ぷかぷか日記

ワークショップ

  • 一度はずむことを知った心と身体は、もう止まらない
     福岡おやじたい主催の上映会、講演会に参加したミカさんのFacebookにこんなことが書いてありました。 ●●●横浜のパン屋さん、ぷかぷかの高崎理事長の講演会に行って来ました。いいお話だったー。そこで働く障害者を、利用者とは言わずぷかぷかさんと呼ぶ。⭐️ぷかぷかさんはそこにいるだけで周りを耕している。⭐️社会に合わせる努力をしない。ありのままの彼らを生かす。⭐️ぷかぷかさんと共に過ごすことでできる時間、これが今の社会にとってとても大切なことではないか。⭐️彼らのそのままの魅力が人を集める。⭐️社会的行きにくさを変えたのは彼らの力。 たくさんの言葉をいただきました。実行に移すことでできることがあるんだろうと希望持つことができました。 ●●● そのミカさんから12月31日に 「福岡での上映会に参加しました。おもちゃ箱という団体を主宰しています。どうぞよろしくお願いいたします。」 というメッセージが来ていて 「機会があればまた福岡に行こうと思っています。何かおもしろいことやりましょう」 と書き送ったら 「ぜひ来て下さい!何しましょうか」 と返事があり、 「みんなで芝居作りましょう。ぷかぷかさんたちと一緒に作るとほんとうに楽しいです」 と書き送ったら 「うわー、やりたいです。楽しくなりました。  仲間にお芝居大好き夫婦がいます。ぜひ実現させましょう」 と来たので 「歌もみんなで歌いたいのですが、ピアノ弾く人いますか?」 と書いたら 「います!」 とすぐに返事。  そのあといろいろやりとりがあったのですが、フリーに使えるホールを一日借りて、午前中簡単なワークショップ、午後上映会とトークセッションをやっちゃおう!ということになりました。日程はこれから決めますが、とにかくリアクションが早く、パッパッと決まりました。    ぷかぷかの映画見たり、私の話を聞いたりで、「ああ、よかった」「いい映画だった」「いい話だった」で終わったのでは、多分、何も前に進みません。具体的な一歩を踏み出すにはどうしたらいいのか、というところで今回は簡単なワークショップの提案をしました。  障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいい、と実感でき、前に進む手がかりがつかめるんじゃないかと思ったのです。お互い友だちになるコミュニケーションゲームから始まって、簡単な芝居を作るところまでやります。時間は2時間くらい。  30年ほど昔、ワークショップをやって何がいちばんよかったかというと、障がいのある人たちに対して「あなたにいて欲しい」「あなたが必要」と素直に思えたことです。「共に生きよう」とかそんな感じではありません。今はやりの「共生社会」とか「インクルーシブ社会」でもありません。小むつかしい話抜きに、ただ素直に「あなたにいて欲しい」「あなたが必要」と思えたこと、そう思える関係になれたこと、それがいちばんの収穫でした。  わずか2時間程度の簡単なワークショップですが、そんな思いが共有できたら、と思っています。  それと、簡単ではあっても彼らとオリジナルな芝居を作ることが大きなポイントです。彼らと新しいものを創り出す、創造的な関係、クリエイティブな関係を作るのです。  あれができないこれができないといわれている彼らと、一緒に新しいものを作り出す創造的な関係を作る。「支援」しないと何もできないと思われている彼らと、クリエイティブな関係を切り結び、社会を豊かにするものをここから生み出すのです。  その手がかりを、このワークショップで見つけて欲しいと思っています。  そういうワークショップのあと、上映会、トークセッションとやれば、ものすごい密度の濃い集まりになり、確かな形で一歩を踏み出すことができます。  昔ウーマンリブの本の冒頭にあった言葉。 「一度はずむことを知った心と身体は、もう止まらない」      
  • 歌のワークショップ やりました。
