ぷかぷか日記

第7期演劇ワークショップ

  • 35億年のサーカス
    6月18日から始まる演劇ワークショップで歌う歌です。第1回目には『35億年のサーカス』と『ブルッキーのひつじ』を歌います。『35億年のサーカス』はとても元気の出る歌です。 www.youtube.com 『ブルッキーのひつじ』は絵本があります。                                    歌っているのは先日ぷかぷかまで歌い聞き手くれた歌役者飯野薫さんです。 www.youtube.com    
  • またまた満額回答
    ヨコハマアートサイトの申請した演劇ワークショップの助成金、126万円の満額回答でした。  ●選考委員会より  「課題への深い理解があり、当事者の思いをアートを通して社会にひらく活動として評価します。個人の問題から普遍的な問いが表出することを期待します。事業再掲へ向けて満額回答とします。」  演劇ワークショップは当事者の思いを芝居を通してストレートに伝えます。ワークショップの進行は演劇ギルドの人達ですが、でき上がった舞台の進行はぷかぷかさん達です。最後のリハーサルから先は、もう彼らにすべてをまかすのです。彼らの思いがそのまま爆発します。解き放たれたような彼らの姿を見て下さい。  ●審査のポイント 【芸術性】芸術的要素に対象活動項目の推進を期待できるか。  障がいのある人たちといっしょに生きていった方がいい、その方が社会が豊かになる、と言葉でいろいろ語っても、それが伝わっているかどうかはよくわからない。生きるというのは、極めてリアルなことであり、その生きるリアルを通して伝えるのがいちばんいい。そういう意味で、芝居というのはいっしょに生きる理由と、その結果何が生まれるのかを伝える手段としては、言葉よりもはるかに優れていると思う。何よりも参加した人たち全員が、芝居作りを通して、ごく自然に、いっしょに生きていった方がいい、ということを身体で納得できる。 ぷかぷかさんのアートが伝えるものは、社会の価値観をひっくり返すほどのものを持っている。このアートを見ると、彼らはもう「あれができないこれができない」人達ではない。新しい文化を作り出す人達だ。 【地域共働】地域との連携・協力関係、または地域への貢献に期待できるか。  地域の人たちといっしょに広場の真ん中に見えない柱を立てる。「障がいのある人たちといっしょに生きていこうよ」っていう柱。小学生のナナちゃんのかけ声で、ヨイショ、ヨイショ、とみんなで柱を立てた。 【将来性】実地活動により、活動または地域において将来的な発展や成長が期待できるか。  第4回表現の市場。チラシの裏には相模原障害者殺傷事件への思いを書いた。事件は障がいのある人たちの全面的な否定。それに対して表現の市場は障がいのある人たちの全面的な肯定を舞台で表現するもの。  栃木県で農業をやっている上野さん(ぷかぷかのライ麦パン、お昼ごはんのいろいろ米は上野さんの作品)はそのチラシの裏を読んで、これは行かねば、と思ったという。お話を聞くと、事件のあと、みんな障害者を「守る 」と言っているけど、結局は「囲い込む」わけで、彼らを「生かす」なんてことは全く考えていない。それを考えると、表現の市場でやっていることは彼らを全面的に生かすというか、積極的な「攻め」ですよね。それがいいと思ってきました。  こういう舞台を見ることで、障がいのある人達を見る目が明らかに変わってきた。 【実現性】経験・技術・人材など事業実現のためのリソースを有し、具体的な計画があるか。  演出の攝さん(演劇デザインギルド)と打ち合わせしながら舞台の準備  本番の3日前からホールを貸し切り、舞台監督のナルさん(演劇デザインギルド)を中心に舞台を作っていく。  このシーンを作るために、演出家、ピアニスト、パーカッション奏者、フルート奏者、舞台監督が見守る。 【収支バランス】適正かつ実現可能な収支予算か。  いろいろ切り詰めて、総額252万円の事業。その半額の126万円の助成金をもらえることになったのだが、残りの126万円をどうやって作り出すか。思案のしどころ。 【地域性の把握】地域の課題や魅力など地域性を把握しているか。  3年ほど前すぐ隣の区で障がいのある人たちのグループホーム建設の反対運動が起こった。行政の強い力でグループホームは建ったものの未だにまわりに建設反対ののぼり旗が立っている。それを記録したドキュメンタリー映画には説明会で飛び交うすさまじいばかりの怒号が記録されている。  障がいのある人とちゃんとおつきあいもせず、ただの思い込み、偏見だけで、地域社会の安全が保てないだの、子どもが危ないだのと言い立てる。そうやって障がいのある人たちを地域社会から排除して、快適な社会が実現できるのだろうか。社会がどんどん貧しくなっていく気がする。  そんな中でぷかぷかは「障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいいよ」「そうすることで社会は豊かになる」というメッセージを発信し続けている。ぷかぷかの活動を通して障がいのある人たちと出会う人が増え、地域社会が少しずつ変わってきている。  今期の演劇ワークショップは6月18日(土)スタート、6ヶ月かけて芝居を作り、11月27日(日)の午後にみどりアートパークのホールで発表します。ぜひ見に来て下さい。  芝居作りの進行状況は毎回ブログでまとめますので見て下さい。Facebookにリンクを張ります。
