ぷかぷか日記

ぷかぷかはアミューズメントパーク

  音楽プロデューサーのFujikiさんは「ぷかぷかはアミューズメントパークだ」といいます。「楽しいや、びっくりや、ほっこりがあって、おいしいものがあって、アートショップやお土産もある。スピードものんびりもある。似顔絵を常時やったら、アミューズメントパークにありそうなものが全部そろってしまいます」と。

 そうか、ぷかぷかは「ぷかぷかさんと一緒に生きていこうぜ」っていう「テーマパーク」なのかと思いました。

 ぷかぷかさん達が日々生み出すとんでもないおもしろさは、いわゆる福祉事業所の概念から見ていると、そこから大きくはみ出すものばかりです。福祉などという視点から見ていると、たくさんの新しい価値を見落としてしまいます。

 Fujikiさんはpvプロボノというプロの映像スキルを持った人たちのグループで音楽プロデューサーをやっている人です。映画『ぷかぷかさんカナダをゆく』のエンディングの音楽をブラッシュアップしてくれた方です。私はそのエンディングの場面で涙が流れてしまいました。ぷかぷかさんがいることの幸せ感が、音楽に乗ってわ〜っと押し寄せてきて,もう涙が止まらなかったのです。Fujikiさんはそういう幸せ感を表現するのがものすごくうまい人だと思いました。何よりも幸せ感を大事にする人です。

 Fujikiさんは福祉の人ではないので、私たちとは全く違う視点でぷかぷかさんを語ります。昨日は演劇ワークショップでぷかぷかさんが歌う歌を録音しに来ました。

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 ぷかぷかさんの歌をCDに焼き付けて世界に向けて発信しよう、なんとことおっしゃっていたので、CDにするなんて、ぷかぷかさんの歌はそんなレベルじゃないですよ、なんて言ったのですが、Fjikiさんは「ぷかぷかさんの歌はこんなの聴いたことない感に溢れているからお客さんも音楽家もフタッフもおいみんな集まれ、これやっべーぞ、って感じです。」といいます。

 「こんなの聞いたことない感にあふれている」「だからみんな集まれ!」という評価は、ぷかぷかさんの歌の評価,一般的に彼らを見る評価を全くひっくり返します。

 「こんなの聞いたことない感にあふれている」ことが、そのまま新しい価値なんだと思いました。目からウロコ、でした。

 「ぷかぷかはアミューズメントパーク」という言葉も、そういう今までにない目線から出てきた言葉だと思います。ぷかぷかの生み出す新しい価値がここから見えてくるのかも、と思いました。

 

 

 

本の表紙が決まりました。

 先日、本の編集者、デザイナーと打ち合わせをしました。

 この写真、ぷかぷかが作ってきた関係がよく見えるような写真なので、表紙に使いたいということでした。

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 これは「木とアートする」のワークショップの時の写真ですが、ここにはぷかぷかさんたち、地域の人たち,それにスタッフがフラットな関係で写っています。今、この時を一緒に楽しんでいます。

 私は相模原障害者殺傷事件に関するブログを90本ほど書いていますが、書いていく中で気がついたことがあります。犯人がぷかぷかのように障がいのある人たちと一緒に生きていく関係、一緒に一日を楽しむ関係の中で仕事をしていれば、事件は起こらなかったのではないか、ということです。それはまた支援の現場の、当事者との関係性を問うものでもありました。

 もし犯人がこの写真のような関係性の中で仕事をしていれば,事件は起こらなかったはずです。

 

 その写真をあえて表紙で使うのは、ぷかぷかが作ってきた障がいのある人たちと私たちとの関係性がよく見えるからです。そしてこのフラットな関係の中からたくさんの物語が生まれました。この本はその物語たちを書き綴ったものです。

 本のメインタイトルは『今日もせっせと街を耕して』、サブタイトルは『pukapukaな物語』の予定です。メインタイトルはぷかぷかさんに描いてもらうのがいい、とデザイナーさんはいってました。

 完成は3月の予定です。

 

 

 

セノーさんの温かい表情にその場の空気がすごく居心地よく感じて

栃木県から新幹線に乗って演劇ワークショップに通っている親子が第4回に参加した感想を送ってくれました。お二人ともセノーさんといい出会いをしています。お母さんと高校生の息子さんの感想です。

 

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八月から始まったワークショップもいよいよ最終章に突入ですね。今回も飛んだり跳ねたりと、老体にムチ打って(笑)、ぷかぷかさんたちと一緒に楽しい時間を過ごすことができました。     

ワークショップが終わって帰宅すると、身体は疲れているんですが、辛くはなくて「あぁー、  疲れたなぁー」とか思うんですけど、その疲れが心地よいんですよね。またあそこに行って

ぷかぷかのみんなと顔を合わせたいなという前向きな気持ちです。

 

午後の台本を読んでのお話つくりでは、今回もヨッシーと組んでどうしょうか、こうしょうか、と知恵をふくらませました。なまねこ、なまねこ、というセリフをなんまいだー、なんまいだーといって練習するヨッシーには笑えました。相変わらずのヨッシーの演技力には感謝感激です。

この本気の人たちと一緒にずっと関わっていきたいなぁーって思ったりします。ワークショップに参加する前、最初は「してあげる」つもりだったのに、毎回私はヨッシーに頼りきりで「してもらって」いたりする。『してあげる』『してもらう』関係でなく、お互いを理解して一緒に成長することができる、こんな体験はやってみないとソンですよね。

