ぷかぷか日記

山本電機とバイキンマン

 今日から実習の方がおもしろい絵を描きました。山本電機とバイキンマンです。この組み合わせがどういう意味を持つのか、なんて考えるのは、なんか野暮だなぁと思えるくらい、この組み合わせそのものが単純におもしろいなと思いました。

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 もう一枚の絵には「麻布十番」の倉庫と「早稲田」行きのバスが描いてあって、これもよくわかりませんね。これも深く考えない方がいいようです。

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調子がいまいちなので描いた絵

 ツンさんは、いっときすばらしい映画を作っていたのですが、新しいアイデア、表現が見つからない、と、このところ新しい映画ができていません。ちょっと寂しい思いをしていたのですが、先日、調子が悪くて、パンが焼けないとき、ありがとうカードを描いてもらったところ、なんともすばらしいカードを描いてくれました。

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まだまだたくさんあるのですが、興味のある方はホームページ(「ぷかぷかパン」で検索して下さい)のメニュー欄→「ギャラリー」→「ギャラリーつん」で見て下さい。

 で、今日も調子がいまいちだったので、パンの仕事をせずに絵を描いていただきました。それがこの絵です。

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 赤い線が何を意味するのかよくわかりませんが、なんかすごいものを持ってる方だとあらためて思いました。これが調子が悪くて描いた絵なので、調子がいいときはどんな絵を描くんだろうと思います。

 

 

 

 

 

パン屋が始まった頃の話−4

経営アドバイザーとの出会い

 ぷかぷかがスタートして4ヶ月くらいたった頃、「自分の息子(知的障がいのあるお子さんです)の働く場所を作りたい」と見学に来られた方がいました。一部上場会社の役員をやってこられた方で、いわば経営のプロです。

  ぷかぷかの理念から始まって、設立の過程、現在の経営状況まで正直に話しました。経営状況に関しては、プロから見れば、もう見てられない状態だったのだと思います。何の縁もない方でしたが、私の志に共感し、経営面でなんとかお手伝いしたい、と毎週のように経営のアドバイスに来られました。 

  「障がいのある人たちといっしょに生きていきたい」という思いのために、私は退職金をすべてつぎ込んでいました。「自分の家族に障がいのある子どもがいてもここまではなかなかできることではない」と、深く共感されたようでした。

  まず、「日々の資金繰り表を書くように」と勧められました。毎日どういうお金がどれくらい入ってきて、どういうお金がどれくらい出て行っているのか,という記録です。それまでは、ただ通帳の残高を見てるだけで、お金の出入りに関するこまかい記録を取っていませんでした。

  入ってくるお金はパン屋の売り上げ、外販、配達の売り上げ、カフェの売り上げなど。出ていくお金はパン材料費、カフェ材料費、給与手当、法定福利費、福利厚生費、旅費交通費、接待交通費、燃料費、通信費、水道光熱費、消耗品費、事務用品費、修繕費、保険料、会計事務所顧問料、地代家賃、会議費、雑費、借入金返済、仮払金などです。

  こういうものの一覧表を作って毎日お金の出し入れを記入していきました。

  家賃、保険料、法定福利、金融公庫返済、会計事務所顧問料など毎月決まって出て行くものについては、決まった数値を入れておきました。そうすると今どのくらいお金があって、月末にどれくらいお金が残りそうかが、だいたい見えてきました。

  月末は残高不足になることがわかっている時は、銀行から残高不足の電話が入る前に必要な分だけ資金を投入しておきました。行き当たりばったりで資金投入していた頃を思えば、同じ資金投入でも、気分的には格段に楽になりました。

  お金の出し入れを把握しておくことは、商売をやる上で当たり前のこと。でも、そんな基本的なことも私は知りませんでした。それをアドバイスする人もまわりにいませんでした。毎日資金繰り表を記入する中で、こういうことが商売をやる上で如何に大事なことか、身にしみてわかったのでした。

  お金の出し入れを把握するだけでは売り上げは増えません。売り上げを増やすにはどうすればいいのか、というところで、日々の売り上げの集計をきちんとることから始めました。毎日お店、外販先で、どんなパンがどれくらい売れているのか、といったデータを取り始めました。

  曜日によって、外販先によって売れるパンの量、種類が違うことがデータ上で見えるようになりました。そのデータを元にパンの仕込みの量を調整すると、売れ残りがずいぶん減り、売り上げが少しずつ伸びていきました。