  • 助成金申請書
     助成金申請書にはいろいろ書き込むことがあるのですが、とてもすっきりした申請書を見つけました。 ①この事業を企画した理由 ②申請する事業は、地域課題に対する活動か ③企画の趣旨、目的 ④実施計画、何を・どのように・どうする ⑤この事業を通して、地域にどのような影響を与えることができるか で、何を書いたか。申請する事業は演劇ワークショップです。 ① 企画した理由 障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいい理由と、いっしょに生きていくと何が生まれるのかを明確に示すため。「共生社会」とか「ともに生きる社会」という言葉がやたら目につくが、どうしてそういう社会を目指すのか、その社会は何を生み出すのか、といったことは極めて曖昧。耳障りのいい言葉だけをもてあそんでいる気がする。そういった中で、演劇ワークショップは、障がいのある人達といっしょに生きる理由を、でき上がった芝居を通して具体的に、わかりやすく伝える。またいっしょに生きるとどんなものが生まれるのかも、芝居そのものでその創作物の豊かさを伝える。これは彼らと一緒に創り出す新しい文化といっていいのではないか。 ②地域課題 都筑区では障がいのある人たちのグループホーム建設の反対運動が起こり、建物が建った今も建設反対ののぼり旗が立っている。つい3,4年前、緑区でもそういう建設反対運動があって、私自身頼まれて説明会に出たことがあるのだが、反対派がヒートアップして、全く話し合いにならなかった。当事者とおつきあいした上で反対しているわけではなく、ただの思い込みと偏見で反対を叫んでいるだけなのだが、それでも建設をストップさせてしまうほどの力を持っているからやっかいだ。こうやって障がいのある人達を社会から排除していくと、社会の幅が狭まり、どんどん痩せこけていく。建設反対ののぼり旗を地域の子どもたちは毎日見て育っている。子どもたちは障がいのある人達のことをどんな風に受け止めるのだろう。大人の偏見をそのまま受け止める子どももいるだろう。そういった社会状況の中、障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいい、そうすることで社会が豊かになる、という目に見えるわかりやすいメッセージはとても大切。彼らを排除することで貧しくなる一方の社会を救うことになる。        ③ 企画の趣旨、目的 ぷかぷかで働く障がいのある人達と、地域の人達がフラットな関係の中で一緒に芝居作りをする。彼らと一緒に芝居作りをするとほんとうに楽しい。発想が自由で、表現が豊か。そんな彼らと出会うと彼らに対し「あなたにいて欲しい」「あなたが必要」と素直に思えるようになる。障がいのある人に対し、そんな風に思える関係は「ともに生きる社会」を実現する上で、とても大事なものだと思う。「ともに生きる社会」は、この関係から出発するといっていい。  演劇ワークショップの場は、小さな「ともに生きる社会」。だからそこで生まれた芝居は、「ともに生きる社会」がどうして必要なのか、その社会が何を生み出すのかを具体的にわかりやすく伝える。 それが申請事業の目的。 ④ 何を・どのように・どうする 今回は宮澤賢治の『銀河鉄道の夜』をベースにお話を作っていく予定。進行役は演劇デザインギルド。6月からスタートし、月一回第三土曜日に集まって朝から夕方までみんなで芝居作り。6ヶ月かけて芝居を作り、11月最後の日曜日にホールの舞台で発表。 ⑤ 地域にどのような影響を 第6期演劇ワークショップの発表会の時は300人定員のホールに入りきれないほどの人が集まった。第1期目の時は半分くらいしか入らなかったことを思うと、地域の人達の演劇ワークショップへの期待がどんどん高まっていることがわかる。発表会を見に来た人たちの感想。 ・舞台に立つ人たちは、とても輝いていて、素晴らしかった。一生懸命なみなさんに感動し、勇気づけられた。 ・心があたたかくなる舞台でした。 ・とても自由で、楽しい時間でした。 ・ぷかぷかさんだけでなく、地域の子どもやおじさん、おばさんもいっしょに楽しそうなのがよかったです。 ・みんないっしょに何かするのっていいなと思いました。 ・すべて手作りで、驚いた。 ・こうでなかったらいけないというのがなく、素晴らしかった。 ・音楽、舞台美術が素晴らしかったです。 ・あたたかいステージ、ジンときました。 ・生きる(自由、笑顔、一生懸命)豊かさを感じさせていただきました。 ・音楽も絵画も演出もすばらしく、絵本を読んだようでした。体も心も満たされた不思議な感じをありがとうございます。 ・昨日のステージを見て思ったのは、生きる楽しさに溢れた表現に、見ている私もほっこりと笑顔になりました。上手くやろうとか、キチンとやろうとかに囚われない、生きることは表現であり、もっと自由で楽しんで踊ればいいんだよと思わせてくれました。ぷかぷかさん達のパワーを感じました。 ・すばらしい演奏、表現、笑いあり、感動あり、なんだか…なんでしょう…充実した気持ち、あたたかい心、たくさんの力をいただきました。本当に来てよかった。 ・生きる(自由、笑顔、一生懸命)豊かさを感じさせていただきました。同時に無限の広がりを見せていただきました。自信みなぎる姿を見せていただき、不自由なく生きている自分に恥ずかしさを覚えました。 ・心が軽くなる素敵な時間でした。 演劇ワークショップが地域社会をやわらかく耕していることがよくわかる。障がいのある人達は、あれができないこれができない、怖い、と社会から排除されてしまうことが多い。でもフラットな関係でおつきあいすると、こんな風に人の心を耕し、地域社会を豊かにする作品を創ることができる。
  • 演劇ワークショップを再開します。
     コロナ禍で2年ほど休んでいた演劇ワークショップを再開します。  会場はみどりアートパークリハーサル室(演劇ワークショップ)とホール(発表会)です。 midori-artpark.jp  6月スタート、11月発表会です。基本毎月第3土曜日、8月のみ第2土曜日。11月は第3,第4土曜日やって、翌日の日曜日に発表会です。  演劇ワークショップ日程 6月18日(土)、7月16日(土)、8月13日(土)、9月17日(土)、10月15日(土)、11月19日(土)、11月26日(土) 時間はいずれも9時15分〜16時30分。  発表会(表現の市場) 11月27日(日) 午後2時〜午後5時  参加費 大人1,000円、子ども500円  参加する人を30名募集します。15名はぷかぷかさんなので、地域からの募集は15名になります。参加を希望する方は希望する理由を書いて takasaki@pukapuka.or.jp 宛にメール下さい。担当:高崎  問い合わせ takasaki@pukapuka.or.jp  ★お互い感染には気をつけてやりましょう。   今年は宮澤賢治の「銀河鉄道」が登場するような芝居を作る予定です。  脳腫瘍で亡くなった「しんごっち」が素晴らしい銀河鉄道の絵を描いていました。  ここにどんなお客さんが乗ってきて、どんな物語が始まるのでしょう。楽しみにしていて下さい。    演劇ワークショップは、障害のないふつうの人たちだけでやっても楽しいのですが、ぷかぷかさんたちと一緒にやると、その楽しさ、面白さが何倍にもなります。演劇ワークショップを重ねるにつれて、ここの場の楽しさ、面白さを中心になって作り出しているのは、彼らなんだということがだんだん見えてきます。彼らを見る目が変わってきます。彼らに向かって「あなたにいて欲しい」「あなたが必要」って自然に思えるようになります。  「なんとなくいや」と思われることの多い障がいのある人たちに向かって、「あなたにいて欲しい」「あなたが必要」って自然に思えるって、なんだかこれすごいじゃん!て思うのです。  演劇ワークショップはそういう関係をごく自然に作ります。  「ともに生きる社会」だの「共生社会」だのの言葉がやたら流行っていますが、そう思える社会の実態が一向に見えません。演劇ワークショップは、いっしょに楽しく芝居を作っているうちに、そう思える小さな社会を実際に作ります。しかも、そこから新しい芝居を創り出します。彼らとは、上から目線で何かやってあげる関係ではなく、フラットなおつきあいで新しいものをいっしょに創り出すクリエイティブな関係なのです。  そこで作り出す芝居は彼らがいてこそできるものです。彼らがいないとできないもの、といってもいいでしょう。その芝居を見ると、障がいのある人たちといっしょに生きる理由、いっしょに生きると何が生まれるかが一目でわかります。  ぷかぷかさんたちだけでもおもしろい芝居はできます。私たちだけでもおもしろい芝居はできます。でも一緒にやると、もっとおもしろいものができます。おもしろさが1+1=5になるのです。一緒にやると、お互いの作り出す価値が5倍くらいになる、という意味です。ここにこそ、いっしょに生きる理由があります。  演劇ワークショップに参加する人はもちろん、でき上がった芝居を見る人も、「1+1=5」になる理由を実感できます。  6ヶ月かけて作った芝居は下の写真のように舞台で演じます。照明がバチッと当たる本格的な舞台です。
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