ぷかぷか日記

今日の江原さんの演奏は気合いが入っていました。

  辻さんがチョコスロバキアに行っているので、今日はダイちゃんと江原さんの二人きりの練習。

 今日の江原さんの演奏は気合いが入っていました。『さかなはおよぐ』のアラビア語の朗読の中で、死んださかなを描かされた場面で弾く曲です。怒り、悲しみ、やりきれなさがあふれていました。「レクイエム」という曲で元朝日新聞の記者松井やよりさんの追悼の音楽会で弾いたものだそうです。江原さん作曲です。

ajwrc.org

 

  ダイちゃんと気持ちを合わせたいと、江原さんも一生懸命でした。江原さんに

「好きなようにたたいていいんだよ」

といわれても、江原さんの気合いの入った演奏を前にすると、そこに入り込むのはすごく大変。それでもダイちゃんの天性のセンスで、なんとかくらいついていました。

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 今日はカメラマンの吉田さんも撮影に来ていて、来週は練習のあと、コンサートに向かう江原さんを追いかけて、舞台に立つところまでを撮影するそうです。ぷかぷかさんと練習したあと、その足でコンサートに向かい、プロとして舞台に立つ、その姿を撮る、というわけです。江原さんの姿勢、生き方がよく見える映像になると思います。そんな江原さんの生き方に支えられて、今『さかなはおよぐ』プロジェクトが着々と進行中です。

 9月30日、バンクーバーで初演です。来年1月21日(日)みどりアートパークで行う「第4回表現の市場」でお披露目します。

今日もシリア人のアーセムさんがアラビア語のレッスンのためにやってきました。

 今日もシリア人のアーセムさんがアラビア語のレッスンのためにやってきました。

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辻さんが読んでいるテキストはこれ。アルファベットで表記してあるのですが、読むのはとてもむつかしいです。英語の通訳をやっている辻さんのお母さんは「私にはとてもじゃないけど読めません」と言ってました。

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 今日は江原さんの息子さん暖人(はると)くんも加わっての練習でした。暖人くんの木琴が入ることで、音に広がりが出てきました。

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ものすごい迫力です。「さかなはおよぐ」の最後に入る音楽です。

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江原さんがここまでやってくれる理由を映画の中で描けたら、と思っています。

 今日の練習風景。

 日本フィルハーモニーのチェロ奏者江原さんは、本当にやさしい人です。ぷかぷかさんがうまくできなくても根気よくおつきあいしてくれます。見ていて、本当に頭が下がります。福祉の世界の人でもないのに、この優しさはなんなんだろうと思います。

 去年の演劇ワークショップにチェロを弾きに来て、そのときにぷかぷかさんに一目惚れ。以来ずっとおつきあいが続いています。

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 今日は夕方、サントリーホールでコンサートがあるそうです。写真のような格好だったので、

「舞台に上がるときの服はホールに置いてあるんですか?」

と聞くと、

「いや、このデイバッグにくるくる丸めて入ってるんですよ。はははは」

こどもから借りたという薄汚れた小さなデイバッグに、燕尾服がくるくる巻いて入っているのだそうです。早めに会場について、ハンガーでつるしておくと、しわが伸びるそうです。

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 カナダに出発する前日まで毎日こんな格好でけいこに来てくれます。すべてボランティアです。江原さんがここまでやってくれる理由を映画の中で描けたら、と思っています。

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 靴だけは革靴でした。

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映像の背景にあるものも写し込んで、ようやく映像に深みが出てくる

 『さかなはおよぐ』の練習のあと、pvプロボノの中島さん、映画『ぷかぷかさん カナダをゆく』の監督吉田さん、それに私でカナダの映画について話をしました。

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 カナダを旅すれば、それなりにおもしろい映像は撮れるが、それだけでは平板なものになってしまう。今回の旅のきっかけを作ったpvプロボノの内山さんは、どういう思いでぷかぷかのプロモーションビデオをレオノーラさん(国際自閉症フェスティバルの中心人物)に紹介し、レオノーラさんはどんな思いでそれを受け止め、フェスティバルで上映しようと思ったのか、そもそもレオノーラさんはどうして国際自閉症フェスティバルを始めたのか、そのレオノーラさんとぷかぷかをつないでくれているkieさんは、どんな思いでつないでくれているのか、といった話が加わって、ようやく映像に深みが出てくる、といった話を中島さんはしてくれました。