  外販には適当にパンを持っていくのではなく、きちんと売れ筋を見極めて持っていきました。これによって売れ残りが大幅に減り、時折完売の時もありました。売り上げは毎日パンの厨房に張り出しました。これはスタッフのモチベーションを上げるのに大いに役立ちました。

  売れ残りを減らすには、生産量を減らすのが一番です。でも生産量を減らすと、当然売上げは伸びません。リスクを取りながら、どうやって売上げを伸ばすか、そこが勝負所であり、商売の面白いところであることが、だんだんわかってきました。毎日の売上げの発表は、そのおもしろさを更に加速してくれたように思います。

  カラーのチラシも作りました。これはお客さんの信用を得るのに大いに役立ちました。ホームページも全面的に作り直しました。それまでのホームページはどちらかといえばぷかぷかの理念的な面が前へ出てきて、パン屋をやっているという営業的な面がほとんどありませんでした。ホームページ作成ソフトを入れ替え、パンを買ってみたくなるような雰囲気に全面リニューアルしました。ホームページの作成は外注するお金もなかったので、全部自分でやりました。

  会計事務所からは毎月試算表が送られてきます。その表の意味が私にはほとんど理解できませんでした。「比較損益推移表」「貸借対照表」「試算表」などにびっしり数値が書き込んであるのですが、これがどういう意味を持つのかわからなかったのです。毎月経営アドバイザーに転送し、わかりやすい表に書き換えてもらいました。これによって1年のスパンでお金の動きがわかるようになりました。

  売り上げの推移などもわかるようになると、スタッフのモチベーションも上がってきます。年に数回スタッフ全員を対象に、この表を元に現在の経営状況をわかりやすく説明してもらいました。以前はパンが売れた、売れなかった、ぐらいしかわからなかったのですが、経営アドバイザーが関わるようになってからは、具体的な数値を元に経営的にうまくいっているのかどうかが手に取るようにわかってきました。先の見通しがわかると、職場への安心感も生まれます。そしてこの「経営」の感覚をスタッフ全員で共有できるようになったことが「ぷかぷか」を前に進める大きな力になったように思います。

  保護者の方たちにも、この数値表を元に経営状況を説明してもらいました。就労継続支援A型からB型に変わった時は、経営的な問題があったので、保護者としてはかなり不安があったと思います。数値を使って経営が安定しつつあることをわかりやすく説明してもらい、保護者の方たちは安心したようでした。

  そうして3年目、それまで赤字続きだった収支が、ほんのわずかですが、黒字に変わったのでした。もちろん、莫大な借金はまだまだ返し切れていませんが、単年度の収支は黒字に変わったのです。

  黒字に変わった要因としては、「ぷかぷかのパンがおいしい」と言ってくださるお客さんが徐々に増えてきたこと、利用者さんたちの魅力、お店の魅力に惹かれる人が増えてきたこと、「ぷかぷかしんぶん」「ホームページ」などによる情報発信でお店に来るお客さんが増えたこと、利用者さん、スタッフががんばったことなど、いろいろ考えられますが、やはり大きかったのは毎日こつこつとデータを取り、それを分析し、それに基づく適切な経営上のアドバイスをいただき、それを実践したことが大きかったように思います。 

  売り上げが増えると、当然のことながら利用者さん、スタッフのモチベーションがグ〜ンと上がりました。モチベーションが上がると職場全体が活気づきます。利用者さんたちも仕事がおもしろくなって、スタッフ共々笑顔で働く職場になりました。「経営がうまくいくということはこういうことなんだ」と、みんなの笑顔を見ながら思いました。

 

パン屋からお地蔵さん

 今日の午後、ホームページのアクセス数が40,000を超えました。ホームページを開設してからちょうど3年です。

 40,000人て、すごい数の人が見てくれたんだなぁと思います。パン屋のお客さんはそれほど増えてはいないのですが、それでもホームページから発信したメッセージをそれだけの人たちが見てくれたんだと思うと、こつこつ発信してきた甲斐があったとしみじみ思います。

 ホームページには「ぷかぷか」を立ち上げてからのいろんな思いを書き込んでいます。膨大な量の情報が詰まっています。「ぷかぷか」が創り出したものが、すべて「記録」としてアップしてあります。