 

また、今回活動の中でセノーさんとたくさんお話しすることができました。今までセノーさんに何度か話しかけてはいたのですが、無言でうなずかれるだけで会話が成立しませんでした。 それがなにがどうしてどうなったのか、手を放してくれず(笑)、いろんな表情のセノーさんと接して、お腹がねじれるほど笑いあって、心が癒されました。

 

ヨッシーは私をきょんたんというニックネームではなく、ぴょんたん、ぴょんたんと言って呼んでくれます。チカちゃんからはワークショップが終わるたびに必ず、「今日はお疲れ様でした。気を付けて帰ってね」などといった優しいメールをいただきます。ぷかぷかさんたちから、ぷかぷかのメンバーにはいっていいよーって受け入れられたようで嬉しくなります。

 障がいがあるないとか関係なく人間が人間を受け入れてくれるって嬉しいよね…そんなふうに感じて、私の幸福度は今回もさらにup↗しました。

                        きよみ            

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空手で前回のワークショップをお休みしたので演劇ワークのことを長く忘れていた僕は

行くのが遠いし、ちょっとしんどいなって思ってきて、準備したにもかかわらず玄関先で「もう今日は行くのやめよう」と言いました。

でも、つかさくんが次のワークショップでお昼に蕎麦を食べよう!と何度も声をかけてくれて約束していたのを思い出し、がんばって新幹線に乗り込みました(笑)

 

休憩時間にジュースを飲もうと自販機の前に立ち、何を飲もうかなと考えていたら、セノーさんが隣にいました。そして僕の横に立ち、「何のむの?」か「ジュース飲むの?」か、ちょっとはっきり聞き取れにくかったんですが、そう言って僕に声をかけてきました。初めて出会った時の“いす乗っ取られ事件”(笑) があってからセノーさんとはもう話すことはないだろうな・・・と思っていたので話しかけられてもう、びっくりしました。思わず僕は「う、うん何にしようかな」とコーンポタージュを買いました。そしたらセノーさんも「僕も買おう」といってジュースを買い、とくに会話もなく二人で立っていました。すごく短い時間でしたが、セノーさんの温かい表情にその場の空気がすごく居心地よく感じて自分の心の変化にも驚きました。

 

「“知的障害者”という特別な人とどう付き合ったらよいのだろう。僕には無理だ」という構えや迷いを捨てて「これから仲良くなりたい初対面の人」というところから始めることが大切なのかなと思いました。そして「自分のこともわかってもらおう」という気持ちが僕にかけているところかなと自分を見つめなおしています。

自分の行動を工夫すれば相手の行動も変わっていくのかなと思いました。

                                     大我

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魔法のチカラ

 先日ぷかぷかで体験実習した新聞記者ヨコタさんが帰りの電車の中で感想を書いて送ってくれました。

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 帰る頃にはよし明日もがんばろうとなぜか元気になっているわたし。一緒に働いただけなのに、カチカチに凝り固まっていた頭はすっかりほぐれました。悩んでいたのがばかみたいだと思いました。もっと自分らしく自由にやりたいことをやろう!!!と思うようになりました。

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 ヨコタさんは先週金曜日、会社でいやなことがあって、もう泣いてしまうくらい落ち込んでぷかぷかにやってきたそうです。でも、ドアを開けるなりテラちゃんに「Facebookやってますか?」といきなりスマホを取り上げられ、あれよあれよという間にFacebook友達になってしまってびっくりしたり、前回来たときに似顔絵を描いたタカノブさんはちゃんと名前を覚えていてフルネームで呼んでくれたことがとてもうれしかったり、みんなの笑顔に囲まれてワイワイやっているうちに、土、日、落ち込んだ気持ちは,どこかへ吹っ飛んでしまったそうです。

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 青葉区役所で人権研修会をやったときの感想に

「ぷかぷかさんが、作り物ではない心からの笑顔でまっすぐ接してくれていたからなのか、とても心が洗われたような気持ちでした。」

というのがありましたが、ぷかぷかさんの「心からの笑顔」は人を元気にします。ぷかぷかさんの笑顔は魔法の笑顔かも知れません。落ち込んでいたヨコタさんも、その魔法の笑顔に助けられて、明日もがんばろうって思ったのだと思います。

 

 ぷかぷかさん達の持つ、こういう「魔法のチカラ」を社会の中できちんと認めて、社会のあちこちに「魔法のチカラ」があれば、私たちはいつでも「よし明日もがんばろう」って思えたり、「もっと自分らしく自由にやりたいことをやろう!」って思えるのだと思います。

 

 この字を見て,妙にほっこりあたたかな気持ちになれるのは、やっぱり「魔法のチカラ」だと思います。私たちの書く字には、そんなチカラはありません。そのことを謙虚に認めることが大事だと思います。私たちって、実はたいしたことないんだっていう気づき。それをこの字は教えてくれます。f:id:pukapuka-pan:20181212115436j:plain

 

 ぷかぷかさんたちがいると、彼らの「魔法のチカラ」でみんな笑顔になれます。私たちには学生さんをこんな笑顔にするチカラはありません。そのことを謙虚に認めると、彼らを見る目が変わってきます。彼らとの関係がフラットになり、ここから新しいものが生まれます。