 なーるほど、と思いました。映像の背景にあるものも写し込んで、ようやく映像に深みが出てくるわけで、いろんなおもしろいハプニングが撮れても、それだけでは平板な作品にしかならない、という話でした。

 そういう意味では、今日辻さんにアラビア語朗読のレッスンに来てくれたアーセムさんもどんな思いで来たのかとか、アーセムさんを紹介してくれたり、『さかなはおよぐ』の原書を探して中東の現地まで連絡してくれた人たちはどんな思いでやってくれたのか、の話も加わってくると、『さかなはおよぐ』の朗読と音楽会が、ものすごく豊かな映像になります。

 辻さんが昨日朗読に使ったアラビア語の原書のPDFは、レバノン大学の先生が送ってくれたものです。そんな遠いところの人を動かしたものはなんなんだろうと思います。

 やはりこれだけの人を動かすものが、この『ぷかぷかさん カナダをゆく』プロジェクトチームにはあるのだと思います。それをどこまで写し込めるかが大きな勝負所になりそうです。

 だから何を撮るのかをあらかじめ整理し、どういうところに着地点があるのかもある程度イメージしながら撮っていった方がいい、と中島さんはアドバイスしていました。

 映画作りのプロですね。その中島さんを中心に作ったプロモーションビデオがカナダとぷかぷかをつなぎ、今回の壮大な物語がはじまりました。

 物語がどんなふうに進んでいくのか、楽しみにしていて下さい。

人と人との偶然の出会いから生まれる新しい物語

 カナダの世界自閉症フェスティバルで日本フィルハーモニーのチェロ奏者江原さんとダイちゃん、辻さんのユニットで絵本『さかなはおよぐ』の朗読と音楽会をやります。朗読をするツジさんは、日本語、英語、アラビア語(『さかなはおよぐ』はパレスチナの絵本で原書はアラビア語で書かれています)で朗読します。

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 そのアラビア語がさっぱりわからないので、東大中東地域研究センターの長澤先生の紹介でリビアからの留学生アーセムさん が辻さんのフォローにやってきました。アーセムさんは東大医学部の学生さんです。

  アラビア語の朗読と音楽を合わせます。

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 アーセムさんはまずアラビア語の発音をアルファベットで表示してくれました。

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そのアルファベットを辻さんが読むのですが、アラビア語独特の「kh」の発音などは何度やってもうまくいきません。それをアーセムさんは一つ一つ丁寧に教えてくれました。

 

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 今日は絵本の核心部分ともいえるところを読んだのですが、辻さんの才能のおかげで、アーセムさんの評価はなんと90%OKということでした。アラブの人にも90%伝わる、という意味です。

 

 今回東大中東地域研究センターの方々のたくさんの協力をいただいています。協力いただいている方の思いがメールに書かれていました。『さかなはおよぐ』は中東の人たち、それに関わる人たちにとっては特別な絵本なのかも知れません。

 

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 アラビア語がわかっているわけでない日本人の若い男性に暗唱される、豊かな調べに乗せて。想像するだけで興奮してしまいます。そんなわけで、長沢栄治もカリーマ師岡さんも、レバノンの教授も、原作探しを手伝った鈴木くんも山本さんも、他に何人もが心を尽くして応援しているわけであります。一緒に夢を見ている人たちです。それは中東の人たちへの想いにあふれてもいます。

 

不思議なものです。諏訪のハーモ美術館のホールでのコンサートに、エジプトの中野さん夫妻からお知らせいただかなかったら、私は江原さんにお会いしていませんでした。諏訪のコンサートでの江原さんの自己紹介で、日比谷高校という言葉を聞いていなかったら、コンサート後に江原さんに話しかけていなかったかもしれません。袴田くんのサウジ公演参加の話をしなかったら、さかなはおよぐ、に繋がらなかったかもしれません。そもそも江原さんがぷかぷかに関わっておられなかったら、こんな展開はなかったと思います。不思議な縁があった、結び目がタイムリーに見つかった、他に色々。

