ぷかぷか日記

『梅切らぬバカ』上映会とトークイベントの報告ー相模原障害者殺傷事件から6年目(その8)

『梅切らぬバカ』を上映し、映画を手がかりにやまゆり園事件のような悲惨極まりない事件を起こさないためにはどうしたらいいのか、私たちに何ができるのか、といった話し合いをしました。

 

まずは監督の話

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続いてみんなで話し合い(舞台を向いたカメラと客席を向いたカメラの映像約4時間分を40分くらいにまとめました)

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 話し合いの中で紹介しましたが、『梅切らぬバカ』上映のために、ぷかぷかさん達が描いてくれた絵。

 映画のチラシにあった写真をモデルに描いたものですが、なんともいえない味があります。見る人の心を暖かいもので満たしてくれます。これが彼らのチカラです。こういったものを見つけ出し、いい形で発信すること。それはこんな絵を描く人たちとはいっしょに生きていった方がいいよ、というメッセージです。それがやまゆり園事件のような悲惨な事件を二度と起こさないために、私たちにできることの一つだろうと思います。

 

●参加した人達の感想。

・今まで障害者を扱った映画たくさんありましたが、この作品はとても現実に近い、障がいのある子どもを持つ私たちが直面したり、これからするであろうことを表現されており、とても感銘を受けました。今までの中で一番よかったと感じました。子どもの父親は子どもから逃げてしまいましたので、私の将来もこんな感じかなと考えさせられました。

・監督の思いを生でうかがえてよかったです。会場のみなさんのコメントも聞くことができてよかった。自宅で映画を配信で見るのではなく、会場でみなさんと一緒に共有できたこの時間が持てたことに感謝です。

・日本中、どこでもあるあるの物語。希望を予感できるエンディングにホッとしました。突破口は、正直に生きることでしたね。障害者、子ども、女、男…、相変わらず伸びている梅の木の下をみんなで同じ格好で通るシーンが印象的でした。

・こういう事件は、きっとどこでも起こっていることだと思います。「安全で、静かに暮らしたい」地域の人。加害者とされる障害者の家族も同じ思いで生きている。障害者の言動の意味を知らないことから起こる誤解。知ることから始まるのだと思います。ハッピーエンドで終わらなくて、かえってよかったと思う。日常は続いていくもの。

・アメリカ映画のように、善と悪を巡ってどんどん破壊し、最後は勝ち取るという映画とは別で、絵画のように思いを巡らす映画でした。余計なセリフがないのもよかった。

・『梅切らぬバカ』の映画の生まれた背景を知ることができてうれしかったです。あくまで忠さんの視点や日常を大切にされているとのことで、とってもその意味を感じることができました。また、身近に障がいをお持ちの方がいらっしゃる方やご家族のお話を聞くことができ、価値ある時間を過ごさせていただきました。視野が広くなったように感じました。

・どうしてかわからないのですが、終わったあと涙がたくさん出てきます。

・違いを面白がる世界になっていくことを願っています。会場にリアルに障害者さん、家族の方がいらして、こういう上映会がいいと思いました。

・自分たちと重なる部分がたくさんありました。娘と一緒に見たかったです。あんな母親に少しでも近づけたら、とちょっと反省しました。

・物腰の柔らかい監督の映画に対する思いの話に引き込まれました。また、学生さん、先生、事業所の方々の感想を伺い、今の私に何ができるのか、問う時間となりました。何ができるのか、今はわかりませんが、日々生活していく中で、心の目を開き、ともに生きていきたいと思いました。

・知らないと近寄りたくない、関わりたくない、排除したい。知ると、関わると、一気に気持ちが近くなる、つきあいたくなる。シンプルで、とても簡単なことなのに、難しいのはなんでだろう。

・これからどうなるのかと余韻を残して考えさせられます。

・このあとどうやってまわりや近所への理解をしてもらうのかを見てみたい。きっときっと理解は難しいですが、グループホームを作ることさえむつかしいという部分をもっと表現してもらいたい。

・地域の理解も、人それぞれの考え方があるので、批判する人もいるのも当たり前だと思う。身近に障がいのある人がいる人は抵抗ないと思いますが、現実的にはなかなかむつかしいと思います。

・若い人の意見、頼もしい。エピソードがいろいろ聞けて、映画だけでなく、トークイベントも聞けてとてもよかった。

・忠さんみたいな人は近くに来たら、そりゃ、よけます。それは知らないから。

(これはタカサキが「忠さんみたいな人が隣に住むことになったらどうしますか」と質問し、それに対する正直な答えです。だからこそ、お互い知る機会を作ることが大切だと思います。お互いのことを知ることで、人生の幅がグンと広がります。だから、いっしょに生きていった方がトク!)