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彼らと出会って、自分の生き方を振り返った学生さんもいました。「こんなに素直に生きてていいんだ」って。

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こういう気づきが、自分たちの方が彼らよりも優れている、という思い込みから自由にしてくれます

 共生社会実現フォーラムに行ってきました。集まりの名前がすごいわりには、共生社会につながる何か新しいことがここで生まれたわけでもなく、費用対効果を考えると、どうなんだろうかと思ってしまう集まりでした。会場費にしても、事前のチラシの費用にしても、事業に関わる人件費にしても、すごいお金がかかっていると思いますが、それに見合うものが何か生まれたのかを考えると、なんだかなぁ、という気がしました。

 かけた費用の分は取り返す、というか、共生社会に向けて、新しいものを創り出す、といった熱い思いが必要な気がします。

 私が参加したパネルディスカッションでも、「あなたが思う共生社会はどんなものですか」という質問の回答は6分と決められていて、ディスカッションを通して、何か新しいものを見つける、といったことよりも、とにかくスケジュール通り終わらせることが優先されるような進行で、後半、それが若干崩れた部分もありましたが、議論が熱くなる、といったようなことはないまま、なんだか中途半端に終わった気がします。来た人たちに申し訳なかったな,という思いでいます。

 パネラーへの事前の質問に「共生社会に向けてどんな行動をしますか?」という質問があって、共生社会は遠い未来にあるような、そんなイメージにすごく違和感を感じました。パネルディスカッションの進行役もそんなイメージで語り、同じ壇上にいて、すごく居心地の悪い思いをしました。

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(舞台で子どもが二人寝っ転がっていますが、こういうのもアリなのがぷかぷかの舞台です。こういう自由な雰囲気こそが、ぷかぷかが創り出した大事な価値だと思っています。)

 ぷかぷかは、障がいのある人たちと一緒に生きる小さな社会がすでに実現しています。ともに生きる社会、共生社会が、規模は小さいですが、実際にできているのです。上の写真のように、地域の小さな子どももいっしょに舞台に立ったりしているのですから。

 その実現にすごく苦労したかというと、ただ彼らと一緒に生きていきたい、と思っただけで、「苦労」と言えるものはほとんどありませんでした。実現に向けて何か勇ましい行動したわけでもなく、ただ彼らと楽しい一日を作り続けてきただけです。

 ポイントは彼らとフラットに向き合う、ということです。個々の現場で、彼らとそういう向き合い方ができれば、すぐにでも「ともに生きる社会」は実現できる,というか、「ともに生きる」というのは、まさにそんなふうにフラットに向き合う,フェアにつきあうことだと思います。

 共生社会に向けて、何か行動しなければ,それが実現できない、といったことではなく、彼らと「フラットに向き合う」、そういう関係を作れるかどうかだけだと思います。

 なんだかんだいいながらも、私たちは障がいのある人たちを自分たちよりも低く見ています。自分たちの方が優れている、いろいろできる、と思い込んでします。その思い込みが、共生社会を遠くにやっているように思います。

 ぷかぷかの近くの女子大でぷかぷかさんと一緒にワークショップをやったときの学生さんの感想には

「障がいのない自分よりも、心や考えが豊かで、見習いたいものがたくさんありました。」

「こんなに素直に生きてていいんだ、と気づくことができました。」

「自分にはすぐにできないこと、恥ずかしがってしまうようなことを、自由に、積極的に、かざらない、そのままの姿で表現し、生きている姿は素敵で、見習いたいです。」

という言葉がありました。

 彼らの方が自分よりも豊かなものを持っている、という気づき、彼らの生き方を見て、自分がいかに不自由に生きているかの気づき、彼らの生きる姿が「素敵」だ、という気づき。

 こういう気づきが、自分たちの方が彼らよりも優れている、という思い込みから自由にしてくれます。

 「またお会いできる日を楽しみにしています」

という言葉が自然に出てくるような関係がワークショップを通してできたのです。

 大事なことは、こういう気づきの機会を作ること、気づくことでできる新しい関係を持続させること、その関係を更に発展させること、その関係の中から新しいものを創り出すことだと思います。今回で言えば、この関係,ぷかぷかさん達との素敵な出会いを元に1年くらいかけて,子ども達に届ける絵本を作ろうと思っています。障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいいよ、というメッセージを絵本の形で子ども達に届けるのです。絵本を作るのは学生さん、ぷかぷかさん、スタッフ、印刷屋さんのコラボチームです。このコラボチームこそが「ともに生きる」小さな社会です。

 

 共生社会は、遠くにあって、何か行動しないと実現できないものではなく、こうやって彼らとフラットな関係さえできれば、簡単に実現できるのだと思います。

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こんなに素直に生きてていいんだ、と気づくことができました。

 東洋英和女学院大学で学生さんとぷかぷかさんとで演劇ワークショップをやりました。1時間程度の簡単なワークショップでしたが、それでもとてもいい関係ができました。そのいい関係の中で学生さん達はすばらしい気づきがありました。

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・最初、自分を表現することも恥ずかしがっていた私は、ぷかぷかのみなさんと過ごしているうちに、あたたかい気持ちになり、こんなに素直に生きてていいんだ、と気づくことができました。ストレスや負担を抱える私たちの世界観とは異なり、生きやすい世界だと思えるようになりました。ハイタッチや手と手でつながる心のつながりで笑顔になれます。もっとぷかぷかの方々とふれあって素直な心を取り戻していきたいと思いました。いろんな発見があり、見習うことが多いので,また会う機会が欲しいです。

・2週連続参加しましたが、どちらもとても楽しかったです。とても仲良くなれたので、別れるのが悲しいくらいです。障がいのある方たちはとても自由で,素直で、自分の気持ちに正直に生きていて、とても尊敬しました。タカサキさんもこの仕事をやっていて、自分自身が自由になれた、とおっしゃっていましたが、とても納得しました。また会いたいです!

