ぷかぷか日記

「障害者は不幸しか生まない」?

 このところぷかぷかさん達のすばらしいアート商品が次々にできあがっています。

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 ぷかぷかさん達が楽しい絵を描きます。その絵をどこに、どんな風に使おうかと考えるスタッフがいます。色を塗るスタッフがいます。ぷかぷかさんも色を塗ります。ぷかぷかさんとスタッフのフラットな関係の「協働作業」の中で、こういった商品ができあがってきます。これがぷかぷかさん達と一緒に生きていくということです。そして、一緒に生きていくとこんなにステキなものができあがります。

 こういう商品は、ほっこりあたたかなメッセージを社会に振りまきます。それは、私たちの心にあたたかなものをプレゼントしてくれます。そうやってみんなを幸せな気持ちにさせます。

 

 その幸せな気持ちの中で、あらためて気がついたことがあります。「障害者は不幸しか生まない」という相模原障害者殺傷事件の犯人の言葉です。

 「障害者は不幸しか生まない」? ぷかぷかさん達が生み出すものを見て、そんなふうに思う人はいません。

 この言葉はですから、決して普遍的なものではなく、犯人がいた職場が、障がいのある人たちと、そういう関係をつくっていたに過ぎません。「障害者は不幸しか生まない」と思うような関係です。

 犯人がいた職場は障がいのある人たちの「支援」の現場です。「支援」という、一見いいことをやっていそうな現場で、どうしてそのような貧しいとしかいいようのない関係が生まれてくるのか。

 

 「支援」という上から目線の関係は1+1=1の関係だと思います。相手を見下している限り、相手との関係から新しいものは生まれません。その関係からは、見下す側の人間の幅のものしか出てきません。だから「1+1」はどこまでも「1」のものしか生まないのです。

 上に紹介したTシャツやバッグは、ぷかぷかさんとスタッフのフラットな関係を元にした協働作業が生みだしたものです。「1+1」が「2」以上の新しい価値を生み出しています。

 彼らとおつきあいしながら、そこから何も生み出さないなんて、もったいないです。

 何も生み出さないどころか、「障害者は不幸しか生まない」などと言い切り、相手を抹殺するところまでいってしまったのが相模原障害者殺傷事件だったと思います。

 「障害者は不幸しか生まない」という言葉から、実際の事件へは大きな飛躍があります。でも少なくとも、そういう言葉、そういう言葉を生む関係がなければ、事件は起こらなかったかも知れないと思うのです。

 

 

彼らと一緒に生きていくと、こんなすてきなものができあがる

 昨日アップした新幹線内殺傷事件の記事をシェアした方がこんなコメントを書いていました。

 

 つい「死にたいなら一人で死ねばいいのに」と言いがちですが、「彼の犯行はある意味社会への復讐のような意味合いを感じてしかたありません。これまでうまく行かなかった様々な事は、周囲の理解や寛容さがあれば、ここまで自分を追い詰めなくて済んだのでは、と?親からして変わってるからと疎遠になるのでは、救いがなくなる。やった行為は厳罰が当然ですが、彼の生い立ちや来し方を冷静に検証すべきと思います。

 

 テレビで流れたお父さんのインタビューは、子どもに対する責任も、社会に対する責任も、まるで感じられないものでした。

 マスコミはそういう問題をすっ飛ばして、精神障害者は怖い、何するかわからない、といったメッセージを発信し続けています。精神障害者に対する偏見が更に助長され、彼らはますます生きにくくなります。彼らが生きにくい社会は、私たちもまた息苦しい社会です。

 当事者の方、彼らといい関係を築いている方、もっともっと思いを発信して下さい。思いの発信こそが大事です。

 

「子どもに対する責任」「社会に対する責任」がまるで感じられない事件が多すぎます。一国の首相が国会答弁でウソをつくなんて、そのいちばんの典型です。一国の首相でありながら、「社会に対する責任」が全く欠如しています。こういうところから社会はどんどんだめになっている感じがします。

 うんざりしながらも、それでも、私たちは今、この社会で生きています。生きている限り、少しでもお互いが生きやすい、いい社会にしたいと思っています。障がいのある人たちと一緒に、この社会を少しでもいい方向に変えていきたいと思っています。