 

神のお導き、祝福のように思えてきます。

 

私はぷかぷかのファンになりました。あの短いビデオは、力があります。素晴らしいです。

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 人と人との出会いの不思議さを思います。そしてその出会いから生まれる新しい物語。9月30日、カナダのバンクーバーで初演を迎えます。

ぽわぽわと温かな気持ちを感じながら

 11月に保土ケ谷区役所で行われる人権研修会に講師で呼ばれているのですが、私一人で行ってもなんだかおもしろくないので、ぷかぷかさんを二人ほど連れて行って、人権問題の当事者の話を聞いてもらう予定です。その係の方が先日見学に来られました。その感想です。

 

 

この一週間、
あの日に感じた気持ち…うまく言葉にできないな…と思いながら、
ぽわぽわと温かな気持ちを感じながら、過ごしていました。

ぷかぷかさん・・・街の中に溶け込んで、
カフェベーカリーやカフェ、わんどやおひさまの台所などがあり、
そこで、お客さんも働いている方も、楽しそうに過ごしている。
セノーさんに抱きしめられる高崎さんの姿や、
噂通りの辻さんの計算力とスタッフさんの笑顔、
お名前がわからないのですが、わんどで作品を作りながら、
イチゴの絵やご自分の作品のことをたくさん伝えてくださった女性、、、
とても、とても、温かかくていいな…居心地いいな…と思いました。

ぷかぷかさんのホームページを見返しながら、
冒頭のメッセージをあらためて拝見し、
あ、この感覚が「ぷかぷか」なんだな…
「ぷかぷか」という言葉がぴったりだな…
とストン、ときました。

障害あるなし関係なく、その人がその人らしくいられる場所、
支援する・支援されるの関係でなく、
人が人と関係を結び、お互いに「与えあって」いる場所なんだなと思いました。
そして、高崎さんご自身が、とても楽しそうにされている姿を拝見して、
本当に、「惚れ込んでしまった」のだなと伝わってくる、
魅力的で元気をいただけた時間でもありました。

こんな風に、「自分らしくいられる場所」が、身近にあったら素敵だな、と思いまし
た。
同時に、自分に何ができるのか…ぼんやりと、胸にとどまっています。

ぷかぷかさんの魅力、空気感、ほっこりする感じ、
ぷかぷかさんのメッセージ…
保土ケ谷区の職員に、ぜひ伝わるような、人権研修にしていけたらと思います。


 

「ぽわぽわと温かな気持ちを感じながら」という表現がいいですね。ぷかぷかで感じたことを端的に表現する言葉だと思いました。

 あーだこーだの小むつかしい話ではなく、こうやって感じたままのぷかぷかをなんとか区役所の職員に伝えたい、という思いがうれしいです。

 昨日見学に来た方も、いろいろ実績のある福祉事業所の方の話を聞くより、ぷかぷかさんの話を聞いた方が、ほっこりあたたかな気持ちになっていいですよね、なんておっしゃってました。

 人権研修会も、重い話を聞いてしかめっ面して帰るより、ほっこりあたたかな気持ちになって帰る方が、ずっといいと思います。

「広場」がここからはじまりました。

 ぷかぷかさん達といっしょにやってきたワークショップの場は、人々がみんな元気になり、新しい物語を生んだ「広場」だったのではないかと、オペラシアターこんにゃく座の「あの広場のうた」を聞きながら思いました。

 

♪ いまはいつだろう  いつもの朝

  ここはどこだろう   いつも場所

 

 いまはいつだろう  いつもの夜

 ここはどこだろう  いつもの場所

 

 でもどこかちがう

 ここはどこかに似ている

 

 おとなもこどもも  犬も鳥たちも

 虫たちも集まる   あの広場みたい

 

 耳をすませば見えてくる

 目をみはれば聞こえてくる

 少しずつ 少しずつ

 

 歌が生まれ  人は踊り出し

 物語がはじまる  あの広場がここに

 