・ワークショップを通して、心がとてもあたたかくなりました。ぷかぷかさん一人ひとりが、とても表現力が豊かで、素直に自分の気持ちを表していて、自分にはないものを多く持っているなと感じました。障がいのない自分よりも、心や考えが豊かで、見習いたいものがたくさんありました。障がいのある方とふれる機会がないので,とてもよい経験になりました。ぜひまたお会いできる日を楽しみにしています。

・ずっと手を握ってもらっていて、すっかり冷え性の私も、手が温かくなりました。ありがとうございました。

・今回もぷかぷかのみなさんは自由で、何にもしばられずに、いいな、見習いたいなと思いました。自分にはすぐにできないこと、恥ずかしがってしまうようなことを、自由に、積極的に、かざらない、そのままの姿で表現し、生きている姿は素敵で、見習いたいです。今回も面白く、ほっこりしました。

・ぷかぷかのみなさんはとても自由奔放で、とても気さくに接してくれて嬉しかったです。

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 「こんなに素直に生きてていいんだ、と気づくことができました。」という感想は、今までのよくある障害者観をひっくり返したように思いました。あれができない、これができない、に代表される、マイナス評価のかたまりのような貧しい障害者観が社会にはあります。そんな中で、彼らの素直な生き方にふれ、そんなふうに生きてていいんだ、という気づきは、自分の生き方そのものを問い直すものだったと思います。いろんな規範に縛られた、不自由きわまりない自分の生き方に気がついたのだと思います。ぷかぷかさんたち、つまりは障がいのある人たちが、自分のこれからの生き方を教えてくれるようなすばらしい存在だった、というわけです。

 「障がいのない自分よりも、心や考えが豊かで、見習いたいものがたくさんありました。」という気づきもすばらしいですね。障がいのある人たちの心や考えが,自分よりも豊かだ、という気づきは、上から目線の障害者観をひっくり返します。

 ここから障がいのある人たちとの新しい関係が始まります。その関係からは、新しい価値、新しい文化が生まれます。それが「ともに生きる」ことの意味だと思います。

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一緒にいると、心があたたかくなりました

 12月4日(火)、青葉区役所の人権研修会でぷかぷかさん達と一緒にすごろくワークショップを行いました。すごろくワークショップは、短い時間でお互いのいい関係を作るとても優れたツールです。使ったのは下図のようなすごろく。さいころを転がし、あたったコマの質問にグループの全員が答えたり、コマに書いてあるアクションをみんなでやったりします。楽しい雰囲気の中でお互いのことがわかってきます。ふだんほとんどおつきあいのない障がいのある人のことも。

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 人権研修会というとたいてい硬い話が多いのですが、お話を聞くだけよりも、人権問題の当事者と直接ふれあい、仲良くなることが大事だと思います。そんな思いで、すごろくワークショップをぷかぷかさんといっしょにやってみました。

 区役所の職員の参加は60人。10人ずつ6つのグループに分け、そこにぷかぷかさんが2人ずつ入りました。

 質問に答えたり、みんなでアクションをやったりして、だんだん楽しい雰囲気になります。今まで知らなかったぷかぷかさんともいい関係になります。ぷかぷかさんとやりとりする中で、ほっこり心があたたまってきます。

 そういう体験の中で、ぷかぷかさんと一緒にいるといいよね、一緒にいた方がいいよね、って少しでも思えたら、今回の人権研修会は大成功です。人権は守らなきゃいかん、という話を一方的に聞くのではなく、実際に障がいのある人たちと仲良くなり、一緒にいると心がほっこりあたたかくなるよね、と実感するのです。それがぷかぷかさんと一緒にやるすごろくワークショップをやることの意味です。

 ぷかぷかさんと出会うことは,ぷかぷかさんの生き方と出会うことです。ぷかぷかの近くの大学でやったときは、ワークショップの中で自分の生き方を振り返る学生さんもいました。

 

 【今日の授業はぷかぷかのみなさんが来て、明るい授業になったと思いました。一人ひとりが心からすごろくを楽しんでいて、無邪気な姿を見てとてもよい雰囲気だと感じました。日常生活を送っていると、あまり生き生きしている人を私は見ません。みんな、あれは嫌だ、これは嫌だ、面倒くさい、つまらない、だとかマイナスのことが多いと感じます。私もそういった面があります。

 しかし、ぷかぷかのみなさんは、仕事が楽しい、好きな趣味がある、大好きな人がいる、得意なことがある、自分らしく、恥ずかしがらずに自由に生きているのだと思いました。私も自分らしく、一つ一つのことを楽しんで生活したいと思いました。】

 

 そういう深い問いと向き合うことこそ、本当の人権研修会だろうと思います。

 

 上の図の紫のコマはみんなでアクションをやります。体を動かすと、ただそれだけで心がほぐれてきます。

 下の写真は「みんなで手をつないで3回大きく回りましょう」をやったところです。

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ぷかぷかさんと腕相撲をしました。腕相撲で力を入れると、自然に心がほぐれ,笑顔がでてきます。