 彼らと一緒に生きていくと、こんなすてきなものができあがるのです。

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東海道新幹線内殺傷事件

 先日東海道新幹線の中で殺傷事件がありました。犯人についての報道が精神障がいを持った方への偏見を助長するような雰囲気があり、すごくまずいと感じていました。それに対し、まっすぐに異議申し立てをしたNPOがありました。

www.comhbo.net

 

 障がいのある人たちのためのグループホーム建設をめぐるごたごたの中でも、「知的障がいはまだいいが、精神障がいは絶対だめ」という強固な意見が出ていましたが、これが社会全般の受け止め方だろうと思います。現在のマスコミ報道はそれを更に助長するものであり、社会全体がますます窮屈になる感じがします。

 彼らを社会から排除してしまうのではなく、この社会を一緒に担うものとして、彼らとどんな風におつきあいすればいいのかを考えていきたいと思うのです。

どこから入っても、ぷかぷか全体が見えるような構造

  先日ホームページのアクセス数が30万を超えました。小さな福祉事業所のホームページとしては驚異的な数値だと思います。

「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいいよ」というぷかぷかのメッセージに共感する人が、それだけいるということだと思います。うれしいですね。

 ブログ、Facebookページなどを、ほとんど毎日更新し続けてことも大きかったと思います。ぷかぷかが毎日元気に活動している、ということがリアルタイムで伝わっていたのだと思います。

 ただ伝え方が、下手くそで、ホームページには膨大な情報がてんこ盛り状態。初めてホームページを訪問した人は、ぷかぷかが何をやっているところなのか、とてもわかりにくかったと思います。今のホームページは代表の高崎が、ぷかぷかを作りながら、同時進行でホームページを作っていったので、情報を整理するゆとりもなく、今の状態になってしまいました。

 2年前、サービスグラントのママボノの人たちに新しいホームページ作成を依頼した際、何人かで情報を整理してもらったのですが、中小企業どころか、大企業に匹敵するほどの情報量にびっくりした、といってました。ママボノの活動期間が限られていたので、結局時間切れでホームページの完成まで至らず、ママボノさんには情報整理と、全体の構成、トップページのデザインまでをやっていただきました。

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 ここから先が自分では進めなくて、サービスグラントにwebデザイナーのタナカさんを紹介してもらい、昨日2回目の打ち合わせをしました。ぷかぷかのお店を立ち上げる前からのブログまでしっかり読み込んでいて、ぷかぷかに対する思いが半端じゃない感じがしました。10年は持つホームページを作りたいとおっしゃっていましたが、その意気込みがすごいなと思いました。

 10年は持つ、というのは、10年先の人が見ても価値ある中身がぷかぷかが創り出したものにはある、ということで、タナカさんはその10年先を見据えながらホームページを作っていく、といいます。私自身、そんな先のことまで考えてなかったので、いやぁ、すごいなぁ、と思いました。日々中身を更新していくにしても、ベースがしっかりしていないと、10年先まで持ちません。太陽住建さんは100年先の人の評価に耐えられるものを作る、といってましたが、ぷかぷかはとりあえず10年先です。

 ぷかぷかを始める前の日記、その頃のホームページなどはとても大事なので、そのあたりがすぐに見られるようにした方がいい、とタナカさん。これから事業を立ち上げようという人にとっては、とても貴重な資料になる。

 

  サイトマップはこちら。

pukapuka-pan.xsrv.jp

 

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 どこから入っても、ぷかぷか全体が見えるような構造。たとえば「おいしいパン」と検索し、パン屋のサイトから入っても、パンの話だけでなく、最新情報、トピックスなどのタグを配置し、そこからぷかぷかは何をやっているところなのかが見えるようにする。

 パン屋のつもりで読んでいくと、ここは実はおもしろい福祉をやっていて、障がいのある人とはおつきあいした方がトク!なんていっていて、パンと一緒にほっこりあたたかなお土産があなたの心に、といったメッセージが目に入ってくる。

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 福祉でアクセスしてきた人にも、ぷかぷかはほかのお店に負けないくらいおいしいパンやお惣菜を作っていて、そうやって「勝負」することで、おいしさを生み出していることがしっかり伝わるような構造。福祉の人は、この「勝負」することにとても弱い。はじめからそれを放棄しているところもある。これでは進化しない。

 更にアート部門は企業とのコラボで、デザインするチカラで勝負しているとか、アート商品、焼き菓子などはネット販売もやっていて、売り上げを爆発的に伸ばしている、などの情報も流す。

