ぷかぷか日記

タカサキ日記

  • 街の宝
     かわいいお客さんが来ました。そばにいるだけで幸せな気持ちになります。一生懸命おしゃべりしてくれます。中身はほとんどわからないのですが、気持ちだけはビリビリ伝わってきます。時々「はい」とかわいい返事が絶妙なタイミングで入り、もう本当に抱きしめたくなります。こんな人は「街の宝」だと思います。  それでも出生前診断でダウン症の赤ちゃんが生まれる可能性が高いことがわかると9割を超える人が生まない選択をします。その子が生まれることで社会をやわらかくすることを思えば、なんかね、すごくもったいないというか、やりきれない気がするのです。社会の大きな損失。  このお客さんのお母さんは、この子が生まれたのは宝くじが当たったようなものだとおっしゃってました。それくらい幸せな日々を過ごしていらっしゃるようでした。  昨日、ほんの短い時間でしたが、かわいいお客さんが来て、そのまわりが本当に輝いていた気がします。その輝きがもっともっと広がってくれるといいなと思いました。
  • ただアートを売り込むことで終わらない、豊かなコラボ
     2月26日(月) 企業とアートでコラボするための集まりがあります。  そもそもの発端は演劇ワークショップを運営するためのお金がないことです。演劇ワークショップは6ヶ月もかけて芝居を作るので、講師料、会場費などで、200万円を超える費用がかかります。今まではなんとかあちこちの助成金でまかなったのですが、今年は助成金が100万円しかなく、100万円を少し超える赤字です。貧乏なぷかぷかにとって100万円はとても大きなお金です。  演劇ワークショップは収益を生む事業ではありません。でも、障がいのある人たちと一緒に生きる理由がひと目でわかるような舞台ができるので、ぷかぷかとしては何とか費用を工面して続けたいと思っています。そこで思いついたのがぷかぷかさんたちの味のあるアートを企業に売り込み、それで上がってくる収益を、非収益事業の演劇ワークショップの運営に使おうというアイデアです。    企業とどういう風なコラボができるかは、26日にプレゼンをやってみないとなんともわかりません。昨日ぷかぷかに見学に来られた太陽住建の会長河原英信さんはFacebookに「一緒にいるといい時間が流れ、生命の洗濯をしている感じでした。」と書かれていましたが、そういうことで繋がれるコラボができたら、と思っています。  サービスグラントの人たちに営業資料を作っていただいたのですが、最後の納品の時、ぷかぷかのファンになっちゃいました、とおっしゃってましたが、そんなつながりがベースにあって、その上でアートをどんなふうに使えるかの話し合いができたらいいなと思っています。  ただアートを売り込むことで終わらない、豊かなコラボです。 pukapuka-pan.hatenablog.com
  • よくやった!と、ほめてあげましょう。
    川島夏美さんの息子ゆうたくんが大パニック、とFacebookにありました。 ●●● 数年ぶり大パニック🌀😱 歯医者さんで虫歯治療後、オシッコ我慢しすぎて焦ってTSUTAYAの🚹へ……パンツ濡らしてからスイッチON! 下半身すっぽんぽんでドア開け飛び出し😱💦(見られたなぁ) パーカー掴んだら、ボタン式だったから見事にちぎれました😅 泣き叫ぶ中、ズボン履かせ店内に戻るくも……一旦、リセットしないと先に進まず混乱の嵐でした。 ●●●  それを見て、こんなコメントを書き込みました。    《 街を派手に耕しましたね。ま、こういう子もいるということを知ってもらったという働きをしたので、よくやった!と、ほめてあげましょう。》    お父さんもお母さんも、現場では本当に大変だったと思います。でも、どこかで「よくやった!」って、ほめてあげて欲しいなと思うのです。そういう部分、つまり社会的な関わりの部分を忘れないで欲しいと思うのです。    養護学校の教員をやっている頃の話です。ナオちゃんという子がいました。ナオちゃんの家に家庭訪問すると、ドアにはカギが三つくらいついていました。逃げ出さないようにです。ナオちゃんは隙あらば逃げ出す名人でした。学校からもしょっちゅう逃げ出していました。  自転車が大好きで、どこかで自転車をかっぱらって逃げるので、追いかけるのも大変でした。  逃げ出しただけでなく、とにかくめちゃくちゃにすることが大好きでした。まわりが大騒ぎすることが大好きだったのでしょうね。  家から逃げ出したときは近所のスーパーに行き、陳列棚を何度もめちゃくちゃにしたようでした。店員さんは大変だったと思います。そのたびにお母さんは謝りに行きました。  そんなナオちゃんでしたが、ある日、いつものように自転車をかっぱらって逃げ出しました。