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ぷかぷかさんのお話を聞きます。ふだんおつきあいがないので、とても新鮮だったようです。

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自然に笑顔になります。

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みんなで重ね手たたき

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すごく楽しい雰囲気

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嵐の歌を歌いながら回っていました。

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握手でお別れ

 

 

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すごろくワークショップの記録映像です。

https://www.youtube.com/watch?v=4DTwbSHpSLc

 

 みなさんからいただいた感想の一部です。

・すごろくゲームでぷかぷかさんと一緒に参加して、短い時間でしたが、日常の嫌なこととかをすっかり忘れてしまう楽しい時間でした。ぷかぷかさんが、作り物ではない心からの笑顔でまっすぐ接してくれていたからなのか、とても心が洗われたような気持ちでした。仕事で嫌なことは、の質問にもしばらく考えてから、ない、と答えていたぷかぷかさんてすごいなぁと思いました。私もぷかぷかさんのファンになりかけています。ぜひお店のホームページに行ってみたいです。

・ぷかぷかさんと一緒にいると、心があたたかくなりました。笑顔が素敵でした。またお会いしたいです。

・自分の言葉で、自分の思いを伝えようとしている姿が素敵でした。

・ぷかぷかの方たちがとても楽しそうで、こちらまで楽しい気持ちになりました。人をこういう気持ちにできるのは、すばらしい才能だと思います。

・ゲームの進行が最初滞っていたときに、ぷかぷかさんがいち早くしきってくれたり、まわりに気を配ってくれたりと、よっぽど私たちよりしっかりしていると思いました。少しぷかぷかさんのような人たちに対して構えすぎていた部分もあったので、そんな必要はないのかなと、この研修で感じることができました。

・いつもおいしいパンをありがとうございます。一緒にゲームができて楽しかったです。

・パンの計算がとても早い方がいて、すばらしいと思いました。私は計算がとても苦手なので、うらやましいです!今日は短い時間でしたが、一緒に研修ができてよかったです。ありがとうございました。

・すごろくワークはコミュニケーションツールのひとつとして取り組んだが、ぷかぷかさんがリーダー的存在になり、進行しながらコミュニケーションがとれていったこと…実際の活動の中で「社会を耕す」「社会を豊かにする」の一部分を感じることができました。マニュアル通りではなく、最低限の決まりの中で自由に振る舞うことの大切さを感じました。

・今日は一緒にすごろくワークを楽しませていただき、素敵な時間をいただきました。ありがとうございました。パン屋、お弁当、食べてみたいです。

・ぷかぷかさんと一緒にすごろくを楽しみ、実際に話を聞いたりする中で、自分自身の中で無意識に抱いていた差別的な気持ちが和らいだように思う。

・ぷかぷかさん、いろいろお話ししていただいてありがとうございました。笑顔がとても印象的でした。

・講義で話を聞くだけでなく、実際にぷかぷかの方と接して、一緒にふれあうことができたのは、いい体験でした。このような研修があると、障がいの方へのイメージが変わるのではないかと思いましたし、このような研修が様々なところで行われるのはよいなと思いました。すごろくを一緒に行うというのは、自然にふれあうこともできるので、とてもいいアイデアだなと思いました。

・今日は一緒にすごろくができて楽しかったです。また一緒に遊びましょうね。今度ぷかぷかのみなさんが作ったパンを買いに行きたいと思います。これからもたくさんのパンを作って下さい。

・テーブルでご一緒したぷかぷかさん。ありがとう。かわいい女性のぷかぷかさん、これからも嵐を応援して嵐の曲を楽しんでね。おだやかな男性のぷかぷかさん、谷村新司のコンサートが見られますように。大好きな歌や鉄道を楽しんで下さい。

・自分について考えさせられました。

・あさちゃん、しょうへいさん、ありがとうございました。ツジさんと、いつも寝ているか彼にもよろしく。

・少しの時間でしたが、あたたかく笑顔になりました。一度遊びに行ってみたいです。

 ・今日はありがとうございました。ぷかぷかさんとふだん接することがないのですが、今回一緒にお話ができ、もっと関わっていきたいと思いました。楽しい時間をありがとうございました。

・実際、障害の方々と交流したことで,人権問題をよりリアルに感じました。施設長の方の情熱を感じました。

・障がいのある方と関わる際、当事者の特性を知り、本人を困らせないよう関わることが大切かと思っていたが、初対面では、いろいろ困った方がいい、その方が相手と出会えるし、新しい何かが生まれるという話がとても印象的だった。ぷかぷかさんと関わることで自然に笑顔になり、心耕されている気がした。

・困ったり、戸惑ったりがいい出会いを生む。障害者へ支援というと、上から目線になる。ぷかぷかさんがいないと、ただのつまらないパン屋になってしまう。彼らがいるからこそ、魅力的だし、楽しくなる。彼らに支援されている。フランクにつきあう。何も特別なことではないんだなと思った。

・今日ははじめはどう接したらよいのか、戸惑いましたが、みんな明るく、とても生き生きしていて、教えてもらうことが多かったです。今度ぜひ遊びに行ってみたいです。楽しく過ごせました。ありがとうございました。