 

 ブログは現在「はてなブログ」という外部サイトにリンクさせているが、これではおもしろい記事を読んでも、これを書いた高崎がどういう人間なのかとか、ぷかぷかは何をやっているところなのかがわからない。だからサイトの中にブログのページを作り、あちこちの情報に直接アクセスできるようにする。

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 スマホで見る人が多いので、スマホでも見やすい構造にする…。あちこち飛ぶよりも、スクロールして見る方が楽なので、縦長のページになる。

 

 タナカさんはステークホルダーを見ながら、利用者さんの親御さんが安心して子どもを預けられる、という要素はとても大事、とおっしゃってました。自分が親なら、まずそこを見る、と。

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 そういう視点は今まで欠けていました。今後はこのステークホルダーにある、いろんな利害関係者が安心できるようなサイト作りをしたいと思いました。

 

 年内完成を目指してがんばります。楽しみにしていて下さい。

 

 

 タナカさんの会社のサイト 

https://trim.bz/aboutus

 

タナカさんの作ったサイト

www.shuro.jp

「迷惑」と思われていたことを、社会と分かち合う

   昨日の朝日新聞「私の視点」はすばらしい意見でした。

digital.asahi.com

 「回りに迷惑をかけない」という道徳規範が、自分を、社会を萎縮させているのではないか、といいます。お互い「迷惑をかけない」なんてことはあり得ないので、だったらその「迷惑」をお互い分かち合うのがいいのではないか、という提案です。「迷惑」を分かち合うことでお互い働きやすくなり、職場が豊かになる、と。

 これを書いた方は50歳を過ぎてから、躁鬱病になったそうです。頻繁に遅刻したり、休んだり、怒りっぽくなったりで回りに迷惑をかけながらも、

それでも私は、「迷惑をかけてすみません」とは言わないようにしている。代わりに、負担をかけている方々に「ありがとう」と述べ、本当に感謝をしている。〉

職場で「すみません」と謝っていると、なにか社会が、より小さく、縮んでいくようにも感じる。むしろ、「ありがとう」と言って感謝の気持ちを広げていくほうが、よりよい社会になるに違いない。〉

と書いています。

 

 障がいのある人たちは、社会に迷惑をかけないように、と日々大変な努力をしています。でも、息子さんがぷかぷかで働くようになって、それが「見当違いの努力」であることがわかった、とツジさんのお母さんは言いました。

 ぷかぷかは、ぷかぷかさん達を無理矢理社会に合わせるのではなく、「そのままのあなたがステキだよ」って働いてもらっています。ツジさんはパン屋のレジのそばでずっとおしゃべりしています。彼のおしゃべりは止まりません。初めてお店に来た人は、たいていびっくりします。でも、何度かお店に足を運んでいるうちに、ツジさんのおしゃべりはぷかぷからしい雰囲気を作り出していることに気がつきます。ぷかぷからしい雰囲気、というのは、どこかホッとするような雰囲気です。ツジさんが自由におしゃべりできる雰囲気は、人に自由であることの心地よさを思い出させてくれるのです。ですから、ふだんの暮らしに息苦しさを感じている人は、ぷかぷかに来てホッとするのです。

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 ぷかぷかがやってきたことは、今まで「迷惑」と思われていたことを、無意識のうちに社会と分かち合う試みだったのかも、と新聞を読みながら思いました。迷惑をかけるかも知れない、というリスクを社会と分かち合おうとしたのです。社会と分かち合う、というところが、ぷかぷかの豊かさを生んだのだと思います。

 

 

 

 

 

ひいくんのあるく町

 街を耕す会・港北の集まりで『ひいくんのあるく町』を見ました。

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 ひいくんは知的障がいのある39才のおじさん。毎日ヘルメットを手にひょこたんひょこたんと町を歩いています。歩きながら、町のあちこちでお店のちょっとしたお手伝いをしたり、田んぼで耕耘機を洗うお手伝いをしたり、いろんな人とおしゃべりしたりしています。小さな頃からお父さんがいつも連れて歩いていたそうで、この映画をつくった若い監督も、子どもの頃からひいくんのことは知っていて、頭をなでてもらったりしたそうです。映像の中でも、お祭りで練り歩きながら、乳母車に乗って見物している小さな子どもの足をなでたりしていたので、昔から小さな子どもに優しいのだと思います。

