ぷかぷか日記

「いっしょに生きていくと私たち自身が,そして社会全体が豊かになる」それを感じる上映会をやります。

 2月11日(火・祝)東京都東久留米で『Secret of Pukapuka』『第5期演劇ワークショップの記録映画』の2本を上映します。主宰するロゴスフィルムサイトウさんのブログです。

logosfilm.jugem.jp

 

 サイトウさんは以前『Secret of Puapuka』を見たとき、

「これって、いいとこばかりをつなげたんじゃないの」

と、いかにも映画制作の同業者の感想を言い、上映会の後、すぐにぷかぷかにやってきました。で、ぷかぷかを見て、ぷかぷかの雰囲気を味わった後、

「そのまんまですね」

といい、以来ぷかぷかに惚れ込み、ぷかぷかの映画を何本か作ってもらいました。

 2月11日に上映するのは『Secret of Puapuka』とサイトウさんが編集した第5期演劇ワークショップの記録映画です。

 第5期も、ぷかぷかさんと地域の人たちが一緒になって6ヶ月かけて演劇ワークショップの手法を使って芝居を創りました。演出家が決めた台本をやるのではなく、みんなでアーダコーダいいながら作り上げた芝居です。

 そこでは障がいのある人たちと地域の人たちがフラットなおつきあいをしています。「フラットな関係」、言い換えれば「いっしょに生きていく関係」を作ると、どんなものがそこから創り出せるか、記録映画からはそれが見えてきます。

 障がいのある人たちが作り出す価値を1,障がいのない人たちの作り出す価値を1とすると、支援という上から目線の関係だと、そこから生まれるのは、どこまでも支援する側の幅のものしか生まれないので、1+1=1です。でもフラットな関係だと1+1=5くらいの価値が生まれます。そういったものが記録映画から見えてきます。

 フラットな関係、というのはいっしょに生きていく関係です。映画は1+1=5、つまり、いっしょに生きていくと私たち自身が,そして社会全体が豊かになる、ということをストレートに伝えてきます、

 

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 より鮮明なチラシはこちら

pukapuka-pan.xsrv.jp

 

 

 以前、福祉事業所の集まりで上映会と私の話をしました。

 上映会のあとの話し合いで思ったのは、「支援」を仕事にしている人たちの発想の狭さです。「支援」という関係は、支援する側の幅の狭さを生むのだと思います。どうしてそうなるのか。それは1+1がどこまでいっても1の価値しか生まないからではないかと思います。1の幅のものしか考えられなくなります。

 演劇ワークショップで創るような芝居は「支援」という関係では絶対にできません。それは映画を見ればすぐにわかります。「支援」という関係から自由になること。そのことがすごく大事な気がします。 

 

 その時の参加者の感想

・お話を聞いて,感動、感心、頭をガツンガツンと…

・今まで、いかに考えが狭かったか。もっともっと、上の上を行かれている。

・相模原障害者殺傷事件、自分の中で消化できていなかったが、こんなに自分たちのことと話題にしてくれ、考えている。サスマタじゃない。やはり「守り」ではなくて「攻め」

・彼らが人の心を、その町を耕している。笑顔あふれる町になる。

これが素敵な時間じゃないはずがないではないか。

 パンを袋に入れる、その手つきがとても丁寧なんだよ。
 クサイこと言うと、僕が買ったのは「パン」という商品だけではなくて       「やさしさ」とか「まごころ」などの想いも一緒に買ってるんだろうな。
 おいしくて優しい味のパンを食べながら、かわいらしいカードを眺める。
 これが素敵な時間じゃないはずがないではないか。

 

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「きれいな声をしているねって言われてうれしかったです」 人間はこれだけのことでその日がいい一日になるということを僕は完全に忘れていた。

 パン屋の前のベンチでPCを開く。ぷかぷかさんの気配を感じながら書くってカッコイイ。気配どころか、背後からじいっと見つめるぷかぷかさんも。それでも、彼らのストレートな行動を見せつけられると胸の中に清々しい風が吹く。

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 帰りの会はまるでカオス。全員が好き勝手にしゃべっている。

 「いい一日でしたか?」

 「きれいな声をしているねって言われてうれしかったです」

 人間はこれだけのことでその日がいい一日になるということを僕は完全に忘れていた。

 

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風とカメラとぷかぷかと

 十日市場で美容院をやっている方が突然写真を撮りに来て、とてもいい写真を撮り、いい感じのエッセイを書き始めました。題して「風とカメラとぷかぷかと」。そのプロローグ

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障がいのある人に何かやってあげる文化ではなく

今朝の朝日新聞「折々のことば」

 

《 文化には、方向性はない。おじいちゃんおばあちゃんが孫から教わることもある。それが文化の素晴らしいところだと思う。》

 

 ぷかぷかはぷかぷかさんたちから教わったことを一つの文化として作り上げてきたと思っています。昨日のセミナーのテーマ 「社会にあわせなくったってやっていけるよ」も、ぷかぷかさんたちがありのままの姿でファンを増やし、売り上げを伸ばしているところから見えてきた新しい「文化」です。

 社会に出るためには「あれができなきゃだめ」「これもできなきゃだめ」といわれ続けてきた「文化」に対する、「別にできなくってもいいんだよ」「あなたのそのままでいいんだよ」という異議申し立ての「文化」であり、みんながホッとできる「文化」です。

 