 「障がいのある人たちといっしょに生きていきたい」という思いで立ち上げたパン屋でしたが、当初の思いをはるかに超えたたくさんの新しいものがここから生まれました。

 かんさんが実習したとき、こんな素敵なお地蔵さんを作ってくれました。

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 これは全く想定外であり、想定外だからこそ、記録として残しておきたいと思いました。パン屋を作ろうと思っていた頃は、そこからこんな素敵なお地蔵さんが生まれるとは思ってもみなかったのです。でも、できあがったパン屋は、こういう思ってもみないすばらしいものを生み出す雰囲気があります。

 こんなお地蔵さんを作る人とは、一緒に生きていった方が絶対に得!だと思います。世の中の「宝」ですね。こういう人は。ですからみんなで大事に大事にしたいと思うのです。

 ぷかぷかはただのパン屋です。パン屋ですが、時々、こんなきらっと光るものが生まれます。こういうものはぷかぷかのものだけにするのはもったいないと思っています。できるだけたくさんの人たちと

「いいね!」

って、言いあいたいと思うのです。そのことが、お互いに気持ちよく暮らせる社会を少しずつ作っていくことになると思うからです。そういう情報発信の道具として、ホームページはすごい力を持っていると思います。

 このお地蔵さんを作った人、近々ぷかぷかで働き始めます。また色んなメッセージを発信できると思います。どんなメッセージが発信できるか、楽しみにしていてください。

 

Gaiさんのまっすぐな思いを

 先日実習したGaiさんから実習の礼状が来ました。

 「ぷかぷかのみなさん、お元気ですか。先日は実習をさせていただき、ありがとうございました。

 ぷかぷかで楽しかったことは、カフェでおしゃべりしたり、アートでしずかに絵を描いたりした事が楽しかったです。

 ぷかぷかに行ったら、いっぱい絵を描きたいです。カフェでいろんなりょうりをおぼえたいです。…」

 なんて素直な礼状なんだと思いました。あの挑戦的な自画像を描いた人とは思えないくらいやわらかい礼状です。

 あの自画像や、上履きに大きく書いていた「男気全快」から見える「突っ張り」のようなものが、実習中に取れたのではないかと思います。特別に何かやったわけではありませんが、やはり「ぷかぷか」の雰囲気の中で、

「ああ、ここは突っ張らなくても生きていけるんだ」

っていうことを、Gaiさん自身が見つけたんだと思います。それを見つけたとき、自分の中にあったいろいろな思いが絵の形で次々に出てきたのではないかと思います。   「突っ張ること」から自由になったというか、生きることがとても楽になったのではないかと思います。

 進路の先生は礼状を見てびっくりしたそうです。それくらいGaiさんは変わったんだろうと思います。

 「ぷかぷかに行ったら、いっぱい絵を描きたいです。カフェでいろんなりょうりをおぼえたいです。」

 というGaiさんの素直な、まっすぐな思いをしっかり受け止めていきたいと思います。

セロ弾きのゴーシュ

 オペラ「セロ弾きのゴーシュ」を観に行きました。20数年ぶりに見る舞台。役者も演出も変わっていましたが、歌は昔のままで、一つ一つが全部頭の中に残っていて、とても懐かしい気がしました。

 初演が1986年。たまたまカミさんがこんにゃく座の研修生だったこともあって、舞台の写真を撮らせて頂いたのですが、写真を撮るのも忘れるくらい面白かったことを覚えています。

 「セロ弾きのゴーシュ」は面白い作品ですが、オペラになると、一人で読むときの何倍も面白くなることを、このときの舞台で初めて知りました。歌の持つ力というものに出会った、といってもいいかもしれません。言葉が生き生きと飛び跳ねるというか、ダイナミックに生き始めるというか、言葉が作り出す世界が何倍にも広がった気がしました。「セロ弾きのゴーシュ」って、こんなに面白かったのか、って思いましたね。

 第2場で「すると外からはつかすぎの月のあかりがへやのなかへはんぶんほどはいってきました」と歌われる場面、月のあかりがぞくぞくするほどきれいに感じられました。これはやっぱり歌ですね。歌は魔物ですね。人をぞくぞくさせるほどの力を持っているのですから。