夜でした。暗い街を走り回っているうちに、線路に入り込んでしまい、電車にはねられました。  4月1日だったので、うそではないかと思いましたが、本当でした。棺桶の中のナオちゃんの顔は眠っているようにきれいでした。これを書きながらも思いだしてしまって涙が出てきます。  お葬式の日、ナオちゃんがいつも飛び込んでいたずらしていたスーパーのお姉さんが大泣きしたとお母さんから聞きました。  そういうおつきあいをナオちゃんは街で作っていたのだと思います。迷惑をかけながらも、大泣きしてしまうような関係。街の人たちにはげしく愛される関係。ナオちゃんて、すごいなって思います。    社会の中でこういう関係を作ることの大切さを忘れないようにしたいものです。
  • 楽しい舞台ですが、その裏ではいろいろ大変なことがあるのです
     みんなでワークショップ第4期の反省と、第5期の計画の話し合いをしました。  舞台がだんだん大がかりになり、ホールを三日間借り切っているのですが、その期間で完成させるのがすごく大変だったようです。舞台制作は舞台監督を入れた3人とワークショップ進行役の2人も加わって5人でやったそうですが、金曜日は夜10時までやっても終わらず、ほんとうに悪戦苦闘したようです。  お金があれば人を増やしてもう少し楽に仕事ができるのですが、どの程度の舞台を作るかの判断をどこでするかが曖昧になっているところが問題だと思いました。  今回で言えば『注文の多い料理店』の背景画を作ったのですが、最初は山猫の大きな顔を作る話がありました。でも、計画を詰めていくとベニヤが30枚くらい必要で、その費用、作ったあとの再利用など考えると、かなりむつかしいことがわかり、かしわの木を作ることになりました。これもどの程度のかしわの木にするのかは最終的には舞台監督に任せたのですが、舞台監督はとにかくいいものを作りたいの一心で、結果的には、現場の人たちに大変な負担がかかりました。  このかしわの木が完成したのは表現の市場当日の午前中。    舞台監督が暴走したわけではないのですが、舞台のアートディレクターをしっかり決め、その指示の元で現場に無理がかからないような舞台つくりにしよう、ということになりました。舞台のアートディレクターはアート屋わんどの新鋭コンドーですが、若いのでベテランの舞台監督を指示できるかどうかいささか不安。それで、わんどのアートディレクター金子さんにコンドーの後ろに立つご意見番をやってもらい、うまくすすめていこうということになりました。  楽しい舞台ですが、その裏ではいろいろ大変なことがあるのです。      さて8月から第5期みんなでワークショップがはじまります。毎月第三土曜日にワークショップをやって、来年1月27日に表現の市場で発表します。会場はすでに押さえました。  中身についてはこれから決めていくのですが、話題になったのは宮澤賢治の『ほらクマ学校を卒業した三人』です。マイナーな作品ですが、とても面白いです。  赤い手の長い蜘蛛くもと、銀いろのなめくぢと、顔を洗ったことのない狸たぬきが出てきて、「これから誰たれがいちばん大きくえらくなるか見てゐろ」と言うことがテーマで話が展開していきます。  「誰たれがいちばん大きくえらくなるか」なんて、ぷかぷかがやっていることと正反対な気がするのですが、だからこそぷかぷかさんたちがやったら、とんでもない展開になるような気がするのです。  やたら食われてしまうシーンが多いので、うんこの歌を歌おう、という意見が出ました。谷川俊太郎の詩『うんこ』にこんにゃく座の萩京子さんが曲をつけた歌です。        ごきぶりの うんこは ちいさい      ぞうの うんこは おおきい      うんこというものは      いろいろな かたちをしている      いしのような うんこ      わらのような うんこ      うんこというものは       いろいろな いろをしている      うんこというものは      くさや きを そだてる      うんこというものを      たべるむしも いる      どんなうつくしいひとの      うんこも くさい      どんなえらいひとも      うんこを する      うんこよ きょうも      げんきに でてこい      昔子どもが小さい頃、保育園で歌ったら、まぁ、いろいろ意見が出ましたね。でもね、  「うんこよ きょうも げんきに でてこい」 って、子ども達が毎日うんこに呼びかけるような日々来たら、みんな元気になるような気がするのです。    三月にまた話し合って最終案を出します。楽しみにしていて下さい。    
  • だれですか?
