ぷかぷか日記

ソーシャルビジネスー2

 先日朝日新聞の記者が、ソーシャルビジネスについて取材に来たことを書きました。就労支援の事業をビジネスとしてやるメリットは?と聞かれ、

1,市場で売れるものを作るので、クオリティの高いいいものを作ることができる。(当たり前のことですが、市場で売れるかどうかは、品物がいいものであるかどうかで決まります。)

2,いいものを作ると、売り上げが伸び、利用者さんの仕事のモチベーションが上がる。

3,ビジネスという本物の仕事をすることで、仕事が楽しくなり、利用者さんの人生が充実する。

4,利用者さんが楽しく仕事をする様子を見て、お客さんが増える。

といったことをあげました。

 

 日々、売り上げを増やすにはどうしたらいいかを考えているのですが、売り上げを増やすことはお客さんを増やすことです。お客さんが増えるということは、お店に来て障がいのある人たちと出会う人が増えるということです。

 NPO法人ぷかぷかの設立目的は「障がいのある人たちの社会的生きにくさ(社会的な課題)を少しでもなくしていく」ために「街の中に障がいのある人たちの働くお店を作る」ということでした。それは、彼らの生きにくさは、彼らのことをよく知らない、ということから生じている、と考えるからです。街の中に彼らの働くお店を作ることで、街のたくさんの人たちに彼らと出会ってほしいと思いました。

 お店に来るお客さんが増えることは、障がいのある人たちと出会う人たちが増えることであり、それはそのまま、社会的な課題が少しずつ解決していく、ということにつながっていきます。

 ビジネスがうまくいき、売り上げが増えることが、そのまま法人設立の目的である社会的課題の解決につながる、というのは、ソーシャルビジネスそのものです。

 

 もう一つ。今日、たまたま区役所から、先日の霧ヶ丘第一小学校跡地の利用についてのヒアリング内容の確認のメールがありました。

 「事業内容」「事業方式」「地域貢献」の三つの項目があって、「地域貢献」の項目には「アートスペースの地域開放は可能」とだけ書いてありました。そういうことは確かにしゃべったのですが、いちばんの地域貢献は、お店を地域に出すことで、障がいのある人たちと地域の人たちの出会う機会を提供することではないかと思っています。

 彼らと出会うことは、心が豊かになることだと思います。地域の人たちの心が豊かになることは、立派な地域貢献ではないかと思うのです。「アートスペースの地域開放」といったことよりも、もっと深い意味を持った地域貢献です。

 

 先ほど、ぷかぷかの売り上げが増えることは、NPO法人の設立目的の社会的課題の解決につながる、と書きましたが、売り上げが増える、お客さんが増える、彼らと出会う地域の人たちが増える、それはそのまま地域貢献にもつながります。

 となると、就労支援の事業をビジネスとしてやるメリットは、先に挙げた4つに加え、社会的な課題が解決していく、地域貢献にもなる、ということ考えると、まさに一石六鳥のずいぶんお得感のあるソーシャルビジネスをぷかぷかはやっているんだと思いました。

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