 このときのオペラとの出会いと黒テントのワークショップがその後の人生をグンと楽しいものにしてくれたように思います。

 とにかく面白くて、この「セロ弾きのゴーシュ」は当時勤めていた養護学校で4回も舞台で上演しました。4回とも全部違う生徒達と作りました。生徒が違うので、できあがった作品も全部違うものでした。

 

 作品の第2場で歌われる 

 

♪ 譜をめくりながら ひいては考え 考えてはひき、

 しまいまでいくとまたはじめから なんべんも なんべんも

 ごうごうごうごう ひきつづけました

 

の歌はチェロを弾く格好で歌うと、すごく気分が盛り上がる歌で、みんなで何度も何度も歌いました。

 チェロという楽器を知らない生徒もたくさんいたので、「セロ弾きのゴーシュ」の授業(秋の文化祭に向けて6ヶ月くらいやっていました)の一番最初にチェロの生演奏を聴きました。事務室の方でチェロを弾く方がいて、その方にお願いし、みんなの前でささやかな演奏会をやったのです。そもそもチェロがどんな音を出すのか、どんな風に弾くのか、それを知らないことにはセロ弾きのゴーシュが具体的にイメージできないと思ったのです。チェロも実際にさわらせてもらいました。

 どんな格好でチェロを弾くのか、どんな音が出るのかをしっかり頭に入れ、その格好でオペラの第2場の歌をみんなで歌ったのです。ここから「セロ弾きのゴーシュ」の授業が始まりました。

 

 作品の第4場で歌われる「てぃーちでぃーる」もよく歌いました。

 

 ♪  てぃーち でぃーる  たーち たば  みーち みつまみ  ゆーち ゆかるが

   いちちいしかー  むーち むちりがー  ななち ながはま  やーちやんばる

   くくぬちくらすい  とうーや うみなち  じっか さんびゃく

 

 のりのいい沖縄の数え歌です。竹のばちをかちかち鳴らしながら、みんなで踊りながら歌いました。

 

 作品の第5場で歌われる宮澤賢治の詩による「原体剣舞連」はゴーシュが朗々と歌う歌で、腹の底まで響くすばらしい歌です。歌っていいなってしみじみ思えるような、本当にいい歌です。

 ただ養護学校の生徒が歌うにはかなり難しい気がして、ここはネズミが登場するので、ブルーハーツの「リンダリンダ」を歌いました。ネズミはネズミでも、ドブネズミです。

 ♪ どぶねずみ みたいに うつくしく なりたい

   写真には 写らない 美しさが あるから

   リンダリンダリンダリンダ……

 この曲はみんなノリノリでしたね。

 

 第2場の猫が転げ回るシーンは坂田明のつまづきそうになるような派手なサックスの音楽を流し、みんなで転げ回ったりしました。このシーンをイメージして、模造紙20枚くらいを貼り合わせて、その上に箒でぐるぐる渦巻きを描き、その上にみんな一人一人が描いた猫の顔の絵を貼り付けました。みんな思い思いに貼り付けたので、あっちこっち向いた猫の顔が30個ぐらい、転げ回っている感じのダイナミックな背景画ができあがったのでした。 

 作品の最後は「第6交響曲」で終わるのですが、これは演奏できないので、みんなで「雨の音楽」を歌いました。林光さんの作曲で、なんだかとても元気がでる歌です。

 今から思えば他愛ない舞台でしたが、それでも生徒達は「セロ弾きのゴーシュ」を様々な角度から楽しんだ気がしています。歌ったり、踊ったり、演じたり、絵を描いたり、大道具を作ったり、1つの作品で6ヶ月、思いっきり楽しんだのでした。

 

 今日の公演でもらった「オペラ小屋」によると、「セロ弾きのゴーシュ」の初演をやった1986年は未だ座員が10人に満たない時代だったそうで、その頃の「必死さ」みたいなものが、初演の舞台にはあったなぁ、と今日の装いも新たにした舞台見ながら思いました。「林光歌劇場」は16日まで六本木俳優座でやっています。ぜひお出かけください。

 こんにゃく座のオペラと出会うと、人生が変わりますよ。それくらい面白いです。

http://www.konnyakuza.com/syusai.html

 

 

  

 

 

外とつながりを作る

 アートセミナーの会場にメイクの講習会の案内がありました。障がいのある人たちを対象に、プロの美容師を呼んで、きっちりとメイクをしてみよう、という企画です。面白そうだったので、案内のチラシを持ち帰りました。

