ぷかぷか日記

養護学校の卒業生

 養護学校の卒業生が、この10年で2倍になっているそうです。横浜市の場合、平成15年度の卒業生は301人、平成25年度は677人、というデータが出ています。

 学校にいる間は、生徒の減った県立高校の空き教室を使って養護学校の分教室という形で生徒の増加に対応していますが、卒業後はそうもいきません。卒業生の約7割は福祉事業所に行きますが、どこも満杯状態です。行政からはお金も出ないので、いずれは行き場所のない人たちが巷にあふれることになります。

 今度書く本には「ぷかぷか」を立ち上げる意味を知ってもらうために、そういった卒業生の状況も書いた方がいいとアドバイスを受け、一応書いてはみたのですが、普通の人にとっては養護学校の卒業生が増えて行き場がなくなっても、別に関係ないじゃん、といわれれば、それまでで、そこをどうやってつなぐかで悩みました。

 で、思いついたのが「宝」の話。惚れ込んだ障がいのある人たちは、ある意味、街の「宝」ではないかと思っています。ならばこの「宝」をほったらかしにしておくのはもったいない話です。「宝」は大事に扱うと街が豊かになるからです。逆に粗末に扱うと、街は貧しくなります。

 「宝」は山の中ではなく、人の中にあってはじめて「宝」としての意味があります。人の中にある、というのは、街の中で働く、ということです。ですから街の中に彼らの働く場を作ることは、街の「宝」として大事にすることであり、そのことはいずれ街を豊かにすることにつながると思うのです。

 ご意見いただけると嬉しいです。pukapuka@ked.biglobe.ne.jp

 

 

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