ぷかぷか日記

セミナーのお知らせ第3弾

3月8日(火)オンラインセミナーでぷかぷかの話をします、第3弾

      f:id:pukapuka-pan:20220225002918j:plainwww.city.kawasaki.jp

 

こんな事前質問がありました。

 

  利潤を追求する企業に対して、障がい者採用など、思うことはありますか?

 

 養護学校の教員をやっている頃は企業で仕事をやっていけるような訓練みたいなことをやっていました。今から思うと恥ずかしいことですが、いろんなことができることがいい、といった価値観です。企業に子どもたちを合わせようとしていたのです。

 ところがぷかぷかを始めてから、自分を押し殺して社会に無理にあわせるよりも、そのままの彼らの方がずっと魅力的であり、その魅力こそが社会を豊かにすることに気がつきました。

 ですから、障害者雇用というのも、障害者のためというより、企業のためにやった方がいい、と考えるようになりました。できないことをできるようにするにはどうしたらいいのか、と考えるのではなく、できない人と一緒にやっていくにはどうしたらいいのか、と考えるのです。そう考えることで、企業が豊かになるのではないか。

 こんなことはできて当たり前、と考えていることが、なかなかできない人もいます。そういう人もいる、という気づきはとても大事です。私たちの中にある人間のイメージを少し広げてくれます。そのできない人と一緒にやっていくにはどうしたらいいか、を現場の人たちみんなで考えるのです。

 生産性の論理の中で、生産ができない人とどうやって一緒にやっていくのかを考えることは、ものすごく大変です。でも、その大変さが現場の人たちの思考を鍛えます。

 生産性の論理の中で、辛い思いをしている人はたくさんいます。いつも生産目標に追われたり、人生にゆとりがなくなったり…。

 どう転んでも生産性の論理に合わせられない人とどうやって一緒にやっていくのかを考えることは、生産性の論理はほんとうにすべての人に幸せをもたらすのだろうか、と問うことでもあります。生産性の論理を絶対視するのではなく、この機会に柔軟に疑ってみる。そうすると、私たち自身、生きることが少し楽になります。

 

 できないことがいろいろあっても、その人がいることで現場の雰囲気がなんだかゆるっとなったとか、何かあたたかな雰囲気が生まれたとか、楽しくなったとか、いろいろあると思います。そういったことが生産の現場でどのような意味を持つのかを考えてみることはとても大切なことです。

 そういったことを考える中で、「できるできない」で人を評価するのではなく、もう少し違う視点から人を見る、ということが出てきます。そういう視点は現場を豊かにします。

 そんな風に考えていくと、障害者雇用というのは、企業の現場を豊かにすることが見えてきます。

 

 いずれにしても頭を柔らかくしてあたった方がいいですね。

 下の写真見て、「これまちがってる」ではなく、「あ、なんかおもしろいじゃん、今日はこれで行こう!」みたいなセンスで、次々に起こる想定外のことに楽しく向き合う方が、日々が豊かになります。

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 障害者雇用の現場も同じです。ガチガチの頭で向き合っていると、お互い辛くなるだけです。障害者雇用は、ガチガチの頭をほぐす、いいチャンスです。

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