・ぷかぷかさんの自己肯定感、素直さが,関わるこちらの心もあたたかく開かせるのを実感できた。

・ぷかぷかさんが自然に地域に溶け込んでいる映像を見て、障害者と一緒にいると楽しいという先生の話がわかった気がしました。関わるのはやめておこう、という気持ちが差別につながっていくのでは、と思いました。

・一緒にすごろくができて、とても楽しかったです。毎日のお仕事を楽しくこなされていることを教えていただいて、私も仕事をがんばらなきゃと元気をいただきました。すてきな笑顔と楽しい時間をありがとうございました。

・明日地球が最後の日だったら、みんなでパンを作りたいね、みんなでパンを食べたいね、みんなで笑いたいね。

・障がいを持っている方を見て怖いと思うことがあるが、それは無知から来たものだと気づいた。生産性を高めることだけが正しいわけではないことがわかった。

・短い時間でしたが、得るものがありました。

・映画の中に出てきましたが、最初は色眼鏡で見てしまうところがあったが、徐々にふつうに見れるようになった、と。

・当事者の暮らしや生活に関わることの大切さ。楽しい時間をすごす中で、自然と理解が深まり、偏見がなくなると感じました。「彼らが町を耕している」という言葉の意味を実感し、印象に残りました。

・ホッとできる楽しい時間をありがとうございました。いつかぷかぷかに遊びに行きたいと思います。

・寝る姿でさえもファンを作り、売り上げを伸ばし、社会を耕すと考える、考えられる社会が当たり前になるといいと思います。

・すごろくワークショップ、あたたかい気持ちになりました。

・自分も「無意識に彼らを区別して関わろうとしない」一人だということに気づきました。

・ぷかぷかさん、個性的で、飾らないところが素敵だと思います。

・ゲームをしたりインタビューをしたりという研修は初めてでした。とても楽しかったです。

 ・ぷかぷかのパンは他の作業所のパンと比べても一番おいしいと思います。

・窓口業務に携わっているので、ぷかぷかさんの「町を耕す」は心に残りました。

・映画を拝見し、日々のみなさまの取り組みを知ることができ、楽しく過ごしている様子から元気をいただきました。

・楽しくすごろくができてよかったです。こっちが元気をもらえて感謝しています。

・ぷかぷかさんと一緒に過ごせて、とてもほんわかとした気持ちになりました。

・はじめは同じグループで何をするのか、うまくできるのか心配でしたが、しょうへい君、あさちゃんも素敵な人で楽しかったです。

町の宝

 岩手県花巻にお住まいの牛崎しゅん君となお君の笑顔、まわりの人たちを幸せにするような笑顔。こんな人は街の宝だと思います。宝を大事にする町は豊かになります。

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 問題は、彼らのことを宝だと思う人が圧倒的に少ないことです。どうやったらそう思う人を増やせるか,ということだと思います。

 ぷかぷかは高崎が障がいのある子ども達に惚れ込み、町の人たちに素敵な彼らに出会って欲しいと思って作りました。ぷかぷかは彼らとの出会いの場です。たくさんの素敵な出会いがあって、その結果たくさんのぷかぷかのファンができました。

 上の写真の笑顔が「いいね」と思う人が確実に増えているのです。社会が変わりつつあるのです。

 

 上の写真のしゅん君が不審者に間違えられ、お母さんが警察まで行ったことがあります。こんないい顔をするしゅん君が不審者として間違えられる社会は悲しいです。

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長文失礼いたします。
突然ですが、私の息子が不審者に間違えられて、今日警察に出頭しました。出頭というのはうそです。でも警察に呼ばれて謝罪文を書いて来ました。土曜に朝、突然2人の警察官が我が家を訪ねて来ました。容疑は「とあるスーパーの駐車場で女性が不審者に声を掛けられて、腕を掴まれて怖い思いをした。その男は股間に手をやっていたようにも見えた」というものです。よくよく聞いてみると、明らかにうちの長男しゅんのようなのです。でも、こんな重度のしょうがい者を本気で不審者だと思ったのでしょうか?。第一、不審者に声を掛けられたということですが、うちの息子は言葉が喋れないのに、いったい何て声を掛けたのでしょうか?? 被害者からの一方的な話だけしか聞かされず、きっと本人なりに理由はあったのだと思いますが、聞いても喋れないし、、、 最初は?マークだらけでしたが、写真を撮られ、被害者からそれが息子と確認されたということで、警察に呼ばれて生活安全課に行って来ました。どうせ、謝罪文を書かなければならないなら、正しく分かってほしいと思い、少しでも相手に伝わればと、自分なりに謝罪文を考えて持って行きました。これは、全く詳細が分からない中で書いたものですが、全文を載せます。→

被害に遭われた方へ

 この度は私の息子がご迷惑をおかけしたそうで、大変申し訳ありませんでした。
私の息子はアンジェルマン症候群という、15番目の染色体に起因する重度の障害児として生まれました。30歳になった今でも知的レベルは1歳半くらいで、言葉も喋ることができません。体の大きな赤ちゃんみたいなものですが、毎日元気に地域の通所施設に通っています。

 5月24日(木)は、たまたま3ヶ月に1回の通院日で、盛岡の中央病院に行った日でした。午後4時半に病院を出て、5時半ごろに花巻に着き、いつも買い物に行っている○○○○○○○の駐車場に車を停めて、クリーニングを頼んで、その後買い物をしました。雑草のカモガヤアレルギーがある息子は、特にこの時期は外に出ると目が痒くて腫れてしまうので、基本的に車の中で待っています。