 昔 広場に一本の柱

 ここに立てよう  目には見えない柱を

 

 昔 広場に一本の柱

 ここではじまったオペラを  いまここで ♪

 

 

 30年前、ぷかぷかさん達とワークショップやると絶対面白いものが生まれると、演劇集団黒テントの協力で始めたワークショップの記録映画が復活しました。

  1986年10月〜1987年3月の6ヶ月の記録です。「広場」がここからはじまりました。あの時、広場に一本の柱を立てたのだと思います。彼らと一緒に生きていこう、という柱。

 始めた当初は、やはりぷかぷかさん達を応援しようとか、そんな思いもどこかにあって、地域の人たちも集まってくれたのですが、2回3回と繰り返すうちに、ワークショップの場の中心にいるのはぷかぷかさん達であり、彼らが場を支え、私たちを支えてくれている、ということが見えてきたのです。そして彼らがいるからみんなが自由になれ、元気になれる、ということも見えてきました。何よりも彼らのおかげで、たくさんの楽しい物語が生まれました。

 ここに来ると元気になれる「広場」、自分を取り戻すことができる「広場」が、ぷかぷかさん達のおかげでできたのです。その原点ともいえる貴重な映像です。

 

 映像をまとめたのはドキュメンタリー映像作家の四宮鉄男さんです。短いコメントと映像だけで作られています。地域の大人達、子ども達、養護学校の生徒達による演劇ワークショップの記録、とあるだけで「障がいのある人」とか「障害者」という言葉はひとこともありません。そういう人たちとどうこうしようというメッセージもありません。淡々とした記録映画です。

 四宮さんは私が養護学校の子ども達を連れて武蔵野の原っぱに通っていた頃から「あそぼう会」(私と地域の人たちで作った障がいのある人たちと一緒にあそぼうよ、という会)の活動に注目していて、いつか映像にしたいと思っていました。

 

 1時間50分もの長い映像です。前半後半に分かれていて、後半の最後に発表会の映像が入っています。ここ3年やっているみどりアートパークホールでの立派な発表会ではなく、生活クラブの配送センター2階の会議室を借りた手作り感満載の、それでいて熱気ムンムンの発表会の映像が入っています。涙を流す人もいました。

 

 

★カビだらけだったビデオを富士フイルムの技術で復活させた映像です。冒頭部分の映像が荒れていますが、あとは多少色が劣化している程度で、十分見られます。

★ 6ヶ月にわたる記録映画の途中に、ワークショップで作ったお面をかぶって原発反対のデモをやったときの映像が挟まっていました。子ども達も一緒の、極めて平和的なデモなのに、警官がしっかりついていましたね。のどかな時代でした。のどかな時代の中で、それでも原発は危ない、といっていたことが、30年後、本当に大変な事故を起こしました。人間は、この30年、何をやっていたのかと思います。

★「あの広場のうた」は表現の市場で歌います。

 

「みんなでワークショップ」第1部

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 「みんなでワークショップ」第2部

 

おつきあいするのに大切なのは、いっしょにやって楽しいかどうか、だと思います。

 9月2日(土)、久しぶりのパン教室。今回もたくさんの地域の方が参加しました。

 いつものように子ども達はすごくいい感じでぷかぷかさん達といっしょにパンを作っていました。ぷかぷかさん達には障がいがあるとか、配慮が必要、といった話は一切しませんでした。おつきあいするのに大切なのは、いっしょにやって楽しいかどうか、だと思います。そこから新しい関係が生まれます。パン教室はそういったことが、よく見えます。

今日のメニュー

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調理の前の手洗いがすごくうまいオーシマさん。

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ボウルで粉、酵母、塩、水を混ぜ合わせます。

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生地をこねます。コーキさんがいろいろ教えていました。関係がどんどんできてきます。

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ほうっておいても、生地をいっしょにこねることで、関係がどんどんできてくるのです。こうやってね、いっしょに生地を一生懸命のばす関係がいいなって思うのです。これが一緒に生きていくってことです。そういうことが、ぷかぷかさんと子ども達だけでどんどんできちゃうのです。障がいのある人たちと普通の人たちの関係って、そんなもんですよ。要は、そういった関係が自然にできる環境をどこまで私たちが作れるかだと思います。パン教室はそんな環境が、気がついたらできていました。それがパン教室のすごいところだと思います。

