ぷかぷか日記

レオノーラさんがなんとFacebookページにアップしたぷかぷか日記をシェア

 世界自閉症フェスティバルの主催者レオノーラさんがなんとFacebookページにアップしたぷかぷか日記をシェアしていました。

pukapuka-pan.hatenablog.com

なんかすごくうれしかったですね。レオノーラさんがシェアするということは、世界中の人が見ることです。ちゃんと英訳しておけばよかったと思いました。

 そのレオノーラさんにカナダで上映した映像2本をYouTubeにアップした旨伝えました。

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 この映像が世界を駆けめぐるのです。どんな反応が返ってくるかすごく楽しみにしています。

 

 そうそう、レオノーラさんのFacebook見るとテラちゃんが友だちになっていました。いつの間に?という感じです。

「耕す」とか「豊かにする」といった言葉に感銘を受けた

 バンクーバーでの上映会のあとの海外の人たちの感想です。

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 障がいのある人たちとの向き合い方を変えるような映像だった、という発言はとてもうれしいですね。ぷかぷかがやっているのは、まさにそのことです。向き合い方を変えると、私たちが、社会が豊かになる、ということです。

 「耕す」とか「豊かにする」といった言葉に感銘を受けた、ともおっしゃってましたが、そのことを映像と隣に座っているテラちゃんから学んだ、という発言はすばらしいと思いました。あらためてテラちゃんが作っているまわりの人たちとの関係の大事さを思いました。テラちゃん、すごい働きをしています。

 障がいのある人たちの社会の中での働きについて、「耕す」とか「豊かにする」といった言葉を使っていることが、すごく新鮮だったようです。アメリカにはそういう捉え方がないのかも知れません。

 イラク大使は、上映会のあと、私の手を取って

「あなたの手は神の手だ」

といっていましたが、彼の中にある障がいのある人たちの概念を変えるような活動をやっている、という意味だと思います。

 大使夫人の方は医者の立場で障がいのある人たちとかかわってこられた方のようでしたが、ぷかぷかの活動がみんなを生き生きとさせ、人として大きく成長させていることに感銘を受けたようでした。それが専門機関によるものではなく、こういった日常的な活動で実現していることがすごい、とも言っていました。

 

少年はpuka-puka、puka-puka、と何度もうれしそうに口にしていました。

「 一緒にいると 心ぷかぷか」のメッセージを海外の人たちにどう伝えるかで、出発前はずいぶん悩みました。あーだ、こーだとみんなで意見を出し合い、

「Puka-Puka sets our hearts afloat.」

に決まったのですが、その言葉が出てくる前にpuka-pukaのメッセージは伝わっていたようでした。

 オープニングセレモニーでは40秒のプロモーションビデオ、私のつたないあいさつ、それに江原さんとダイちゃんによる「上を向いて歩こう」と「空へ」の演奏をしました。

   そして翌朝、

 「puka-puka is  amazing!」

と声をかけてくれたアメリカの女性がいました。ちょっとびっくりでした。そうか、あれだけでぷかぷかの大事なメッセージは伝わったんだ、となんかうれしかったですね。

  ツジさんのお母さんが最初に言っていた

「This is puka-puka」

だと思いました。その雰囲気が

 amazing!

なんだと思いました。言葉の説明ではないのです。

 

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 10月2日の上映会(プロモーションビデオと演劇ワークショップの記録映画)で、青い服の少年は映画を見ながら涙を流した、といってました。涙が出るほどのあたたかな気持ちになれたこと、ぷかぷかのメッセージはそんなふうに伝わったのだと思います。少年はpuka-puka、puka-puka、と何度もうれしそうに口にしていました。

 puka-pukaはそのまま伝わったのだと思います。

 

 インドの人もイラクの人もオランダの人もアメリカの人も、みんなニコニコしながら

  「puka-puka」(「ぷかぷーか」と発音してました)

 と声をかけてくれました。インドの女性は映画を見終わったあと

「幸せな気持ちになりました」と何度も言っていました。

 puka-pukaは、幸せ感を運ぶ新しい言葉として世界に伝わったのかも知れません。

 

 言葉でね、説明しようとしなくても、ちゃんとメッセージは伝わっていたんだと思います。

 映像のチカラであり、ぷかぷかのメッセージのチカラだろうと思います。

 

Japan excited me because like Charlie and I the founder has same philosophy

レオノーラ女史のFacebookに日本へのコメントが書いてあると江原さんが紹介してくれました。

 

Thank-you is a word that few seem to engage with.