     オペラシアターこんにゃく座の歌役者井村タカオさん、飯野薫さん、ピアニストの湯田亜希さんをお招きして歌のワークショップをやりました。参加したのは地域の大人の方たちや子どもたち、それにぷかぷかのメンバーさん、総勢30人くらいでした。  最初に井村さんと飯野さんが『僕たちのオペラハウス』を歌いました。舞台に立って歌っているのを聞くのと違って、リハーサル室という狭い部屋で聞くと、やっぱりすごい迫力でした。ピアノも前日の夜調律をやってもらったせいか、ものすごくきれいな音でした。なんといってもピアニストがすばらしくよかったです。7月19日の本番公演の時も同じピアニストが弾きます。  今まで書き忘れていましたが、こんにゃく座のオペラはピアノ一台で進行していきます。ピアノ一台でこれだけ多彩な世界を表現できるということです。うれしい時も哀しい時も、火事場の緊張感も、人々の安堵感も、未来への希望もすべてピアノ一台で表現します。    オペラシアターこんにゃく座の由来でもある「こんにゃく体操」をみんなでやりました。硬くなった身体をやわらかくほぐしていきます。    オペラは台詞が歌になっています。こんにゃく座の初期の作品『あまんじゃくとうりこひめ』を使って、台詞でお話を進行した場合とそれを歌にした場合の違いを実際にやってもらいました。  歌で表現すると作品の肌触り、広がり、深さといったものが、台詞だけの場合と全く違っていて、こんにゃく座がオペラにこだわって作品を創り続けている理由が少し見えた気がしました。  これに引き続いて、ちょっとした挨拶、自己紹介を歌でやってみる、というのをみんなでやりました。このあたりになるとぷかぷかのメンバーさんの独断場という感じでした。  ふだんはおとなしいのぼさんはすばらしいバリトンで自己紹介しました。    タクミさんはどうしても一人でやりたいと一人でがんばっていました。    ヨッシーと辻さんは打ち合わせもほとんどなしで、どんどんお話と歌が出てくる感じでした。すばらしいクリエイターです。    テトのパン屋でパンを作っているところの歌です。 www.youtube.com  ここは鳴り物を鳴らしながらみんなで歌う予定でしたが、歌がちょっとむつかしいので、今回は手拍子だけでした。次回はぜひみんなでいっしょに歌いたいと思います。    『ココのアリア』は飯野薫さんがソロを聴かせてくれました。心にしみる歌でした。次回はぜひみんなで歌いたいと思っています。      最後に『ロはロボットのロ』のテーマソングでもある『テトのパンは あ』をみんなで歌いました。これは次回のワークショップも入れてぜひみんなで覚えたい歌です。 www.youtube.com    次回の「歌のワークショップ」は 7月4日(土)です。午後1時〜3時、みどりアートパークリハーサル室です。申し込みはpukapuka@ked.biglobe.ne.jp もしくは045-453-8511 NPO法人ぷかぷか事務所。
  • ♪ ふんわりやわらかな白い生地のパン
     6月13日(土) 歌のワークショップではパン工場の歌を鳴り物を鳴らしながら歌役者さんといっしょに楽しく歌います。(午後1時〜3時、みどりアートパークリハーサル室)   ママモンロー  仕事はじめ(台詞)              ふんわりやわらかな白い生地のパンはできたかい?テト            はい、ママモンロー。ふんわりやわらかな白い生地のパンに                くるみをたっぷりかけました。ママモンロー   なんて香ばしい匂い。パンロボたち    すっぱくて甘いクランベリーパン                  紫色のブルーベリーパン                  かりかり焦げた黒砂糖パン                  はちみつパン ミルクパン コーンパン                  ふんわりやわらかな白い生地のパンがパンパンできあがり    すっごく楽しい歌です。こんにゃく座のオペラがいっぺんに好きになります。  歌のワークショップ、まだ少し空きがありますので、どうぞ来てください。鳴り物を持ってきてください。  問い合わせ pukapuka@ked.biglobe.ne.jp     045-453-8511 NPO法人ぷかぷか事務所    
  • 「歌のワークショップ」やります。
     6月13日(土)と7月4日(土)、みどりアートパークリハーサル室でオペラシアターこんにゃく座の歌役者さん、ピアニストをお呼びして「歌のワークショップ」をおこないます。時間は午後1時〜3時です。  前半は心と身体をほぐす「こんにゃく体操」をみんなでやり、オペラ「ロはロボットのロ」のお話を聞き、その中で歌われる歌を何曲か聴きます。歌うのは「ロはロボットのロ」の中でココの役をする飯野薫さん、エド(ココのお父さん)とドリトル博士の役をする井村タカオさんです。ピアニストは本番舞台でも弾く湯田亜希さんです。 こんにゃく座歌役者 - ぷかぷかパンの店『カフェベーカリーぷかぷか』pukapuka-pan.xsrv.jp  休憩のあとは「ロはロボットのロ」の中で歌われる歌を何曲かみんなで歌います。