 そうやって町の人々の心の中に、ひいくんは「いて当たり前」という存在になっています。いわゆる「障害者」というような存在ではなく、町の人たちにとって、ホッと心のあたたまる、なくてはならない存在になっています。

 ひいくんが町をあるくことで、自然にそういった関係ができたところが、この町のおおらかなところかと思いました。

 ひいくんのあるく町も、時代の流れの中で、だんだんシャッターを下ろすお店が増えています。それでも、町をひょこたんひょこたん歩き回るひいくんを受け入れるあたたかさ、やさしさは町に残っています。人の住む町の一番大事なところですね。

 脳梗塞で倒れ、お店を閉めてしまった人のところへ、近所の人が一日だけお手伝いしてお店を開けに来てくれます。この場所を、近所の人たちがいつでも立ち寄って、くつろげるような場所にしたいね、といった話が持ち上がります。

 町はそうやって少しずつ変わっていくようです。その変わり様の中心には、ひいくんを受け止めるあたたかさ、やさしさがあるように思いました。ひいくんが町を歩くことで引き出したあたたかさ、やさしさといってもいいと思います。

 

 みんなでもっともっと町を歩こう。みんなが歩けば、町は変わります。歩くことで希望が生まれます。

 

〈障がいのあることがもはや「負」の価値とはならない社会〉がすでにぷかぷかのまわりにはできている

 6月3日の朝日新聞「折々のことば」に奈良の福祉施設「たんぽぽの家」理事長の言葉が紹介されていました。

 

〈 障がいのあることがもはや「負」の価値とはならない社会のあり方をめざす。〉

〈 施設をサービスではなく、社会変革の拠点にしたい。 〉

 

 ぷかぷかは「ぷかぷかさん達の魅力」でもっているようなもので、ぷかぷかさん達がいなければ、何のおもしろみもないただのパン屋であり、ただのお惣菜屋であり、ただの食堂であり、ただのアートスタジオです。

 ぷかぷかのおもしろさはどこまでもぷかぷかさん達の魅力が作り出したものです。障がいのあることが「負」の価値どころか、こんなにおもしろいお店を作る大きなチカラになっているのです。

 彼らの魅力は、今まで社会が見落としていた大きな価値だと思います。その価値を誰にも見えるようにし、大きなチカラとしてお店作りに生かしたのが、ぷかぷかの日々の活動でした。毎日の情報発信は、その新しい価値の発信そのものでした。

 ぷかぷかのファンが増え続けているのも、その新しい価値にたくさんの人が気づいたからだと思います。

 セノーさんはこうやって寝ながらファンを増やし、お客さんを増やしているのですが、この寝顔が作り出す雰囲気こそが新しい価値だと思います。

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 こういったことを考えると〈 障がいのあることがもはや「負」の価値とはならない社会 〉がすでにぷかぷかのまわりにはできていることになります。

 それは同時に、障がいのあることを「負」の価値と見なしてきた社会の価値観を問い直すことになります。

 セノーさんはこうやって寝てばかりいて、前にいた作業所で居場所を失いました。社会の価値観の中で居場所を失った、ということです。ぷかぷかでは寝ていてもファンが増え、お客さんが増えています。このことは何を意味しているのでしょう。

 「ぷかぷかに来るとホッとする」というお客さんが多いのは、セノーさんがこうやって寝ていられる雰囲気があるからです。

 セノーさんは寝ながら社会を問い直し、社会を豊かにしているのだと思います。

 社会を変える拠点にぷかぷかはすでになっているのだと思います。

 

 

  

社会課題解決を「なんちゃってファッション」に終わらせない3条件

 日々の生活の〈ささくれ〉をお取りします、という株式会社「御用聞き」の社長・古市さんの昨日のTwitterにこんな言葉がありました。

 

社会課題解決をなんちゃってファッションに終わらせない3条件

・現場に立脚している   ⇒仮想ではなく事実がある

・匍匐(ほふく)前進   ⇒解決に向けあくなき前進を続けている

・バイリンガル   ⇒「ソーシャル」と「ビジネス」の両言語が使える

 

 なんかこれって「ぷかぷか」でやってることじゃん!て思いました。

 たとえば相模原障害者殺傷事件に関して、ぷかぷかは「障害者はいない方がいい」といった犯人の言葉、あるいは言葉はちがうにしても、同じ発想で障がいのある人たちを様々な形で排除する社会全般に対し、