ただ、いつもではないのですが、時々車の外に出て車の前で待っていることがあります。この日も私が戻って来た時には車の前に立っていました。おそらく、何かがあったのはこの間5分から10分くらいの間の出来事だったのだと思います。私は直接見ていないのでなんとも言えませんが、普段は自分から見ず知らずの方に何かをするということはありません。本人は言葉で伝えることができないので、直接、相手の手を持って指し示したり、トイレに行きたい時も軽く股間を叩いたりして教えてくれます。もしかしたら、ご親切にかかわって下さった方に直接「おしっこが出たい!」と訴えたのかもしれません。そういえば、いつも病院を出る前にトイレに連れて行くのですが、珍しくこの日は出ませんでした。帰宅後、すぐにトイレに駆け込んだのできっとおしっこが溜まっていたのかもしれません。怖い思いをされたと思いますが、決して誰かに危害を加えようとしたのではないということだけは分かっていただきたいと思います。

 いつも利用しているスーパーですので、また見かけることがあるかもしれません。こちらも気を付けますが、もしもまた見かけた際には、勝手なお願いですが、遠くからそっと見守っていただけるとありがたいです。障害があっても、多くの人たちのお世話になりながらこれからも地域で生活して行きたいので、どうかよろしくお願いいたします。  (以上)

警察の担当者の方はこれを読んで、わかりやすくてよくわかりました。と言ってくださいました。元々事件にはするつもりはないということで、警察からも被害者の方に伝えてくださるそうです。

事の詳細は、そのスーパーの女性従業員の方が夕方帰ろうとして、駐車場に行ったら、私の車の前に立っていたしゅんがいきなり腕を掴んだようで、驚ろかれたようです。知的障害者だとは全然分からなかったそうです。その人が何て喋っていたかも覚えていないし、薄暗かったので顔もよく覚えていないと、、、 
きっと、突然のことに驚いて気が動転したのだと思います
そのスーパーには本人を連れて夕方謝って来ました。とりあえずは、不審者ではないと言う誤解が解けて安心しました。

しかし、改めて感じたのは親や支援者が側にいればこそ、その場で説明ができますが、やはり、重度の知的障害者は単体でいると不審者にしか見えないかもしれません( ; ; )通報されるところまではいかなくても、きっと、ちょっとしたことで不審者に間違われていることもあると思います。日頃から啓発活動をやっているつもりですが、しょうがい理解という面ではまだまだだな〜と感じました。共生社会と言われていますが現実はほど遠いです。

でも、この機会に生活安全課の職員と様々な話ができたし、自立支援協議会などで花巻市における触法障害者の状況などについて勉強会ができると良いと思っていたので、依頼があれば可能です!と言ってくださり、今後に繋がるかなと思っています。さすがは、転んでもタダでは起きない私です(笑) 本当に今回のことはいろいろな面で勉強になりました。

写真のしゅんは「カッチカチやぞ〜」に似ています。本人は喋れませんが、私が代わりに「悔しいです!」(笑) 
物言えぬ我が子を守ってやれるのは親しかいません。権利擁護という、手をつなぐ育成会の役割はまだまだ残っていますね〜❣️

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 お母さんはFacebookでしゅん君、なお君のことを毎日のように発信しています。花巻の町で、少しずつファンが増えています。
 関係者のこういった地道な積み重ねがあって、しゅん君もなお君も街の宝になっていくのだと思います。
 
 

障がいのある人たちを蔑んでおつきあいしないなんて、もったいないです。ソン!です。

ぷかぷかさんからこんなメールが来ました。

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日曜日に少し嫌なことがありましたのでどうか聞いてください。

私はてんかんを持っているので、定期的にお薬を取りに脳外科クリニックに

電車を使って通っています。

いつものように、電車に乗車し、寒いので早く温まりたい〜足が寒い〜という気持ちで

席に座った場所がたまたま優先席でした。

私は普段から優先席や普通の席には座らない主義なのですがその時は休日ということも

あり結構人もいるので仕方なしに座るしか無かったのです。

しかし、クリニックの最寄り駅があと少しというところでその嫌な出来事が起きます。

大学生くらいの人でしょうか、成人男性5名が車内で

「おい、アレ障がい者じゃね?眼鏡の、眼鏡の」

と少し大きな声で言ってるのがわかりました。

その時は、自分のことではないのだろうと思い無視を最初にしていたのですが

他に眼鏡の人、障がい者の方は見渡してもおらず

私は「もしかして、私のことを言ってるんだろうか」と少し戸惑いました。

もちろんあまり反応しても相手の図に乗るだけなのでひたすら無視をしました。

でも、その人たちが次に発した

「アイツ、足悪いの?なんで優先席(爆笑)」

「障害手帳持ってんのかな?障害手帳持ってれば席座れんのマジウケるー笑」

というのを車内でゲラゲラと話してました。

私はとても、とても不快に思い今すぐその場から立ち去りたいという気持ちと

悔しいという気持ち、お前らに何がわかるという気持ちが湧き上がり

その場から立ち去り三両先の車両に移動しました。

本当は、その場でなんかしら言ってやろうと思いましたが

トラブルになりかねないのでそれはせず、隣の車両に移動して賢明でした。

 