パン屋でパンを作っているところで歌われる歌の時はみんなで鳴り物を鳴らしながらにぎやかに、楽しく歌います。鳴り物(空き缶、フライパン、ナベなど、音の出るものならなんでも)を持ってきてください。  「ココのアリア」はココがロボットのテトに恋する歌です。舞台では階段の上で夜空をバックに一人朗々と歌います。心にしみる歌です。ぜひみんなで歌いたいと歌役者さんにリクエストしました。   ♪ チョコレートの夜空に  粉砂糖の星がまたたき始める    丸いレモンパンの月が昇り  四角い窓が一つ一つ消えて    町は眠りにつく        テト あんたも今頃 眠っているの?    ロボットは眠るの?  ロボットは夢見るの?    寝ても覚めても     あんたのことを思ってる  あんたのことを祈ってる    テト あんたはまだ起きてる?    ロボットは祈ったりするの?    ロボットは誰かを思ったりするの?      毎晩 私は祈ってる    早く あんたが戻ってこれるように    早く 私のところへ戻ってくれるように    最後のシーン、エネルギーの切れたテトはココに抱かれながらいいます。 「パン作りより、もっと好きなもの、僕は見つけたんだ…」      このオペラの一番のメッセージでもある「テトのパンは あ」は本当にいい歌です。懐かしくも、元気の出る歌です。     ♪ テトのパンは あ    あいおうえの あ    忘れていた青空の あ   いつまでも見つめ続けていた    ああああ あの遠い夏の日の 青空の あ    ……    テトのパンは あ    あいおうえの あ    晴れた日も 曇った日も 雨の日も    哀しい時も 苦しい時も 淋しい時も     やってくる  朝の  あ    新しい希望と 新しい喜びと    新しい元気が窓たたく    朝の あ    ああああ   朝の   あ      歌役者さんとお友達になり、オペラの歌も歌っておくと、7月19日(日)の公演が10倍楽しくなります。   参加費は親子で1,000円、中高生は500円です。参加申し込みはパン屋、もしくはメール(pukapuka@ked.biglobe.ne.jp)で。   下が参加券です。       
  • 歌でしか表現できない世界
      7月19日(日)のオペラ「ロはロボットのロ」の公演の前に、出演する歌役者さんを呼んで、いっしょに楽しく歌を歌う「歌のワークショップ」をやります。オペラの歌役者といっしょに歌を歌うなんて機会は滅多にありません。  6月13日(土)、7月4日(土)、午後の1時〜3時、みどりアートパーク地下1階リハーサルルームです。    こんにゃく座のオペラは西洋のオペラとは全く違って、日本語の歌がしっかり届いてくるオペラです。歌でないと表現できない世界をしっかり届けてくれます。  私は昔「オペラシアターこんにゃく座」の『セロ弾きのゴーシュ』を見て、こんなにおもしろい世界があったのかと、以来、もう30年近くこんにゃく座の歌芝居の「追っかけ」をやっています。歌でしか伝えられない世界、歌だからこそ伝えられる世界があることを、このとき知った気がします。  学校でも『セロ弾きのゴーシュ』を何度か舞台でやりました。何度かやっていくうちに、ここで歌を入れると、芝居の世界がグ〜ンとひろがる、芝居がグ〜ンとおもしろくなる、といったことがだんだんわかってきました。  たまたま同じ学年に作曲ができる教員がいた時は、一つの芝居の中で五つも六つもオリジナルな歌を依頼しました。「ここは元気な感じ」とか「ここは暗い感じ」とかで依頼します。  宮澤賢治の『注文の多い料理店』をやった時は、怪しい世界に入るぞ、というメッセージとして、物語のはじまりの部分に原文を取り入れ、それをちょっと不気味な雰囲気で歌ってみようと思いました。言葉でくどくど説明するのではなく、一つの歌でいきなり怪しい世界に引きずり込むのです。  「風がどうと吹ふいてきて、草はざわざわ、木の葉はかさかさ、木はごとんごとんと鳴りました。」  これを短調で、声が裏返るような雰囲気で歌って見ようと思ったのです。ところが同僚が作曲した曲は何度聞いてもイメージに合いません。困ったな、と思っている時、たまたまそばで歌った女の子の歌が、妙に調子が外れていて、その外れ具合がなんとも言えず怪しい雰囲気で、これで行こう!と決めたのでした。この怪しい雰囲気こそ、歌でしか表現できない世界でした。    「ロはロボットのロ」は歌で表現する世界の豊かさを存分に伝えてくれます。たくさんの子どもたちにこの豊かさに是非ふれて欲しいと思っています。  