 

こね上げた生地で顔を作った人がいました。

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目玉のおいも+さつまいもアン作り

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豆乳プリン

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 パン教室のさなか、突然ダンスが始まります。

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 できあがり! フォカッチャ、菜種ロール、目玉のお芋+さつまいもパン、ミートソースのショートパスタ、きのこの山スープ、豆乳プリン+吉田さん特製ブルーベリージャム

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「パンを持って帰ります。
パパが楽しみに待っているので」と 優しいしょうへいさんでした。

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「さかなはおよぐプロジェクト」の話

 日本フィルハーモニーのチェロ奏者江原さんがダイちゃん、辻さんと組んでパレスチナの絵本『さかなはおよぐ』の朗読と音楽を組み合わせた作品にチャレンジしています。朗読は辻さん。日本語、英語、アラビア語で朗読します。 江原さんのイメージはこんな感じです。

 

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 さかなはおよぐを50分〜60分構成にし、英語で、さかなはおよぐをざっと解説
 日本語版 大くんとコラボ演奏 上を向いて歩こう、
 アラビア語版 チェロソロ
 英語版 グループ演奏4曲を入れてので完全版

 日本語版、アラビア私の版は名場面をピックアップ。全文でなく一番印象的な場面をピックアップしたほうが、辻さんの集中力で、聴衆を惹き付けるシンプルな構成になると思いました。

 今回は英語圏で行うのでメインは、英語を完全版 日本語圏で行うときは、日本語で完全版 イスラム系の聴衆を中心に行うときは、アラビア語で完全版 辻さんにはどのパターンでもできるように練習していただく。

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と、こんな感じです。

アラビア語の朗読をめぐって、様々な出会いが重なって、たくさんの人たちが動いてくれています。時系列で紹介します。

 

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奇跡の軌跡 さかなはおよぐプロジェクト

Special thanks 高崎明、奴田原睦明教授、細井明美、上東麻子、伊藤優美、モハメド シャムス、長澤栄治教授、長澤美沙子、鈴木啓之、マスウード・ダーヘル教授、師岡カリーマ 、 and ハサン アブダッラー、ヒルミー トウニエ 

 

This is not a fish
この魚は、魚じゃない
If it is a true fish, it is either living or dead
本当の魚なら、生きているかしんでいるか どっちかだ
This fish is neither alive nor dead
この魚は 生きても死んでもいないや 

7月初め、ぷかぷか高崎さんから8月13日に行うプロモーションビデオ上映会での演奏依頼が入り、わたしはぷかぷかに「さかなはおよぐ」を提案しました。私が大好きな、イマジンと自由を根幹としたこの絵本と、ぷかぷかの、のびのびと生きる姿がピタリと一致したからです。
私はぷかぷかの辻さんに、さかなはおよぐを使って、自分たちの生き方をメッセージとして伝えMessengerになって貰おうと思ったのです。
 
 7月16日  細井明美さんに、「さかなはおよぐ」について、原本を探している、心当たりはありませんか?とメールを送る。→素敵な絵本ですね。アラビア語では「魚を死なせないために」というタイトルになってます。アラビア語と英語で検索したけどヒットしませんでした。翻訳された奴田原先生ならご存知かもしれませんよ 
 
7月19日  8月13日のコンサート準備不足に付き中止決定 
 
7月21日  高崎さんよりカナダバンクーバーでの国際自閉症フェスティバルにぷかぷかプロモーションビデオ上映決定の連絡と私に演奏での参加依頼が入る
同日、毎日新聞の上東麻子さんに、翻訳者、奴田原さんの連絡先を調べられないか打診をする
 
 7月27日  上東さんからメール→こんにちわ、奴田原さんの連絡先、こちらでわかる分で電話してみたのですが古い番号でつながりませんでした。ちなみに住所は豊区西袋3「奴田原ビル」。まだこちらにいて番号が変わったのか、もう住んでいないのか不明です。出版社は倒産、外語大学も分からないとの返事でした。あまりお役にたたずすみません 
 
