ぷかぷか日記

私は、素直で、純粋で、あたたかくて、やさしさにあふれるぷかぷかさんが大好きです。

上映会に参加した学生さんの素晴らしい感想です。

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 まず、会場のラポールに入った瞬間に、テラちゃんが私のことを見つけてくださり、駆け寄ってきてくれました。「アカリさんアカリさん」とたくさん名前を呼んでくれて、何よりも一度しか会ったことがないのに、私の顔を覚えてくれていて、たくさん笑いかけてくれたことが本当にうれしかったです。私自身、新しく出会った人と、こんなにも早く、温かくて、居心地のよい関係性を築けたことが今までになかったので、「こんな出会いってあるのだな」と、とても驚いています。

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 上映会では、初めてぷかぷかさんの演劇ワークショップを見て、彼らの生き生きとした表情やしぐさに胸を打たれました。あんなにのびのびと、楽しそうにしている障がいを持つ人は、今まで見たことがありませんでした。彼らが、心から楽しそうに演技をしているからこそ、伝わってくるものがあったのだと感じます。彼らにしかできないオリジナルのストーリーを創り出し、彼ら一人ひとりの魅力が詰まった作品ができるって本当に素敵なことだなと感じました。

 また、演劇はぷかぷかさんの魅力を全面的に引き出す芸術なのだと感じました。言葉では伝えられないようなことを身体や表情を使って表現されていて、とても引き込まれましたし、楽しかったです。彼ら自身が楽しんでいるからこそ、見ている人にも楽しい気持ちにさせたり、笑いを生ませたりすることができるのだと思います。彼らの心の中を少し覗くことができたような気がして、とてもワクワクしました。「これはぜひ生で見てみたい!」と感じました。機会があったら、私もぷかぷかさんと一緒に演劇に参加させていただきたいです!

 

 後半のトークイベントでは、やまゆり園事件をどうやって越えていくのか、その手掛かりを見つけていくための時間となりました。

 この事件が起きた当時、私は「なんて悲惨な事件なんだろう」とただただ悲しい気持ちになることしかできませんでした。障がいをもつ19人もの命を奪っただけでなく、重傷を負った方がいたり、その家族や大切な人を傷つけたり、凄惨な事件であることの認識はできたものの、その事件を越えるために自分に何ができるのか、考えたことはありませんでした。自分から遠い出来事なのだと考えてしまっていたのです。

 しかし、今日のトークイベントに参加して、全くもってそうではなかったのだと、今までの自分が情けなく感じました。事件は、容疑者だけの問題ではなく、そのような考えを生んでしまった社会全体でとらえていかなくてはならないのだと強く感じました。

 「障害を持っている人は生産性がない」「障がい者は不幸しか生まない」などと障がいがある、というだけでマイナスなイメージを持ってしまう人の多い社会は、なんて残念な社会なのだろう、と思います。今でこそ、私はぷかぷかさんとよい出会いをして、障がいをもつ人にしかない「人としての魅力」を感じ取ることができましたが、そういった人との出会いが少ないことが、障がい=大変(マイナスなことばかり)とイメージしてしまう人を生み出すことにつながるのだと感じます。

 私は、小学校や中学校の時に、公立の学校に通っていましたが、特別な支援が必要な子といわゆる健常者と呼ばれる子どもは、完全に分けられていました。そのため、特別支援学級のお友達と関わる機会は、遠足や運動会などの行事の時だけでした。当時、私は「どうしてこの子たちとはたまにしか関われないのだろう?」と不思議に感じていました。行事の時は、何かをみんなで作るために、障がいをもった子がクラスのみんなについてこれるように応援したり、手助けしたりというような感じで過ごしていました。だから、彼らが楽しそうにしている姿はあまり見たことがありませんでしたし、ずっと寡黙で大人しくしている印象でした。私は子供ながらに、彼らも楽しめるような雰囲気にするには、どうしたらよいのだろう、とずっと考えていたことを覚えています。当時は、解決策を見つけるすべもなく、何もすることができませんでした。

 しかし、今日のお話を聞いていて、考えたことがあります。それは、私たちが私たちの考える基準を無意識に作り出し、彼らにその基準に合わせるように要求していることに問題があると感じたのです。彼らにしかない魅力や豊かな心に目を向けて、彼らを知るという経験をすることができていたら、皆が居心地のよいあたたかな空気になっていたのではないかと思います。小さなころから彼らとのよい出会いを経験し、障がいをもっているということは、その人に生まれながらに与えられた贈り物なのだと考えることができたら、この社会に生きる多くの人が持つ、障がい=マイナスのイメージが覆され、彼らと一緒に新しい価値を作り出せる豊かな社会につながるのだと考えました。心が柔軟で、いろいろなことを吸収することのできる若いうちに、彼らとのよい出会いを経験することが、大人になった時に生産性ばかりに注目せず、彼らにしかない魅力を大切にできる人が増えるのではないかなと思います。

 

 私は、素直で、純粋で、あたたかくて、やさしさにあふれるぷかぷかさんが大好きです。

 ぷかぷかさんとの出会いは、私の人生の財産となりました。私にとって、ぷかぷかさんは、元気がなくなった時や辛いことがあった時に、会いたくなる、そんな人たちです。

 

 これからもずっと彼らと一緒に生きて、一緒に新しいものを作り出していきたい、そんな風に感じています。

 今日も帰ってきてから、ぷかぷかさんの美味しいマフィンを食べながら、母とぷかぷかさんとのことをたくさん話しました。高崎さんがおっしゃっていた、誰かと自分の思いを共有し、新しい発見をすることの大切さがよくわかりました。

 これから、Facebookにも今日の経験をつづりたいなと思っています。

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 ぷかぷかのメッセージが、若い学生さんにきっちり届いたんだと、本当にうれしくなりました。

 「これからもずっと彼らと一緒に生きて、一緒に新しいものを作り出していきたい」

なんて、ちょっと涙が出そうになりました。

 こんな風に思う若い人たちを作り出すこと、それがやまゆり園事件を超える社会を作ることだと思います。

 

 感想を書いた学生さんは、上映会の前に一度だけぷかぷかに遊びに来ました。その時にぷかぷかさんたちが大歓迎し、似顔絵まで描きました。

 

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 こんな絵が、若い学生さんの心にしみたのだろうと思います。

 

 「14人ものぷかぷかさんが私の写真を見て、心を込めて描いてくださったことがとても嬉しかったです。 どれもこれも、私の宝物です。」

 

 こういう絵こそが、事件を超える社会を作っていくのだと学生さんの感想を読みながら思いました。ぷかぷかさんたちが希望を生み出しているのです。

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