歌のワークショップには二人の歌役者がやってきます。井村タカオさんと飯野薫さんです。  井村さんはもう20年以上こんにゃく座で活躍されていて、とにかく歌がうまいです。芝居もうまいです。ひょうひょうとして、とぼけた味が魅力です。昔子どもを連れて見に行った「ロはロボットのロ」では、主役テトをやっていました。これを見てからうちの娘は井村さんのファンになりました。今回の「ロはロボットのロ」では、ココのお父さん、ドリトル博士をやります。  飯野さんは昨年「銀のロバ」でデビューした歌役者さんです。とにかく元気のいい役者さんです。「ロはロボットのロ」では元気なココ役をやります。先日あった東京公演では、全力投球の演技に、ちょっとほろっとしました。   井村タカオ Imura Takao  1991年入座 千葉県出身 10月8日生 〈主な出演作品・役名〉オペラ「ロはロボットのロ」エド役ほかオペラ「まげもん-MAGAIMON」茂平役オペラ「銀のロバ」シェパード・チューイ役オペラ「森は生きている」2月の精+カラス役オペラ「金色夜叉」荒尾譲介役オペラ「ねこのくにのおきゃくさま」旅人・あに役オペラ「ネズミの涙」ニッケル役オペラ「ピノッキオ」ピノッキオ役あちゃらかオペラ「夏の夜の夢~嗚呼!大正浪漫編」ガタロ役オペラ「セロ弾きのゴーシュ」ゴーシュ役 〈私の好きな音〉子供の頃は雪を踏むとギュギュと音がして、楽しく、好きだったなぁ。大人になってからは、小川のせせらぎかな。癒されます。辛いことも全部流してもらって…   飯野薫 Ino Kaoru 2012年入座 東京都西東京市出身 11月13日生 〈主な出演作品・役名〉オペラ「ロはロボットのロ」ココ役ほかオペラ「銀のロバ」ココ役オペラ「森は生きている」7月の精+むすめ役、8月の精+オオカミ+リス役 〈私の好きな音〉歯磨きをする音をきくのががすきです。人によって強い音だったり弱い音だったり、歯ブラシの柔らかさによっても違ったりします。わたしのおすすめは電話越しに聴く歯磨きの音。あれはたのしいです。はじめて電話越しの歯磨きの音を聴いた時はびっくりしたけど、とてもおもしろくて笑ってしまいました。それからはもうやみつきで、夜に誰かに電話する度に、歯磨きした?とか聞いては不振がられていました。  
  • 歌のワークショップやります
     来年7月19日にみどりアートパークホールで予定しているオペラ『ロはロボットのロ』には、いい歌がたくさん歌われています。一回聞いただけで終わってしまうのはもったいないと、オペラの中に歌われている歌をみんなで歌っちゃおう!と、本番前に2回ほど、歌のワークショップをやることにしました。場所はみどりアートパークリハーサルルーム、来年6月13日(土),7月4日(土)です。  オペラシアターこんにゃく座から歌役者さんとピアニストに来てもらって、みんなで思いっきり歌を楽しむワークショップです。歌を歌ってみんなで元気になろうぜっていうワークショップです。  こんにゃく座の座付きの作曲家林光さんの歌も萩京子さんの歌も、教員やっている頃、芝居の中でたくさん歌わせていただきましたが、元気になる歌が多いですね。林光さんの『雨の音楽』は本当にいいです。乾ききった大地に、ドラムをたたくように雨が降り注ぎ、新しい命を呼び覚ます、ダイナミックな歌です。これを全校生で体育館のフロアで輪になって歌ったことがあります。俵万智さんの短歌に曲をつけた萩さんの歌もみんなでよく歌いました。  今回の『ロはロボットのロ』は萩京子さんの作曲です。オペラの最後に歌われる「テトのパンは あ」は、どこか懐かしく、明日に向かって元気の出るような歌です。 ♪ テトのパンは あ  あいおうえの あ  忘れていた青空の あ  いつまでも見つめ続けていた  ああああ あの遠い夏の日の 青空の あ  ………  テトのパンは あ  あいうえおの あ  晴れた日も 曇った日も 雨の日も  哀しい時も 苦しい時も 淋しい時も  やって来る 朝の あ  新しい希望と 新しい喜びと 新しい元気が窓たたく  朝の あ ああああ 新しい朝の あ         オペラ上演の資金集めをしています。よろしくお願いいたします。 <a href="https://readyfor.jp/projects/2551" data-mce-href="https://readyfor.jp/projects/2551">地域の子どもたちに贈る!パン屋が楽しいオペラを開催します! - READYFOR?</a> 地域の子どもたちに贈る!パン屋が楽しいオペラを開催します!(高崎明 ) - READYFOR?