「障がいのある人たちはいた方がいい」

「一緒に生きていった方がいい」

「その方がトク!」

とみんなが納得できるような「事実」を日々の活動の中で作ってきました。

 優生思想云々の大きな話、抽象的な話をいくらやっても社会はなかなか変わりません。大事なことは障がいのある人たちを排除しない方向に社会が変わることです。そのためには私たちは何をしたらいいのか、ということです。

 ぷかぷかは、日々の活動の中で「ぷかぷかさんが好き!」というファンをたくさん作ってきました。地域社会でたくさんのファンを作ることで、地域を耕し、地域を豊かにしてきたのです。地域社会が障がいのある人たちを排除しない方向に変わってきた、ということです。

  つい昨日も桜美林大学の授業でそれをやってきました。

pukapuka-pan.hatenablog.com

 

 〈 現場に立脚している   ⇒仮想ではなく事実がある 〉ということです。

 

 

 相模原障害者殺傷事件の直後、多くの方が「決して忘れない」と口にしていました。

pukapuka-pan.hatenablog.com

 

 相模原障害者殺傷事件への憤りをバネに書いた演劇ワークショップの助成金申請書が2年続けて100万円の満額採択。

pukapuka-pan.hatenablog.com

 

 「決して忘れない」どころか、今もふつふつと怒りが湧いて、そこからさらに新しいものを生み出しているのです。前へ前へ向かう「攻め」の姿勢。

 

〈 匍匐(ほふく)前進   ⇒解決に向けあくなき前進を続けている 〉のです。

 

 

 事業を続けるためには、事業がうまく回るだけのお金が入ってくる仕組み、つまりはビジネスが必要です。ぷかぷかは今、外部とのコラボを模索し、そこからブランド商品を立ち上げています。淡路島の自然農法のグループビオアグリとのコラボでは、ビオアグリのメンバー全員の似顔絵をぷかぷかさん達が描き、それを使った新しい商品ラベルを作りました。東京で開いたビオアグリのアンテナショップでぷかぷかのパンの販売をし、供給が間に合わないくらいパンが売れています。

 ぷかぷかさん達のチカラをビジネスに積極的に生かしているのです。

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〈 バイリンガル   ⇒「ソーシャル」と「ビジネス」の両言語が使える 〉

ぷかぷかさん達のチカラを存分に生かした〈ソーシャルビジネス〉をやっているのです。

 

 

株式会社〈御用聞き〉のホームページです。 

 

www.goyo-kiki.com

 

一人の男性の働きを通して〈御用聞き〉の仕事を語っている映像です。

www.youtube.com

この映像は、相模原障害者殺傷事件への自分の思いを語る映像を作りたいと、今ぷかぷかの取材に来ている石井里歩さんの作った作品です。

授業が終わったあと、終わったあとこんな顔になりました。

 桜美林大学で「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がトク!」をテーマにした授業をやってきました。わずか1時間半の授業でしたが、終わったあとこんな顔になりました。

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 「トク!」という言葉が、しっかり届いた感じのする顔です。これは私が「トク!」についてお話ししたのではなく、上映会のあと、ぷかぷかさんと「すごろく」をやった結果です。やったのはこんな「すごろく」です。

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担当の林先生の授業案

私がぷかぷかさんに惹かれているのは、話をしているとあったかい気持ちや楽しい気持ちになるからです。

「え!?そんな発想出てくる~!?」という驚きや、スキンシップのあったかさ、自分の世界に没頭している彼らを見ることでうまれるうらやましさ、自分のことや生活、社会をふりかえる時間ができること、とにかく彼らといると楽しいことです。

こういう驚きやあったかさ、楽しさ、自分を見つめることを「すごろく」を通してぷかぷかさんを知ることから感じてもらえたらと思いました。

「すごろく」には「お休みの日は何をしていますか」「お店で好きなパンは何ですか」「お仕事で一番すきなことは何ですか」のようなものをコマに書いておき、ぷかぷかさん→参加者1→ぷかぷかさん→参加者2→ぷかぷかさん→参加者3という形で各グループ進めていくのがよいと思います。

 

 この「すごろく」というアイデアが見事にヒットしたのです。

 