それでも凄く嫌な思いが残っていたので、その日のうちに、母に話しました。

なんていうか、自分の気にしてる事を全く見ず知らずの人たちに

言われたかない!プンプンという気持ち、あの人たち、どんな教育を受けて育ってるんだろうかという気持ちでした。

でも、これが今の世の中なんだなと思うより、高崎さんがよくおっしゃる

トク!という言葉はやはり魔法の言葉だなと思いました。

また似たような事で凹んだりネガティブな気持ちになった時に

思い出して気持ちを楽にしてみたいと思います(^○^)

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当事者の前で、こんなことを言う感覚を疑ってしまいますが、口には出さないまでも、こんなふうに思っている人は、残念ながら世の中には多い気がします。相模原障害者殺傷事件も、そういった社会の中で起きました。障がいのある人たちの社会からの排除が極端な形で現れました。そしてそれに同調する空気が社会にはあります。

 そこを変えるにはどうしたらいいのか。ぷかぷかは日々まわり人たちとの関係作りを大切にしています。ふだんのお客さんとの関係だけでなく、パン教室をやったり、演劇ワークショップをやったり、ぷかぷかさんといい出会いをする機会をたくさん作っています。そして彼らとの関係の中で、新しい価値を創り、新しい文化を創り出しています。

 最近はぷかぷかの近くの創英大学と東洋英和女学院大学で、ぷかぷかの映画を上映したり、「すごろくワークショップ」や「演劇ワークショップ」をやったりしています。学生さん達はずいぶん変わってきました。

pukapuka-pan.hatenablog.com

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 障がいのある人たちを自分の思い込みで蔑み、おつきあいしないなんて、もったいないです。ソン!です。人生の幅が狭くなって、どんどんマイナス思考になります。

 騙されたつもりで、ぜひ一度ぷかぷかに遊びに来て下さい。ぷかぷかさんたちの作り出す空気感にふれて下さい。ほっこりあたたかな気持ちになります。おつきあいした方が、トク!というのがよくわかると思います。

 

 あなたが蔑んだぷかぷかさんはこんなすてきな写真を撮り、こんなすてきな絵を描き、すてきな人生を歩んでいるんですよ。

 

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私たちの生き方そのもの

 明日締め切りの大和福祉財団の助成金の事業企画書を書きました。予算書はこれから作りますが、100万円を目標にしています。

 

 

「みんなでワークショップ」企画書

 

 障がいのある人たちは、あれができない、これができない、社会のお荷物、何かやってあげる対象といったマイナスの評価が圧倒的に多い。相模原障害者殺傷事件の犯人は「障害者はいない方がいい」といい、それに同調する社会の空気がある。そんな中でぷかぷかは「障がいのある人たちとは一緒に生きていった方がいいよ」というメッセージを日々発信し続けている。「一緒に生きていく」という関係の中で、「障がいのある人たちは社会を耕し、社会を豊かにする」という「新しい価値」を見つけ出した。「支援」という上から目線ではなく、「一緒に生きていく」というフラットな視線で彼らとつきあうと、彼らは私たちの心を耕し、社会を豊かにする存在であることが見えてくる。

 そんな彼らと地域の人たちで演劇ワークショップ(芝居作り)を企画した。月一回土曜日に集まり、朝9時から夕方4時までみんなで芝居作りをする。演劇ワークショップは演出家のいう通りにやる芝居ではなく、みんなで「あーだこーだ」と話し合いながら作っていく。だからみんなの思いが芝居にそのまま出てくる。

 障がいのある人たちと一緒にやる芝居作りはとても楽しい。何よりも彼らがいることでワークショップの場がとても豊かになる。その楽しさ,豊かさの中で障がいのある人に向かって「あなたにいて欲しい」「あなたが必要」と、ごく自然に思えてくる。何かにつけ、彼らを排除してしまう社会にあって、「あなたにいて欲しい」「あなたが必要」と、自然に思える場はとても貴重だと思う。

 何よりもそういった思いが芝居にストレートに反映する。そうやってできた芝居を300人くらい入る大きなホールの舞台で発表する。ネット上でも情報を流す。6ヶ月間の制作過程をすべて記録をとり、ネット上に流す。たくさんの人がそれを見る。ぷかぷかのホームページとブログであわせて約70万のアクセスがある。

 相模原障害者殺傷事件の犯人の言った「障害者はいない方がいい」という言葉に同調する社会の空気の中で,演劇ワークショップで作った芝居は「障害者はいた方がいい」「一緒に生きていった方がいい」というストレートなメッセージだ。しかもこれを当事者と関係者だけで作るのではなく、地域の人たちと一緒に作るというところに大きな意味がある。「ともに生きる社会」「共生社会」は遠い未来の話ではなく、すでにここにある。それが私たちの作る舞台だ。

 「障害者はいない方がいい」という言葉を、「それは間違っている」と言葉で否定するのではなく、体を張って「それはちがう」というのが演劇ワークショップ。しかもそれはいっときのメッセージではなく、「障がいのある人たちと一緒に生きていく」という私たちの生き方そのものだ。だからこそ舞台は輝いているのだと思う。

 

 

スケジュール

 ワークショップ(みどりアートパークリハーサル室):2019年8月17日(土)、9月21日(土)、10月19日(土)、11月16日(土)、12月21日(土)、2020年1月18日(土)、1月25日(土)

 発表会(みどりアートパークホール):1月26日(日)

 

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