Creating a world platform is a lot of work and now I am older and more experienced, I meet younger people in the field – maybe twenty years or more my junior NOT autistic. They have talent as non autistic people, have much to offer but frankly have MUCH to learn from autistic people… some people realize this, many still have a lot to learn. I was most impressed with those from countries such as #Indonesia #Mexico and #India #Nigeria and #Slovenia…. when it comes to creativity – starting work from the culture up sewing the seeds and engaging the roots – #Japan excited me because like Charlie and I the founder has same philosophy and the same goes for #Taiwan – families I met from every country are beautiful and full of love, the autistic people demonstrated kindness, no egos, only joy, love and happiness – some non autistic people recognized they had much to experience yet in life to earn humanity, to become into humanity and that the autistic
community is offering them this opportunity. For others, it was non autistic person, rude, ego, not at all humble… using the autistic people to rise, egotistic driven…. YES, we watch and we learn… and we see… that is why very few will achieve status #ANCAWorldAmbassador let alone rise to the level of international council.

 

Japan excited me because like Charlie and I the founder has same philosophy

のところです。

「創業者が同じ哲学を持っていることにチャーリーも私も興奮した」

と訳すのでしょうか?うれしいですね、そんなふうにぷかぷかを受け止めてくれて。思いもよらない出会いでした。

 これがあったせいか、江原さん、ダイちゃん、ツジさんの「さかなはおよぐ」のリサイタルのあと、レオノーラ女史は舞台に上がってきてpuka-pukaについていろいろしゃべり、記念品をプレゼントしてくれました。

 上映会のあとには、カナダ先住民の作った手作りの太鼓をプレゼントしてくれました。

 またレオノーラ女史とチャーリーとの対談の時間も作ってくれました。

 こういう関係ができていると、来年、台湾で自閉症フェスティバルをやるとき声がかかるんじゃないかとkieさんは言ってました。台湾から若いボランティアの参加がやたら多かったのも、来年に向けての準備だったのかも知れません。

 ならばそれまでにもう少し英語がしゃべれるようにならないといかんなぁと思っています。台湾から来た若いボランティアの人たちは、全員が英語ペラペラでした。

 

 

映像の持つチカラ

カナダでの上映会に向けて作った宣伝ビデオです。

 「puka-puka is  amazing!」の言葉も、これを見た人から発せられた言葉です。こんな短い映像でもちゃんとメッセージを届けるんですね。映像の持つチカラをあらためて感じました。

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広がりの可能性をしっかり感じとることができた旅だった気がします

 飛行機の中で書くつもりでしたが、Wi-Fiが使えず、今、成田エクルプレスの中で書いています。

 6月17日のみどりアートパークでの上映会の時に、

「ひょっとしたらカナダで上映することになるかも」

という情報が入ってきました。壇上でもそのことにふれました。まだ「上映することになるかも」といったレベルの情報です。

 それが7月半ばに「9月30日に上映が決定した」という情報がpvプロボノの中島さんから入り、翌日、そのことをブログに書きました。ここから今回の旅の物語がはじまりました。

 物語は、いわば「夢」です。こんなことができたらいいな、こんなふうになるといいな、という「夢」です。

 「夢」を語るだけで終わらせていれば、お金はかかりません。今回は「夢」を実現するところまで一歩踏み出しました。具体的に踏み出すと、当然のことながらお金がかかります。しかもバカにならない額です。

 最初の一歩を踏み出すときは、さすがにちょっと考えました。でも、ここでお金を惜しんでやめたら、すべてが、それこそ夢で終わってしまいます。何も残りません。

 どうなるかわからないけど、とにかく先へ進んでみようと思いました。

 「障がいのある人たちとは、一緒に生きていった方がいい」

 「一緒にいると 心ぷかぷか」

のメッセージは、絶対に届く、と思っていました。旅にかかるお金は、その思いをベースにした、いわば「先行投資」でした。

 その思いに共感し、たくさんの人たちが動き始めました。とりわけカナダ上映会に向けてプロモーションビデオを再編集し、英語の字幕をつけてくれたpvプロボノの人たちの動き、翻訳の仕事をしていただいたツジさんのお母さんの動きは、本当にすごかったと思います。

 pvプロボノの真骨頂を見た気がしました。この人たちの驚異的な働きがあって、「夢」が実現に向けて動き始めました。

 彼らの働きは「仕事」ではなく、どこまでも「プロボノ」活動です。自分のスキルを生かした社会貢献活動です。だからこそここには「夢」があります。たくさんの人たちをわくわくするような「夢」が形を整え始めたのです。