 こうやってぷかぷかさんと腕相撲をやったり、

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お話を聞いたり

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みんなで手を繋いでぐるぐる3回まわったり、ハイタッチしたり、ただそんなことやっただけなのですが、帰り際にはこんな顔になりました。

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 共生社会を作ろうとか、共に生きようとか、そんなかっこいい言葉はいらないのです。「すごろく」という誰でも楽しめる遊びをいっしょにやっただけで、お互いこんないい顔のできる関係ができるのです。

 「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がトク!」という言葉を理解したのではなく、もう全身で感じとった顔ですね。

 「障害者は犯罪を犯すのではないか」と彼らに近寄りもしない大人達は、どう考えてもソン!しています。彼らとおつきあいしないなんて、もったいないです。

 区役所の人権研修会でも、この「すごろく」を今度はやってみようと思います。人権研修会が終わって、みんなでこんな顔ができたら、人権研修会は大成功です。

 

学生さん達の感想

・ 今日の授業を通して、ぷかぷかさんが実際にどういう活動を行っているのか、またそれに携わった周囲の関係者がどういう気持ちで接しているのか少し分かった気がする。また、すごろくを通してぷかぷかさんの趣味が高速道路の絵を描くことであることを知り、とても驚いた。高速道路というところに視点を向けられるのはすごい才能だと思った。今日の授業を通して、人と話すことの大切さに再び気づかされた。

・ すごく楽しかったです。すごろくの勝ち負けよりも内容に夢中になれて、ぷかぷかさんを含め周りの方のことも知ることができました。ボランティアなどとは違って、一緒に遊ぶことができて、いつもと違う感じがしました。ビデオを見てお店に行ってみたいと思ったし、話を聞いて、大変だと感じることが同じだったり、趣味が同じことが発覚したり、話さないと分からないことがたくさんありました。今日は参加してよかったです!

・ 最初はぷかぷかさんに「笑顔が少ない」と言われてしまったのですが、ゲームを通して最後には「笑顔が増えた」と言ってもらえました。初対面が多い中で、がんばって自分の思いを伝えている姿に勇気をもらえました。

・ この空気感がとても居心地の良い時間でした。これが人を耕す、豊かにする時間。場所を共にするだけで人をつなげていく。ことばを交わすと笑顔が生まれる。作業内容ももっと知りたいと思いました。今日はありがとうございました。

・ 映像を見て、ぷかぷかさんがとても楽しそうに活動をしている様子が分かりました。アートやパン、お惣菜作りも想像していたよりも本格的に行っていて、ぜひ見学に行きたいと思いました。自分自身知的障がいのある方々と関わるボランティアをしているので、障がいがあってもなくてもその人がその人らしく生きられる環境というのはとても大切だと感じました。

・ 冒頭の映像で、いわゆる「健常者」がぷかぷかさんたちと普通に過ごしてたくさん笑っている姿を見て感動しました。すごろくを通して、ぷかぷかさんや留学生、そして大学生みんなの思いを知れて楽しかったです。こうやってお互いに「同じ目線で楽しめる」というのが、みんなにとって生きやすい社会なのだと思います。

・ 今日は本当にいい経験ができたなと思います。ぷかぷかさんの好きな食べ物や趣味などたくさん聞けました。お仕事をして、自分の好きなことをして、時間の使い方が上手だなと思いました。見習いたいことがたくさんありました。とても楽しい時間を過ごすことができました。

・ 最初はお互いに緊張していましたが、ゲームなどを通してだんだん話せて、ゲームの中の質問に答えるだけでなく、そこから発展した会話もできました。また、ぷかぷかさんから「みなさんはどうですか?」と質問をしてくれたことがとてもうれしかったです!また、嵐が大好きでその話をしているときに本当にうれしそうで、目がキラキラしていて好きなことに夢中な姿がステキでした。このような機会があってよかったと思ったし、もっと話してみたいと思いました!

