やあなたのそばにいる街に変えていこう。」と記事にありますが、まさにそれをぷかぷかはやります。

www.pukapuka.or.jp

 私は時々行って畑仕事や田んぼの仕事をいっしょにやる予定です。どろんこになる田植えはとても楽しみです。

 それと週一回給食をみんなで作るので、「テキトー給食」をやろうって提案しています。ほんま、大丈夫かいな、と思っている人が多いのですが、ま、今に見てろって感じで楽しい給食作りをいっしょにやろうと思っています。乞うご期待です。

 

 

「共生への道しるべ(下) 出会いからはじめよう」

https://www.kanaloco.jp/article/entry-347624.html

 

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