 いろんな人たちの思いの詰まったプロモーションビデオを、世界の人たちはしっかり受け止めてくれました。今後どのような展開になるのかまだわかりません。でも、広がりの可能性をしっかり感じとることができた旅だった気がします。

 

 もうすぐ横浜です。また書きます。

 

 

ノリノリのツジさんとダイちゃん

 10月2日、カナダへ来て初めて何も予定がない夜で,ようやく映像を少しまとめてみようと思いました。

 9月29日夜のオープニングセレモニー。ドレスコードがあると聞き、みんなドレスアップし、緊張して臨んだのですが、ドレスコードなんかどこかへ行ってしまうような賑わいがありました。

 カナダ先住民の子孫の人たちが歌うこの「祈りの歌」、本当にすばらしい歌でした。その歌に反応したのが、どこかの国旗を持って壇上の奥に立っていたセノーさん。一番前まで出てきて歌に聴き入っていました。

 セノーさんのお父さんは、この先住民の子孫のおじさんと少し話をしたそうですが、

「人間は台風を経験し、その困難さの中で未来につながる知恵を獲得します。家族に障害者がいれば、やはり様々な困難さを経験し、その経験は人間を磨きます…」

といったことを話したそうです。

「祈りの歌」には、そんな深い哲学のようなものを感じました。  

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 前列の女性が持っている先住民の青い太鼓。後日レオノーラ女史からこの青い太鼓をいただきました。

 

 マレーシアからやってきた人たちの陽気なダンス。客席で踊っている青い服の女性が、このフェスティバルの主催者レオノーラ女史。この陽気さがオープニングセレモニーを支えていました。

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 セレモニーの最後、ノリノリのツジさんとダイちゃんを見ると、遠いカナダまで来た甲斐があったと思いました。セノーさんまで舞台に上がってきて、本当にいい雰囲気でした。テラちゃんはフランス人の男性を捕まえ,べったりでした。

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 ここまで書いて、

「もう最後の夜だから飲みに行こう!」

 pvプロボノの中島さん、kieさんに誘われ、11時頃、薄暗い街に繰り出しました。

 この薄暗さも、まばゆいばかりに明るい日本の商店街よりも、どこか落ち着く感じもあります。

 音がガンガンにうるさい飲み屋で打ち上げ。今回、予想以上に手応えのある旅だった気がします。pvプロボノの人たちの活躍には、本当に感謝です。中島さんはコマーシャルを作るプロデューサーなのですが、仕事で頼むと基本料金が60万円、それに一日5万円の日当が必要だそうで、今回の旅を仕事で頼んでいたら、100万円を超えるお金がかかっていたことになります。そんな力ある人たちがpvプロボノから3人も今回の旅に駆けつけてくれたのです。それくらい魅力のある旅だったのだと思います。応援したくなる企画だったのだと思います。これからの広がりが期待できる旅だったのだと思います。

 kieさんはテレビの仕事をずっとやってきたそうですが、その目で見て、今回の旅で上映した2本の映画はとてもクオリティが高かったとおっしゃっていました。そのクオリティは素材であるぷかぷかの価値そのものだろうとおっしゃってました。そのクオリティの高さ故に、多くの国の人たちに伝わったのだろう、と。

 昨日いっしょに写真を撮った若い女性は、怒鳴りつけるようにしゃべるオランダから来た女性で、自閉症だそうです。怒鳴りつけるように、英語をオランダ語に翻訳してオランダの人たちに紹介したいといってました。こういう反応があちこちからあって、いろんな人から話しかけられました。英語ができないので、話しかけられたときは、本当に困りました。ちゃんと英語を勉強しないといかんなぁ、と思いました。

 

 今空港でこれを書いています。そろそろ出発です。また機内で書きます。

 

うしろ姿に、いっしょに生きる理由が見える気がします。

いよいよ最後の練習。これ以上やると本番で緊張感がなくなるので、と早めに練習を終えました。

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 障がいのある人たちとはいっしょに生きていった方がいい、というメッセージをストレートに表現する舞台です。日本フィルハーモニーのチェロ奏者江原さんがこんなにも熱心に取り組んだのはどうしてなんだろうと、とあらためて思います。

 毎日練習が終わると、こうやってチェロをかついでコンサート会場に向かいます。うしろ姿に拍手!です。うしろ姿に、いっしょに生きる理由が見える気がします。

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 明日、江原さん、ツジさん、私は、pvプロボノの中島さん、柏木さんとカナダへ旅立ちます。ダイちゃん、セノーさん、テラちゃん、カメラマンの吉田さん、ぷかぷかスタッフの森さん、pvプロボノの信田さんはあさって出発です。