・もしお隣に…、同じ状況に…と、考えました。自分を、世の中を振り返るきっかけになりました。

・障がいがあってもなくても、人と関わろうと思ったら、その人のことを知らないといけないと思った。隣人の家族が変わっていくきっかけが多くあったと思うが、その時の家族の心情がわかってよかった。

・自分の経験と重ね合わせて映画を見た方々の感想はとても貴重で、聞けてよかった。同時に、自分は知らないことがたくさんあると感じた。参加できてよかったです。

・ご近所同士、最初はうまくいかなかったが、忠さんのおかげで仲良くできた。障害者を通してつながりができたことがすばらしかった。

・地域の理解がとても大切だと思った。考えさせられました。

・引き込まれて、楽しく拝見しました。忠さんがグループホームに入って戻ってくる短い間に、それぞれの登場人物が、ある人は大きく、ある人はほんのちょっぴり変化していった様子がよく描かれていて、とてもよかったです。

・自閉症の特徴がよく表現されていて、それぞれの理由があって行動してしまったことがわかり、とてもよかったです。ちょっと笑えるところも、おもしろかったです。

・孤独と物欲の狭間。境界線を引かず、折り合って生きることの意味に胸打たれました。

・悪い意味ではなく、グループホーム桜の家の解決があるかな?と期待したけど、現実は中々厳しいから、、ストーリーとしてこれが一つの答えかも知れないと思いました。

・我が家にもグループホームに暮らす子どもがいるので、他人事と思えず、身につまされました。希望の光が見える。でも、無駄に明るくない終わり方で、ホッとしました。

・トークイベントはとても勉強になりました。特に父親の関わりについての質問が鋭くてよかったです。

・忠さんと向き合った隣人は少しずつ変化があったところがゆったり描かれていて、そこがよかったです。GHの反対運動になってしまう人びとと、お隣さんの違いってなんだろう、と考えさせられました。

・「人は知らないものに対して恐怖を感じる」ということが、よく表れていると思った。障がいについて理解が深まる場がもっと増えて欲しい。また、グループホームに対して「迷惑だ」といっている人がいた。その人は誰にも迷惑をかけていないのだろうか。人が人と生きていくためには、それを自覚することが大切だと思う。

・当事者の方のお話を聞かせていただいて、より、障害者と生きていくことについて考えさせられた。

・ほんとうのこと、考えなければいけないことがたくさん描かれていて、障がいに対して興味のない人、知らない人にも見てもらいたいと強く思った作品でした。TVでも繰り返しやって欲しいですね、トークも含めて。

・よい意味で日常の身近なストーリーでした。もっとドラマチックな展開、美化されたものがありがちですが、そうではなかったのでおもしろく、想像もしやすく、身近に感じられ、思うところがたくさんありました。忠さんのよさをいちばん知っているお母さんの地域の人達との接し方、忠さんのことの伝え方がとてもいいと思いました。

・母が最後は見るというラストに、お母さん役の加賀さんが母としての振るまいをアレンジされ、ぐっと身近な場面になったのですね。映画というものは監督のメイキングエピソードを聞くと内容がもっと深まるというご意見、本当にそうですね。

・障害を持っている方の生きづらさを感じ、胸が苦しくなりました。

・映画作成の背景を知ることができ、おもしろかったです。いろんな感情があった映画だと思いました。

・障害者を演じる方はすごいと思いました。

・主人公の忠さん、隣人の男の子とお父さん、お母さんの仲がだんだん深まっていく描写がとても印象に残りました。しかし、ポニーを飼育する人、自治会長さん達が最後まで忠さんと分かち合えなかったところがリアルで、隣人家族と対比しているなと感じました。

・映画に込められた思いや実際の障害者を見る目がどのくらいなのかと、障害者の方達との関わり方や障害者の子を持つ親の世間に対する思い。現実に目を向けるよいきっかけでした。また、障害者の方々のチカラや本来持っているよさを感じられるトークイベントでした。

・ぷかぷか上映会に参加できてとてもよかったです。また、映画の感想など、いろんな方々の意見を聞けてとても有意義な時間でした。

・でんぱたと乗馬クラブの関わり、エピソードを聞くことができ、よかったです。

・障がいのある人達と、よい一日を淡々と積み重ねる営みが、相模原事件を繰り返さないことにつながるのだということをたくさんの人と共有したいです。

・監督がこの作品を作る過程や思いがわかって、よかったです。いろいろな考えや思いがあって、とても考えて作られた作品なのだと思いました。いろいろな方の思いや考えが聞けて、とてもよかったです。

・簡単に地域との関係が改善されぬこと、訴えかけるもの、リアリズムを感じました。地域との共生はむつかしいですね。でも優しい社会になって欲しい。そんな気持ちがしました。

・5080問題や地域との関係がリアルでした。あのあとどうなっていくのか、続きを見たいという余韻がありました。お母様の切ない気持ちを考えながら見ていました。

・学生さん、保護者、施設の支援者など、様々の方の話が聞けて、考えさせられました。障がいのある人達への理解が広まることで、みんなが幸せに生きていけるようになるとよいと願っています。

・グループホームや地域住民との関わりについて、考えさせられました。子どもと見に来ましたが、どう思ったのかを少しずつ聞いてみようと思います。

・現実的にあることで、ほんとうに感動しました。我が家でもあることなので、泣いてしまいました。

・他者との共存は己を知ることにつながると思います。知ることは尊重することになり、自分も大切にすることかなぁ、と考えています。方向性の違いを思いやる想像力で補いたいです。

・「人間」をとらえ、描いている映画と思いますが、深み、突っ込みが方が浅く感じました。グループホーム反対ののぼり旗が立つ、その背景にある「差別」や様々な感情が、人間の奥深い中に誰でもが持っているものを表現できたらよかった。

・お母さんのような存在の人がたくさんいるといいなぁ。

・ドキュメンタリーとドラマが混合されたような感じでした。

・加賀まりこさんと塚地武雄さんの出演で鑑賞となりまして、『梅切らぬバカ』という上映していましたので、髪と爪を切らせている加賀さん、グループホームに暮らし、馬が好きになった塚地さん、その他の出演者を見てよかったです。

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