     常連のお客さんとセノーさんのやりとりです。すごくいいので紹介します。こんなおつきあいが広がっていくといいなと思っています。  ぷかぷかさんといいおつきあいをした方、いい時間を過ごした方、メールpukapuka@ked.biglobe.ne.jp  もしくはメッセンジャーでお知らせ下さい。紹介させていただきます。 ●●●  今日は、お腹ぺこぺこでぷかぷかに行きました。ぺこぺこで、ぷかぷか…なんかピースな響き。  お惣菜を、あれと、これと、と注文していたら、奥からセノーさんが、顔をのぞかせて セノーさん「だれですか?」 私「えー!忘れたの?ま、がつくよ」 セノーさん「ま、の次は?」 私「ま、の次は、あ、です。」 セノーさん「まあ?」 私「そう、まーさんだよ!!」(≧∀≦)〕 と、いつもの?会話をしまして。なんか、お約束的で、これは楽しい気持ちになります。  新しいヘアスタイル、とっても似合ってる! 「セノーさん、写真撮ってもいい?」 と聞いたら、 「だめです!」 と言うので、撮らなかったのですが。      お弁当を食べていると、さっき奥に入ったセノーさんが出てきて、  「いいよ」(写真) といってくれたのでした。  写真はそんなに笑っていませんが、今日の笑顔はいつにも増して、とってもキュートだったのです。こんな笑顔を見せてくれるから、名前を当てようトークであたらなくても全然かまわない(笑)。ステキな笑顔でしたよ。だから、みんな行ったらよいんだよ、って一人帰りのバスの中でニコニコしていました。                                                                       
  • 正しいことよりももっと大事にしたい世界がここに
     「玄米のご飲当弁」は間違っています、「玄米ごはんの弁当」と正しく書きましょう、みたいなことはぷかぷかでは言いません。「ひゃ〜、いいじゃん、いいじゃん、すばらしい!」と言います。ぷかぷかさんとのおつきあいが豊かさを生むのは、このあたりの対応にあると思います。    私が彼らに惚れ込んだ理由のひとつに、とにかく彼らとおつきあいする日々の楽しさがあります。「玄米のご飲当弁」もそのひとつです。こんな楽しい値札は、私たちにはまず思いつかない値札です。みっちゃんは多分「玄米ごはん弁当」の値札を書いて下さい、と頼まれて、まじめに一生懸命考えて書いたのだと思います。「玄米のご飲当弁」を見ていると、みっちゃんが一生懸命考えて考えて考え抜いて書いてる姿が目に浮かびます。もうそれだけでこの値札が本当にいとおしくなります。しかも本人の意図とは別に、なんともいえないおかしさがあります。  決して正しいわけではありません。でも、正しいことよりももっと大事にしたい世界がここにはあります。この世界があるから、窮屈な正しい世界がちょっとゆるみます。退屈な正しい世界に笑いをもたらします。みっちゃんに感謝!です。  彼らといっしょに生きる豊かさは、こういったところから生まれます。彼らのメッセージを見落とさない、私たちの側のセンスが問われます。      話はガラッと変わりますが、オペラシアターこんにゃく座のオペラ『天国と地獄』は窮屈で退屈な正しい世界を徹底して茶化す抱腹絶倒のオペラです。天国の正しい神さまたちが地獄へ乗り込んで飲めや歌えの大宴会。とても人間くさい神さまたちです。歌がすばらしくいいです。2月18日(日)まで六本木俳優座でやっています。 www.konnyakuza.com  以前子ども達にプレゼントした『ロはロボットのロ』、文化庁の助成金が出て10月だけ公演するというので、申し込んでいたのですが、残念ながら外れました。別のオペラを探します。           
  • 陶芸教室やりました。
     先週末、スタッフとその子どもを対象に陶芸教室をやりました。短い時間でしたが、お皿、コーヒーカップ、お地蔵さんを作りました。  陶芸窯を買ったので、そのうち地域の人たちにも呼びかけて陶芸教室をやります。楽しみにしていて下さい。
  • プロが入って新しいホームページ
      サービスグラントのママボノにホームページの改善提案をしてもらったのですが、私の知識不足もあって、なかなか先へ進めませんでした。再度サービスグラントにお願いし、今日はホームページ制作のプロの方にも入ってもらって打ち合わせしました。    ママボノにやっていただいたときは、おいしいパンを求めてやってきた人が入りやすい入り口としてトップページのデザインを考えていたのですが、   タナカさん(プロの方)の話によれば、パンを探しに来た人は、いきなりパンのページに行ってしまって、トップページに来るのは十分の一くらい。トップページはいろんな人がやって来るので、もっとぷかぷかがやっている様々なことがひと目で見えるように作りかえた方がいいのではないかという提案をいただきました。  