 さぁ、どんな旅が待っているのか、みなさん、楽しみにしていてください。Facebookページにはリアルタイムで情報アップします。夜、ホテルに落ち着いてからぷかぷか日記書きます。

映画「ぷかぷかさん カナダをゆく」の寄付を受け付けます。

クラウドファンディングを立ち上げたのですが、

motion-gallery.net

 

「応援したいのだが、寄付の仕方がよくわからない」

という方が多数います(システムがわかりにくいようです)。そこでクラウドファンディングを通さずに直接ぷかぷかの口座に振り込んでもらうルートを作ります。

 寄付のお礼はクラウドファンディングと同じにします。

 

●3000円(ぷかぷかさんが気になる!コース)

  • ぷかぷかさんの手によるお礼のメッセージ
  • アート屋わんどの小物商品
  • 上映会招待券 会場はみどりアートパークホール。             横浜市緑区長津田二丁目1番3号

 

 ●5000円(ぷかぷかさんに会ってみたい!コース)

  • ぷかぷかさんの手によるお礼のメッセージ
  • アート屋わんどの小物商品
  • 上映会招待券 会場はみどりアートパークホール。横浜市緑区長津田二丁目1番3号
  • 「ぷかぷかさんのおひるごはん」ペア招待券

 

 ●10000円(ぷかぷかさんと、友だちになりたい!コース)

  • ぷかぷかさんの手によるお礼のメッセージ
  • アート屋わんどの小物商品
  • 上映会招待券 会場はみどりアートパークホール。横浜市緑区長津田二丁目1番3号
  • 「ぷかぷかさんのおひるごはん」ペア招待券
  • 映画のエンドロールにスペシャルサポーターとしてお名前記載。

 

 ●20000円(ぷかぷかさんと、もっと友だちになりたい!コース)

  • ぷかぷかさんの手によるお礼のメッセージ
  • アート屋わんどの小物商品
  • 上映会招待券 会場はみどりアートパークホール。横浜市緑区長津田二丁目1番3号
  • 「ぷかぷかさんのおひるごはん」ペア招待券
  • 映画のエンドロールにスペシャルサポーターとしてお名前記載
  • 映画のDVD進呈

 

●30000円(ぷかぷかさんと、もっともっと友だちになりたい!コース)

  • ぷかぷかさんの手によるお礼のメッセージ
  • アート屋わんどの小物商品
  • 上映会招待券 会場はみどりアートパークホール。横浜市緑区長津田二丁目1番3号
  • 「ぷかぷかさんのおひるごはん」ペア招待券
  • 映画のエンドロールにスペシャルサポーターとしてお名前記載
  • 映画のDVD進呈
  • あなたの地域でぷかぷか代表高崎の講演付き上映会をプレゼント(2018年5月1日以降。会場の用意はお願いします)

 

 

お礼のメッセージや小物商品、招待券など送りますので、メールで住所を連絡下さい。pukapuka@ked.biglobe.ne.jp

 

寄付の振込先は 

郵便振替口座は 口座記号 00260-4  口座番号 97844

        加入者名 NPO法人ぷかぷか

ゆうちょ銀行 NPO法人ぷかぷか 記号:10230  番号:19645501 

横浜銀行 NPO法人ぷかぷか 理事長高崎明  店番号 391  口座番号 1866298

 

 どうぞよろしくお願いいたします。

全員のばらばらな祝祭感!

 9月17日(日)秋田県の大館で第三回演劇ワークショップ記録映画の上映会をやりました。そのときに来ていた方が、昔友人が「高崎明を呼ぶ会」を作っていた話をしてくれました。以下はそのお話です。

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 大館で10年も続いている「ゼロダテアート展」。商店街で開催され、毎年多くのファンが空き店舗となった、かつて栄えた商店街に集まってくる。今年は会場を郊外の旧工場跡に移し、「ゼロダテ少年芸術学校」として開催された。

 チラシに《ドキュメンタリ−映画「ぷかぷか」上映会》を発見し、映画ファンとしてはまず目を引いた。更にそこに発見した「高崎明」の名前。聞いたことのある名前だ。しばし考えて思い出した。