8月1日
ニューヨーク在住クラリネット奏者伊藤優美さんからメール→江原さん、ご無沙汰しております。おげんきですか?実は来週8月10日と17日にチェロとクラリネットとピアノのトリオで演奏会を諏訪でやるはずだったのですが、チェロが急遽ニューヨークからビザの関係で来れなくなてしまい…江原さん、お忙しいと思うのでダメ元でのお伺いなのですが、まさかまさか、どちらかの日だけでもやっていただくことはできませんでしょうか?
 
私から伊藤さんへ
→もしかすると両日空いてるかもしれません、今合宿に来ていてスケジュールを持ち合わせていませんが、今日中に返事します 
 
8月2日 河出出版の町田さんから
→初めまして。
河出書房新社編集部の町田と申します。
奴田原先生ですが、現在、メールも電話もお使いにならないので、
基本的に手紙でのやりとりのみが連絡手段となります。
奴田原先生へのお手紙を私宛にお送りいただけましたら転送いたしますので、、、
 
 8月10日諏訪マルメロ音楽祭
クラリネット伊藤由美、チェロ 私、ピアニストはエジプト人のモハメド シャムス。
モハメドさんの取材でNHK関係、旅行代理店の方々が演奏会に来ていました。
そして、取材の方に同行していらっしゃったのが
東京大学東洋文化研究所(中東地域研究センター)教授 パレスチナ学生基金理事長 長澤栄治さん渡された名刺を見て、ふと「さかなはおよぐ」奴田原 睦明(のぶあき)さんの事を尋ねてみたところ、長澤さんが
「わたしは奴田原さんの弟子です。よく知っていますよ、先生は少しアラビア語に意気消沈し、アラビア語のほとんどの蔵書を処分し、今、五島列島に移り住み、隠遁生活をされています。
電話番号もありますよ、、、たぶんさかなはおよぐは残されているんじゃないな、、」
 
8月15日
奴田原さんに電話したところ、「さかなはおよぐ」を探してみると奥さんが対応されました。
 8月16日
奴田原さんから電話。
さかなはおよぐも処分し所持していないとの事、私のパレスチナの友人はみんな行方不明だというお話をされました。
今は長澤さんにおまかせしているので、連絡を取ってくださいとのことでした。
 
私は早速、長澤さんにぷかぷかのプロモーションビデオを送り、バンクーバー国際自閉症フェスティバルで行う「さかなはおよぐ」をアラビア語、英語、日本語の3カ国で行いたい、原書の手配をお願いしたいという趣旨のメールを送りました。
 
14:09
長澤さんから→さかなはおよぐ」のアラビア語原本ですが、若手研究者の鈴木啓之さん(日本学術振興会特別研究員@日本女子大学)にお願いしたところ、さっそく探し、発注していただきました。到着には1カ月ほどかかるようです。
 
 8月25日
長澤さんから鈴木啓之さんがネットのアラビア語図書購入サイトで発注した本は欠品だったのですが、昨日、友人のレバノン大学の歴史研究者、マスウード・ダーヘル教授に妻と一緒にメールを送り、お願いしたところ、さっそくお返事があり、出版社も近く、作家のハサン・アブドッラー氏も友人であるとのこと。またそれからすぐに添付ファイルのようなアラビア語原本のPDFファイルも送っていただきました。
また、昨晩、ダーヘル先生からのお返事を受け取っていたとき、偶然ですが講演(アラビア語の詩の歴史とパレスチナ問題)をお聞きしていた師岡カリーマさんに 朗読による音声データの作成とさらに時間があれば発音の指導についてもお願いすることができました。
師岡さんはお父様が東京外語大学で客員教授もされたエジプト人のアラブ文学の先生で、ご本人もエジプトでお育ちですのでアラビア語のネイティヴの方でNHKや大学の講義などでご活躍。多くの著書(日本語)があります。
 