  • アンタがいないと困る、という関係
     来年春から予定しているワークショップの会場として「みどりアートパーク」を見学しました。昨年10月にできたばかりのぴかぴかの建物で、300人入るホール、アート作品を展示するギャラリー、リハーサル室、練習室など、すばらしい設備にびっくり。  難点は希望者が多いので、使えるかどうかは抽選になるということ。1年間通して予約しようと思っていたので、困ったなと思いましたが、とにかくエントリーしないと前へ進まないので、申し込むことにしました。  ワークショップは、昔、竹内敏晴さんの「からだのレッスン」を受け、ワークショップの場では自分のからだと心がびっくりするくらい自由になることを体験しました。養護学校の子どもたちとワークショップをいっしょにやれば、日常よりももっと素敵な出会いがあるのではないかと思いました。  劇団の68/71黒色テントの役者さんたちに来てもらい、養護学校の生徒たち、地域の人たちが一緒になって演劇ワークショップをやりました。役者顔負けの存在感、発想の違いに、ワークショップはほんとうにエキサイトしました。始めた当初は「彼らのために」という思いがあったのですが、何回かやっていく中で、支えられているのは私たちの方だということがだんだん見えてきました。  どちらかといえば社会から排除されることの多い彼らと、「アンタがいないと困る」といった関係がワークショップの中で自然に生まれたのです。これは画期的なことでした。よくある「障害者と共に生きよう」といった上滑りする感じではなく、泥臭く、「アンタがいないと困る。」「一緒にいて欲しい」「一緒に芝居やりたい」と切に思う関係です。  ぬいぐるみを作り、それを元にお話を起こしていくようなワークショップをやったことがあります。たいていは熊のぬいぐるみとかいった丸っこいものを作るのですが、養護学校の生徒で「海のぬいぐるみ」を作った方がいました。これには完璧に負けたと思いました。勝った負けたの話ではないのですが、それでも発想の豊かさ、という点ではほんとうに負けたと思いました。そういう思ってもみないことが、ポロと出てくるところが、彼らといっしょにやるワークショップのおもしろさです。  そんな彼らとのワークショップは、普通(?)の人たちだけでやるワークショップよりも何倍もおもしろいものを生みだしたように思います。(詳しくは『街角のパフォーマンス』をご覧下さい。)  来年春から予定しているワークショップは、ぷかぷかが地域で作ってきた関係を更に豊かなものにすると思います。彼らといっしょだからこそ生み出せる「文化」をみんなで共有したいと思っています。どんなものが飛び出すか、今からわくわくしています。    
  • 「テレビが、み、た、い!!!」「う〜、でも、が、ま、ん、する〜!!!」
     養護学校に勤めていた頃の話です。  つう君はよく通る声で一人でおしゃべりします。当時、まだ若い工藤静香が大好きでした。なにかにつけ、工藤静香が登場します。学校であれば、別にどうということはないのですが、バスの中でこんなことを言ったこともありました。 「 くどうしずか、パンツ丸見え。いやらしいこといわない!」  いやらしいこといわない、と付け加えるあたりが、いかにもつう君らしく、笑いが倍になるのですが、それでも、内容的にはちょっと焦ってしまうものでした。  そんなつう君を引き連れて箱根の「ひと塾」でワークショップをやったことがあります。相変わらずわめいたりひっくり返ったりでなかなか大変なワークショップでしたが、それでも彼は参加者の中では圧倒的に人気がありました。  みんなで作った芝居のリハーサルがありました。ところがちょうどその時間につう君の好きなテレビ番組があり、「テレビみたい」「でも、がまんする」「テレビみたい!」「今日はがまんする!」と一人でぶつぶつ言ってました。つう君の気持ちの揺れがそのまま出ていて、楽しい一人漫才を見ているようでした。揺れの巾がどんどん大きくなって「テレビが、見たい!!」「でも、がまんする!!」「テレビが、み、た、い!!!」