 高崎明。ともに絵夢人倶楽部という映画サークルを運営していた親友、故湯沢照昭さんが語り続けて名前だ。「高崎明を呼ぶ会」を立ち上げよう、と。

 湯沢さんはドキュメンタリー映画に特に関心があり、三里塚や水俣や山谷についてのドキュメンタリー映画を自主上映していた。その彼がどのような経緯で高崎明さんに強い関心を持ったかは失念したが、とにかく、その彼から刷り込まれた名前が高崎明だ。

 

 9月17日、上映会場に向かった。獅子が森というところにあるその会場は30年前「ハチ公物語」の撮影が行われた場所だ。エキストラで訪れた当時とは景色が全く変わっている。大いなる月日の流れに感無量だった。

 会場でゼロダテの松渕さんから高崎明さんを紹介された。そのお顔を拝見し、この方とはどこかでお会いしていると感じた。そう、かつて湯沢さんが自主上映した映画の中でお会いしているのだ、と納得した。

 映画「ぷかぷか」が始まった。横浜のパン屋さんに集う人たちが作る芝居のドキュメンタリーだ。パン屋さんで働く障がいのある方とお客さん達が一緒に芝居を作る、そのプロセスが楽しく描かれる。これで本番が迎えられるのだろうかという心配を吹き飛ばすような全員のばらばらな祝祭感!それが僕らを圧倒する映画だ。

 この楽しさ、ゆるさ、パラダイス感はなんだ?それをずっと考えながら映画を見終わった。そしてその答えを高崎さんと高島祐太さんのトークを聞いてよくわかった。障がいのある方達の中にある、私たちの忘れてしまった「人間が生来持っている幸福を求める力」とでもいったものが映画の中に満ち溢れるのだと思った。そして、それを私たちに伝えてくれているのが高崎明さんの長年にわたるぶれない生き方であることも…

 

 家へ帰って、湯沢さんと高崎明さんのことを調べてみた。それは1988年の手帳に載っていた。「3月31日、中央公民館、高崎明、みんなでワークショップ」とある。

 高崎明さんは30年前、大館を訪れていたのだ。私は高崎さんとすでにお会いしていたのだった。だからあんなにお顔をちゃんと憶えていたのだ。当日は公民館でワークショップを実施しただけなのか、映画「みんなでワークショップ」の上映もしたのか、手帳の記録だけではわからない。でも、高崎さんが30年前、大館に来られたのだけは判明した。

 湯沢さんは「高崎明を呼ぶ会」を立ち上げただけではなく、ちゃんとご本人をお呼びしたということがやっとわかった。同じ頃、彼はチェルノブイリ原発事故に始まる反原発運動に精力的に取り組んでいたことも思い出した。彼を通して如何に多くの人と出会い、多くのテーマを学んできたかを、高崎さんに再会して、ゆくりなくも思い返している。

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 湯沢照昭さんのことは、鮮明に覚えています。ふっくらした丸い笑顔が印象的でした。大学の友人が湯沢さんを紹介してくれ、一晩中語り合ったことを覚えています。ちょうど養護学校の生徒達と地域の人たちでワークショップをやり始めた頃で、障がいのある人たちとワークショップをやることの意味などを熱く語ったのだと思います。その2年後に『みんなでワークショップ』と題した記録映画が完成し、湯沢さんは「高崎明を呼ぶ会」を立ち上げ、上映会を企画したのだと思います。

  その映画がこれです。

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 湯沢さんは大館で映画の自主上映を通して、人が集まり、みんなが元気になる「広場」を作ろうとしていたのだと思います。だから障がいのある人たちを軸にしたワークショップで「広場」を作ろうとしていた私に激しく共感したのではないかと思います。「高崎明を呼ぶ会」は、その共感の表現ではなかったかと思うのです。

  原稿を寄せて下さった越前さんもその「広場」の一員だったのだと思います。30年前の「高崎明を呼ぶ会」をはっきりと憶えているのですから。そしてその「広場」の熾火のようなものが、まだ越前さんの中でかすかに渦巻いていて、今回の演劇ワークショップ記録映画を見たとき、「全員のばらばらな祝祭感!」とか「この楽しさ、ゆるさ、パラダイス感はなんだ?」といったものを感じたのだと思います。映画の感想を書いた人で「祝祭感!」という言葉を使った人は初めてです。

 湯沢さんは志半ばで亡くなりました。でも、彼の熱い思いは、今回この記録を書き起こしてくれた越前さんの中でしっかり生き続けているようでした。大館でまたワークショップの記録映画の上映会をやります!って言ってくれました。ひょっとしたらまた「高崎明を呼ぶ会」を立ち上げるのかも知れません。

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