・ 今日の授業を受けて、ぷかぷかさんとみんなと話してすごくおもしろかった。一番印象に残っているのは、ぷかぷかさんはユーモアがあり、自分が趣味あるものを学ぶことや積極的に生活していることです。

・ 今回の授業ではじめてここまで障がいのある方と深く関わることができました。自分の考えていたことより色々な面で想像を超えていました。普段友達と話しているのと全く変わらないし、とても良い経験になりました。

・ すごろくゲームがあったから話しやすかった。話してみると興味があることにはすごく熱心に話してくれてみんな和気藹々と話せてよかった。また、パン屋さんにも行ってみようかなと思った。大学に来てみんなと話すって、私がもしぷかぷかさんの立場だったらできないんじゃないかと思った。やさしくて強い方だなと思った。

・ 最近は障がいのある人と接する機会はほとんどなく、小学生のとき以来だったので、とても懐かしかった。教職をとっており、これからも関わっていくので相手の考えを理解できるようになりたい。

・ 今日はぷかぷかのみなさんと交流して楽しかった、というのが正直な感想です。話を聞いたりするだけが今回の授業だと思っていたので、交流できたことは貴重な体験だった。内向的な人が多いと思っていたが、自分の意見をしっかり述べていて驚いた。

障がいのある子どもが街を歩くと、街が変わる

 障がいのあるお子さんの親の会の人たちが見学に来たのですが、いい話を聞きました。

 お子さんが毎日通う道で、毎日決まって会う方が何人かいらっしゃるようです。家の前を掃除する方、花に水をやる方、散歩に出かける方…。そんな街の人たちが、毎日お子さんにあいさつするそうです。「おはよう!」「今日も元気だね」「いってらっしゃい」…。お子さんが小さい頃は毎日抱っこしてくれる方もいたそうで、大きくなった今はハイタッチだそうです。風邪引いて休んだりすると、「あれ?今日はどうしたの?」と心配してくれたそうです。

 子どもがいなければ、こんなおつきあいは生まれませんよね、とうれしそうにご両親はお話しされていました。

 障がいのある子どもが街を歩くこと、それは街を耕し、街を豊かにしていることになるのです。

 こんな街なら、障がいのある人たちのグループホーム建設の話があっても、「障害者は犯罪を犯す可能性があるから断固反対!」などといった声は、多分出てこないだろうと思います。たとえ出たとしても、子どもと毎日あいさつを交わしていた人たちは、「そんなことはありません」とはっきり反論してくれます。

 日々の暮らしの中での、さりげないおつきあいが、社会の中で大きな意味を持つのです。

 ですから、そんないい話はぜひFacebookで発信した方がいいですよ、という話をしました。ふだんおつきあいのない方が見れば、障がいのある人に関する新しい発見になります。あれができないこれができない、だけじゃなくて、街を耕しているんだ、という発見。

 そんな発見をする人が増えれば、社会は少しずつ変わっていきます。

 

 障がいのある人たちの「社会的生きにくさ」は社会を変えていく努力を私たちがやらないと、何も変わりません。努力といっても、何かがんばってやる、とかじゃなくて、日々子どもとの関わりの中で発見した楽しいこと、おもしろいこと、失敗したことなど 

「今日こんなことがあったよ」「またやってしまいました」

といったニュアンスで発信するだけです。友だちの花岡千恵さんはそういうやり方でhanaちゃんのファンをたくさん作りました。hanaちゃんのかじった生のジャガイモの写真載せただけで、ものすごいたくさんの人が「いいね」を押していました。「そうか、hanaちゃんはネズミだったんですね」「歯が丈夫なんですね」といった書き込みもありました。みんなが楽しみながらhanaちゃんとの日々を共有してる感じです。

 重度の障がいを持った子どものファンができるなんて、今まで考えられなかったことです。

洗濯機に夢中すぎて、
なかなか帰れない
#重度知的障害児

画像に含まれている可能性があるもの:1人以上、室内
 
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コメント
鶴貝 美枝 昔、家電売り場で働いていた時にご来店の重度知的障害のお客さまのこと思い出しました。

成人になってもよく来ていて、もっと見る

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鶴貝 美枝さんが返信しました返信2件
富田 哲司 あまり夢中になりすぎて酔わなければ良いんだけど🤣

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花岡千恵さんが返信しました返信1件
五島 祐子 我が家の息子ちゃんも、洗濯機フェチですw
回るもの♡キラキラしてるもの♡ゆらゆらしてるもの♡大好物デス(o^^o)
なので家で洗濯機を回していると、洗濯機にしがみついている事も度々wもっと見る

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五島 祐子さんが返信しました返信2件
前 妙美 実は、わたしもやる♡笑

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花岡千恵 なんと!!今度私もやってみよう笑

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前 妙美 けっこうねー楽しいよ♡笑
あのね、水の流れを見るのが楽しいの!笑

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