ぷかぷか日記

笑顔と豊かな生活を取り戻して欲しい

 毎日新聞「やまゆり園事件は終わったか〜福祉を問う」のシリーズです。裁判が終わって1年たち、もう事件そのものが終わってしまったような雰囲気の中で、なおも事件を問い続ける貴重な記事です。

mainichi.jp

 事件で重傷を負った尾野一矢さんが毎週陶芸をやりにぷかぷかに来ています。湯飲み、お皿、花瓶、植木鉢などを作っているのですが、ものを作るって楽しい!っていう感じがなかなか見えません。人生楽しんでないというか、なんかもったいないです。「やめとく〜」を連発し、何もやらない時もあります。

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 お父さんの話だと、やまゆり園に入る前にいた七沢では陶芸やったり、絵を描いたりしていたそうですが、やまゆり園に入ってから、そういうものを全くやらなくなってしまった、とおっしゃってました。日々、クリエイティブな活動がなければ、人の心も萎えてくるのだと思います。

 毎日新聞の記事の中に、やはり子どもをやまゆり園に預けていた平野さんの話が載っていました。

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 昼間、リビングにただ座っている入所者の姿を見て「くつろいでいるようにも見えるが、放置されているともいえる」と感じた。

 「能動的に何かをする機会がないまま過ごすうちに無気力になり、体力も失われていく。しかし、これを園では『皆さん穏やかに過ごしている』と言うのです」と泰史さん。

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 こういう環境にいると、人生を楽しむっていうのか、そういう感覚をだんだん忘れてしまう感じがします。やまゆり園は、事件のはるか前から、人が生きる上で一番大事な感覚をだめにしていたのではないかと思います。

 一矢さんの陶芸教室は、一矢さんが忘れてしまったそういう感覚を、作品を作りながら少しでも取り戻して欲しいな、という思いもあります。

 

 新聞記事の最後にこんな言葉がありました。

「…単調な入所施設の生活では、入所者の経験や元々あったパワーはそぎ落とされてしまいがちです。そうした施設は、生存は支えるが生活は支えない。生かさず殺さず、でも笑顔も豊かな生活もない。ただ、これは津久井やまゆり園だけでなく、すべての入所施設の問題です。本来問われるべきは、入所者の日々の生活の質なのです」

 一矢さん、自立生活をすることで、奪われた笑顔と豊かな生活を取り戻して欲しいと思います。陶芸教室で作った焼き物は、ささやかですが自立生活に彩りを添えます。ここから豊かな生活が始まります。

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