「う〜、でも、が、ま、ん、する〜!!!」と、このくらいになると、もう顔が苦悩にゆがんで、畳の上をのたうち回っていました。そのうち、とうとう限界を超えたみたいで、「ああ、もう、ダメ!!」と大声で叫んで、ダーッとすごい勢いで部屋を飛び出していきました。  結局、つう君抜きのリハーサルになりましたが、リハーサルの終わった頃、見たかったテレビを見終わったつう君が、すっきりした顔で帰ってきました。自分の気持ちにこんなにも正直な人はそういないよな、と思いました。  メイクをして本番。つう君は閻魔大王の役で、芝居の最後を締める主役です。その主役が肝心なところで、舞台の真ん中でわーわー叫びながらひっくり返ってしまい、ハラハラしましたが、それはそれで迫力ある閻魔大王になってしまうあたりが、つう君のすばらしい才能だと思いました。  何日か後に、ワークショップの参加者の一人から電話がありました。 「今度東京でワークショップやります。ぜひつう君はじめ、養護学校の生徒たちを連れてきて下さい。今までいろんなワークショップやりましたが、彼らといっしょにやったワークショップがいちばんおもしろいと思いました。ぜひ来て下さい」  ワークショップをやる時間が夜なので、  「彼らを誘っていくのは無理です」 といったのですが、彼らを送り迎えする車を出してもいい、とまでいいました。  彼らといっしょにワークショップをやって、そこまで惚れ込んだ人が現れたことに、感動してしまいました。ワークショップの場というのは、つう君はじめ、養護学校の生徒たちの魅力が、日常の世界よりも、もっとよく感じ取れるのだろうと思います。  来年はぜひそんな楽しいワークショップをやってみたいと思っています。ホームページにお知らせを載せますので、時々チェックして下さい。ホームページは「ぷかぷかパン」→「検索」      
  • ワークショップ
     24日、あざみ野アートフォーラムで仮面のワークショップをやった。3時間弱の短いワークショップだったが、ワークショップの持つ「力」をあらためて感じた。参加者はハンディのある人もいれて十数名。デフパペットシアターの元代表の庄崎さんと組んでファシリテーターをやったのだが、言葉をいっさい使わずに参加者を動かしてしまう力には、正直すごいなぁ、と思った。  ワークショップの前にエントランスホールで、言葉を使わない独り芝居をやったのだが、これがすごかった。海外も含めて2000回もの舞台を踏んだ実力を見た気がした。 
 ワークショップは段ボールでお面を作ったのだが、大人はどんな仮面でもいいというと作りにくいので、「森は生きている」に出てくる12月(つき)の神様をテーマに作ることにした。ずいぶん楽しいお面ができ上がり、大きな布を体にまとって発表。壁一面の大きな鏡があったので、自分の変身ぶりをしっかり体験できた。ここでのテンションの盛り上がりが、短いお芝居を3本も作り、エントランスホールまでのパレードを生んだ。 
 一ヶ月ほど前の打ち合わせの時、エントランスホールのきれいさに驚き、ここを仮面を付けて、鳴り物を鳴らしながら歩いたりすると、ただそれだけで楽しいだろうなと思った。それが実際にできるかどうかは、ワークショップの場のテンションの盛り上がりにかかっていたのだが、仮面を作るだけで、場のテンションが勝手に盛り上がり、なんの苦労もなく、エントランスホールをパレードできた。下手するとひんしゅくを買って二度と使わせてもらえないんじゃないかと心配したが、反応はすごくよく、また使わせてもらえそうだ。うまく企画すれば減免でただで使えるかもしれない。 
 来年からは学校で芝居ができなくなるので、このアートフォーラムでやろうかなと考えている。社会起業家支援プログラムの申請書(どのような社会的問題を、どのような方法で解決しようとしているのか、といった結構手ごわい申請書だったが、苦労した分面白かった)にはそのワークショップの企画もきっかり入れておいた。うまくすれば700万円もの助成金がもらえる。
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