ぷかぷか日記

人権研修会で、詩を作るワークショップ。

 緑区役所と瀬谷区役所から人権研修会を頼まれました。詩を作るワークショップをやってみようと思っています。人権に関する話を聞いておしまい、ではなく、人権についての気づきをきちんと自分の言葉で表現し、それをみんなで共有し、人権について深く考えて欲しいからです。

 

 事前に障がいのある人たちのためのグループホーム建設反対の新聞記事を読んでもらい、自分の家のそばにグループホームが建つことになったらどう思うか、ということを考えてもらいます。「すごくいや」とか「怖い」とか「なんとも思わない」とか、自分の正直な気持ちを頭の中でメモしておいてもらいます。

 ぷかぷかさんの話を聞いたり、『Secret of Pukapuka』を見て、気づいたことを5行くらいの短い詩で表現します。1行目はグループホームが建つことになったらどういう気持ちになるかを書いてもらいます。その時の気持ちが、ぷかぷかさんとの出会いの中で、どう変わっていったのかを詩で表現します。その詩を10人くらいのグループの中で一人ずつ朗読し、お互いの気づきを共有します。

 詩の言葉を1行ずつ切り離します。10人のグループなら、約50個のことばが並びます。どの言葉を先頭に持ってきて、どの言葉がじぶんが変わるきっかけになって、どの言葉が最後に来るか、グループの中で話し合います。バラバラになった言葉を編集し直すのです。お互いの思いが交差し、一番大変で、一番楽しい時です。そうやってグループとしての詩を作ります。

 バラバラだった言葉が、グループとしての詩にまとまった時、詩は個人の詩よりもはるかにチカラを持ちます。そのことを誰かに向かって朗読する時、あるいは誰かの朗読を聞く時、しっかり味わって欲しいと思います。

 みんなでチカラある言葉を生み出すこと、それが今回の人権研修会で一番大事な部分です。

 

                 (写真は東洋英和女学院大学でやった時のもの)

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 できあがった詩をほかのグループの前で朗読します。朗読は詩の言葉に丁寧にふれ、思いを声に乗せて相手に届けることです。朗読する時、多分、いつもと違う自分がそこにいます。そのことに気づいて欲しいと思います。

 

                      (映像は早稲田大学)

www.youtube.com

 

 各グループの朗読のあと、みんなで振り返りをします。

 気づきを詩にするとか、その詩を誰かに向かって朗読するとか、誰かの朗読を耳を澄まして聴くとか、気づきの言葉をシャッフルし、それをどう並べるかで、誰かと議論するとか、みんな新鮮な体験になると思います。

 その一つ一つが人権について深く考える作業です。

 できあがった詩は、ぜひ区役所の中に飾って欲しいと思います。みんなの格闘がそのまま貴重な記録として残ります。

 

 障がいのある人たちとの出会いは、ときに自分の人生が変わるほどの出来事にもなります。人権研修会が、そんなきっかけになればいいなと思っています。

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