 社会の多くの人たちは、障がいのある人は「何かやってあげる」あるいは「支援する」対象の人たちだと思っています。ぷかぷかは全く正反対に、ぷかぷかさんたちに「いろいろやってもらい」「支援されています」。 ぷかぷかさんたちのおかげで、ぷかぷかの価値,新しい文化が生まれています。ぷかぷかさんたちがいなければ、何も生み出さない、ただのパン屋です。

 「文化には、方向性はない」を地で行ってるのです。

 

 1月13日に20才の誕生日を迎えた海くんのお母さん中谷景子さんも海くんといっしょに新しい「文化」を創っています。

 海くんは重い障がいをもっています。

「寝返りさえできず、頸部や体幹の安定もなく、言語を持たず、四肢の自由がなく、意思を伝える術を持たない海くんは、まさに意思疎通のできない重度障害者」です。

 生産性で人の価値を計る,今の社会の文化にあっては、海くんは価値がない人になってしまいます。

 でも、お母さんは

 「この子の母で良かった(^-^)」「幸せをたくさんくれていると実感する毎日」

だといいます。

「この子のおかげで、次男三男は豊かな心と優しさと、家族への愛情や、祖父母への労り思いやりの心は強くなった」

といいます。

 そして海くんのような人たちこそが、まわりの人たちの心を耕し、

 「人に優しい社会を作っています」

と言い切ります。

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 障がいのある人に何かやってあげる文化ではなく、彼らから教わることで,今までとちがう新しい文化がここでも生まれています。

 

 「障害者はいない方がいい」「障害者は不幸しか生まない」といった植松被告の裁判は、私たちはどういう文化を創り出してきたのかが問われている裁判でもあると思います。

黙々と自分の人生を生きていく,それは生き方

映画『だってしょうがないじゃない』を見に行きました。

  発達障害をかかえながら一人で生活している叔父さんの日々を、40才を過ぎて発達障害と診断された映画監督が撮り続けた3年間の記録です。

 

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  全くの自然体で生きるまことさん。一人で暮らしていくのは難しいので、いろんな人に支えてもらいながら、古い一軒家で一人暮らしをしています。監督も精神的に不安定なところがあって、朝昼晩薬を飲みながらの生活。その二人が絶妙なコラボを演じます。

 ちょっととぼけた感じのトロンボーンの音が素晴らしくいい。まことさんと、それに絡む映画監督の、なんともおかしい人生をやわらかく支えます。

 障がい故に、いろいろ大変なことはあります。

 「だってしょうがないじゃない」

 そして、その生き方に、どこかホッとします。

 

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おしゃべりの止まらないぷかぷかのツジさん。

「だってしょうがないじゃない」こういう人なんだし…

すきを見ては寝ているセノーさん。

「だってしょうがないじゃない」こういう人なんだし…

迷子にならないようにつけているGPSを外してたびたび迷子になってしまうイクミン

「だってしょうがないじゃない」こういう人なんだし…

 

「だってしょうがないじゃない」は

諦めでもなく、開き直りでもなく、黙々と自分の人生を生きていく,それは生き方

社会にあわせるのではなく、ありのままの自分で生きていく。

自分の人生なんだから。

 堂々と生きていこう。

 

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京急黄金町『ジャック$ベティ』で上映中

www.jackandbetty.net

www.datte-movie.com

障がいのある人とおつきあいがはじまると、地域がかわってくる

 町田でもグループホームの反対運動が起こっているようで、全く気が滅入ります。「土地が汚れる」なんて、ひどい言い方です。

 それでも記事の最後に希望の持てるいい話が載っていました。グループホームができて何年かたつとこんなうれしい変化もあるようです。

《 反対運動にかかわっていた住民から「あの頃は、精神障害のことを知らなかった。町内会の掃除にもよく出てきてくれて。ご近所なんだから気兼ねしないで」と声をかけられた。何か特別なことをしたわけではない。でも実際に住み始めて、受け入れてもらえていると感じるという。
 近所に住む男性は言う。「あれだけ大騒ぎしたけど、できる前とできた後、何も生活は変わっていないよね」》

 

 こういう話こそ大事だと思います。グループホーム建設反対運動の記事は、いつもうんざりするものばかりです。こういう運動はおかしい、というニュアンスで書いてあるのですが、そういう記事をいくら書いても、反対運動はなくなりません。まっとうな話が通じないところで反対運動は起こっているのですから。

 むしろ今回の記事のように、グループホームが建って何年かすると、こんな風に地域が変わってくる、という話は、反対運動をやっている人たちに,うまくすれば前向きの新しい気づきを届けるかも知れません。

 

digital.asahi.com

 

 要するに障がいのある人たちとおつきあいがなかっただけ。おつきあいがはじまると、地域がかわってくるのです。

 そのうち「ここに来てくれてありがとう!」という声もきっと出てきます。ぷかぷかはできて何年目かに,そんな声を聞きました。

 緑区でもめたグループホームも、

「毎週土曜日の朝、地域に出て掃除をした方がいいですよ、地域の人たちはみんなそういったことを見ていますから」

というアドバイスを開所前に言っておいたのですが、本当にやっているのかどうか、今度見に行こう。

 とにかくコツコツとこういうことをやり続けていれば、地域は変わってきます。彼らはいるだけで地域を耕します。ぷかぷかがそうですから。

 

 障がいのある人たちとのおつきあいの機会を作ること。それがすごく大事だと思います。

 希望は自分で紡いでいくのです。

 区役所で

www.pukapuka.or.jp

小学校で

www.pukapuka.or.jp

大学で

www.pukapuka.or.jp

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