ぷかぷか日記

街を耕すパン屋とカフェ

 「ぷかぷか」は「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいいよ」というメッセージを軸に、様々なメッセージを発信しています。「ぷかぷかしんぶん」、「ホームページ」、お店の雰囲気、様々なイベントなどを通して発信してきました。障がいのある人たちと地域の人たち、外販先、配達先のお客様たちとのたくさんの出会いも作ってきました。

 メッセージを発信し、すてきな出会いを作ってきたこと。それはある意味、街を耕してきた、といってもいいのではないかと思います。がちがちになって、お互いが息苦しくなった街を、手作業で耕してきたのではないかと。畑を耕して、土を軟らかくするように、みんなの心を柔らかく、あたたかくしてきたのではないかと思うのです。

 彼らもよぉくつきあってみると、なかなかいいところあるじゃん、すごいもの持ってるね、すっごく楽しい!と彼らのことを認める人たちがずいぶん増えました。何かができるとか、できないとか、そんなことで人を判断しがちな私たちの価値観をひょいと跳び越えるようなすてきな出会いがたくさんありました。そんな出会いを繰り返して、自然に街にはいろいろな人がいたほうがいいね、というふうになると、街は誰にとっても住みやすく、豊かになります。

 彼らとおつきあいすると、心がほぐれます。あたたかい気持ちになります。ほっと一息ついた気分になります。毎日が楽しいです。何よりも元気になります。おつきあいしていく上で、いろいろな苦労もあります。でもその苦労は、私たち自身を豊かにしてくれます。苦労することで人は豊かになっていくのですから。

 畑はよく耕すと、おいしい野菜をたくさん作ってくれます。街も同じようによく耕すと、私たちが心豊かになるものをたくさん生み出してくれるように思うのです。

 街の中にできた小さなパン屋とカフェ。そこでは障がいのある人たちが働いていて、毎日おいしいパンと食事をお客様に提供しています。それだけでなく、このパン屋とカフェは街を耕してもいたんだ、と最近気がつきました。

 

 

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