 8月26日長澤さんから絵本の文の作者のハサン・アブドッラー(Hasan Abdullah)さんは 今回 画像データを送ってくださったレバノン大学教授で著名な歴史学者 のマスウード・ダーヘル先生の友人。南部レバノンのヒヤーム( al-khiyam)という町 1944年生まれで 教職の傍ら詩人として活躍。 とくに児童書を中心に60冊以上の本を書かれています。絵の作者のヒルミー・トーニー(Hilmi al-Tuni)さんは 1934年中部エジプトうまれ。 エジプトやレバノンで数多くの個展。ベイルートには3年間お住まいになったことがあるということですので その縁でこの本の絵も描かれたのではないかと思います師岡さんによる音声データーが届く

 ★アラビア語の音声データが残念ながら貼り付けることができません。

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今回の公演は、本当にたくさんの人たちの思いが込められています。

 

 カナダ公演に向けて、毎日のように江原さん、練習にきています。

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 来週にはアラビア語の先生にきてもらって、レッスンを受ける予定です。

 

 ダイちゃんとのコラボも熱の入った練習が続いています。ここはダイちゃん即興で太鼓をたたいています。

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2017年8月25日(金)、26日(土) ぷかぷかの旅

  8月25日(金)、26日(土)に栃木までぷかぷかの旅に行ってきました。今回の大きな目的はぷかぷかでお米やライ麦を買っている農家の上野長一さんに会いに行くことでした。

上野長一さんについてはこちら

pukapuka-pan.hatenablog.com

 

 上野さんのところへ行ったのは、どんな人が、どんなところで、どんな思いでお米やライ麦を作っているのかをぷかぷかさん達に知って欲しいと思ったからです。そういうことを知ると、お米やライ麦の味が変わってきます。食べ物には、作る人の思いがいっぱいこもっています。今回の旅は、そんな思いにちょっとだけですが、ふれることができたかな、と思っています。ごはんを食べるとき、上野さんの顔や田んぼを思い出してくれると、食卓がとても豊かになります。

 今回印象的だったのは、一日目の夜の宴会で、ぷかぷかさんたちが元気に踊りまくっている中へ、まず上野長一さんが、続いて奥さんが飛び込んでいって、いっしょに踊ったことです。

「ふだん、あんなことは絶対にないんですけどね。やっぱりぷかぷかさんにエネルーギーをもらったんですよ」と奥さん。

 そんなすばらしいハプニングのあった旅でした。

 

 とりあえず時系列での報告。これを書いているタカサキは電車組だったので、大宮鉄道博物館から物語がはじまります。

 ここのジオラマは圧巻でした。

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一昔前のヒーロー達が勢揃い。上から見ているだけでわくわくします。

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蒸気機関車にもううっとりでした。

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食事をしているすぐそばを東北新幹線、上越新幹線がひっきりなしに走り、特等席でした。

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鉄道博物館のあとは電車で宇都宮へ。駅から見ただけでも餃子のお店が多いですね。バスでホテルへ。温泉に入ってから夕食。

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上野さんのあいさつ

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テラちゃんは上野さんの奥さんとすぐに仲良くなりました。

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部門ごとの出し物がはじまります。

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気がつくと上野さんが…

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 上野さんの奥さんも入ってきました。

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朝はバイキングでした。

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セノーさんはご飯とパンと両方食べていました。体重は99.6キログラムでした。

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バーベキュー準備隊が上野さんちに到着。古い立派な家です。

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すぐに準備開始

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上野さん、ものすごく張り切っていました。

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なぜか綿菓子器が登場

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奥さんとは古い手遊び

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後発隊が到着。大変な人数

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いろいろ米の田んぼを見学

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ここには約50種類のお米が植えられているそうです。一種類だけだと、天候によっては全く不作になる可能性があるのですが、いろんなお米を植えていると、そういうリスクが避けられるそうです。

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これがいろいろ米。すごくおいしいです。

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バーベキューが始まります。

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ごはん係、張り切っています。

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バーベキューが終わり、みんなで写真

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電車組は真岡鉄道で蒸気機関車に乗ります。

www.youtube.com

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こうやって、蒸気機関車、電車と乗り継いで横浜まで帰ったのでした。

楽しい旅でした。

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