ぷかぷかはパン屋からはじまったのですが、やっていくうちに単なるパン屋の話にとどまらない、多様な広がりを作ってきました。その広がりこそがぷかぷかなので、それが感じられるトップページにした方がいいということでした。  タナカさんとのおつきあいはまだほんの一週間程度ですが、私の書いたブログを初期の頃から読んでくださっていて、あの情熱が伝わるようなホームページにしたいと、うれしくなるような言葉をいただきました。  一番最初に作った稚拙なホームページも、こういう苦労した記録はちゃんと残しておいた方が、後に続く人のためにもいいという話をしてくれました。  最初に作った稚拙なホームページ   カフェベーカリーぷかぷか    これは今、biglobeの無料のサーバーにあって、そのサーバーが2月いっぱいで閉鎖になるのですが、サイトの移動の仕方がわからず、半ばあきらめていたのですが、タナカさんがやって下さるというので、ホッとしました。  ホームページを見るのは、お客さんだけでなく、行政の人、福祉の人、障がいのある人、保護者、養護学校関係者など、多岐にわたるので、誰が見てもわかりやすいホームページにした方がいい。そのためにどうしたらいいかを考える。  ぷかぷかの方でも、今一度どういうサイトにしたいかをよく考える。  タナカさんは今何本も仕事を抱えているので、6月くらいにならないと取りかかれない。それまでにぷかぷかのお店に行って、空気感をしっかり味わう。その上で4〜5ヶ月かけて新しいホームページを構築する。ママボノさんの話だと中小企業どころか大企業に匹敵するほどの情報量なので、これを移行するのはものすごく大変。完成は年末くらい。  というふうな打ち合わせをしました。  どんなホームページができあがるか、楽しみにしていて下さい。時々進捗状況をお知らせします。   
  • おお、いいじゃん!いいじゃん!!
    またまた花岡さんのステキなブログです。   《 産んだ子が障がいがあったよーってなった時に、   周りの反応が     おお、いいじゃん!いいじゃん!!     みたいな当たり前な世の中になればいいなーって思います。》    この言葉が光っています。こんな社会になるには一体どれくらい時間がかかるんだろうと思いますが、少なくとも花岡さんやぷかぷかのまわりには、少しずつそういう雰囲気ができてきてる気がします。 ameblo.jp
  • 「映画の主役」というのはそのことかと思いました
     映画「はたらく」のDVDを見ました。  監督が自閉症のしょうへいさんに映画の主演を依頼し、二人で練習するところから映画ははじまります。監督の言っていることの半分もしょうへいさんには伝わりません。伝わってないところで、それでも映画制作を進めるにはどうしたらいいか、監督は困りながらも前へ前へ進みます。  この困り感がとてもよく伝わってきます。困る中でしょうへいさんという人が少しずつわかってきます。困ることはそのまましょうへいさんとの出会いです。困りながらも、尚もしょうへいさんを主役にした映画はどうやったらできるのか。  こんなことで本当に映画ができるんだろうかと、だんだん心配になります。喜怒哀楽をやってみましょう、というシーンはまじめに心配してしまいました。  私たちが普通思う「はたらく」イメージでしょうへいさんを見てはだめなんだということがだんだん見えてきます。じゃあ、しょうへいさんの「はたらく」はどう見ればいいのか、というところをこの映画は問題提起しているように思いました。  途中で監督以外3人の役者が加わるのですが、やっぱり前に進みません。  タクシーの場面で、3人がお客さん、しょうへいさんが運転手という設定で、3人は場面を盛り上げようといろいろ言うのですが、しょうへいさんの反応はさっぱり。そのことのおかしさが前に出てきますが、しょうへいさんを何とかしようというふうにはなりません。  本気でしょうへいさんを映画の主役にするなら、しょうへいさんがもう少し集中できるようにするとか、普通ならいろいろ工夫するのですが、どうもそういう方向に動く気配はありません。どこまでもありのままのしょうへいさんとその場面を作ろうとしています。そこで何ができるかを探り、楽しんでいる感じでした。  何かをやってもやらなくても、しょうへいさんの存在感がすごくある映画だなと思いました。  「映画の主役」というのはそのことかと思いました。そこにしょうへいさんがいること、そのことが大事なんだ、それがしょうへいさんの「はたらく」ということだと。  そしてしょうへいさんとみんなの「はたらく」が、うまくリンクしたとき、そこには今までにない「豊かさ」が生まれるような気がしました。    ★前売りのチケット ぷかぷかのわんどで販売中 045−923−0282    
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