 つい先日「ぷかぷか」の女性スタッフから、余暇支援として、メイクをするような企画があってもいいよね、という提案があったので、やるならこんな風にメイクのプロを呼んでやったらどうかと思いました。

 どこに連絡を取れば、メイクのプロが来てくれるのか、それを探すところからこの仕事は始まります。化粧品屋なのか、化粧品のメーカーなのか、化粧品のメーカーのどこに連絡すればいいのか、なるべくただで来てもらうのはどうすればいいのか、といったことを色々考えます。

 アートセミナーで一番面白かったのは、「外とつながりを作る」ということでした。何もないところではつながりは生まれません。どうやったらそのつながりが出来るのか、それを見つけるために、まずメイクの講習会をプロデュースするということを若いスタッフにやって欲しいと思ったのです。

 何もないゼロから始めるので、多分大変です。大変だからこれは絶対に面白いです。何から手をつければいいのか、苦労して苦労して見つけて欲しいと思うのです。

 上手くすれば、化粧品のメーカーとのつながりができ、こういう異業種とのつながりは、思ってもみない新しいものを生み出す可能性があります。となると、メイクの講習会の企画から、それを超える面白いものが生まれるかもしれなくて、なんだか今からワクワクしてしまいます。

 

 

もっとダイナミックに

 8日、9日と奈良のたんぽぽの家で行われた【福祉を変える「アート化」セミナー】に参加する予定でしたが、8日は何十年ぶりとかの大雪で、情けないことに、美大を受験する娘の絵の道具運びにかり出され、結局出発したのは受験の終わった夕方でした。ものすごい雪で、普通の靴では歩けない気がして、登山靴で出かけました。ほとんど地吹雪のような状態でしたが、こんな時は登山靴履いていると妙に元気が出ます。

 新幹線は遅れに遅れ、奈良に着いたのは夜の10時を回っていました。当然ながら初日nのセミナーは全部キャンセル。惜しいことしました。

 9日、「アート活動をどう仕事につなげるか」と「アート×デザインによるソーシャルビジネス」と題したセミナーに参加しました。

 施設内に閉じこもって、内向きの論理で動くのではなく、とにかく外の世界にでて、そこで勝負をかけると、関係=つながりがどんどん広がり、その広がりが事業を活性化し、利用者さん自身にもとても豊かなものをもたらす、といった話をわくわくしながら聞きました。

 五つの事業所(JOY倶楽部アトリエブラヴォ、クラフト工房LaMano、NPO法人TSUNAGU FAMILY、NPO法人まる、たんぽぽの家アートセンターHANA)が発表しましたが、どこの事業所も新しい関係の広がりがすごいですね。そうか、こうやって事業が活性化していくんだ、となんだかすごい元気をもらいました。5月から予定している演劇ワークショップにも、アートの要素を入れて、もっともっと広がりを持たせようと、早速構想を練り始めました。ぼちぼち始まったアートの事業にも、もっともっとダイナミックな要素を取り入れたいと思いました。

 

歌「空をかついで」

 「ぷかぷかしんぶん」2月号のトップに石垣りんさんの「空をかついで」という詩を持ってきました。昨日しんぶんのコピーをここに載せましたが、字が小さくてよく読めないので、原文を載せます。

 

肩は/首の付け根から/なだらかに延びて。

肩は/地平線のように/つながって。

人はみんなで/空をかついで/きのうからきょうへと。

子どもよ/おまえのその肩に/おとなたちは/きょうからあしたを移しかえる。

この重たさを/この輝きと暗やみを/あまりに小さなその肩に。

少しずつ/少しずつ。          

 

 はじめてこの詩を知ったのは、オペラシアター「こんにゃく座」のソング集のCDでした。萩京子さんの作曲です。

 なんて素敵な歌なんだろうと思いました。萩さんの歌に出会わなかったら、私はこの詩と出会わなかったかもしれないなと思っています。石垣りんさんの詩はわかりやすくて大好きですが、この「空をかついで」だけは、ほかの詩とは全く違う感じで私の中に入ってきました。

 「ぷかぷか」のパン屋、カフェには小さな子どもたちがたくさんやってきます。やってくる子ども一人一人が本当にかわいいです。そして子どもたちに目を細めるとき、いつも萩さんの「空をかついで」の歌が浮かんでくるのです。(オペラシアターこんにゃく座の「HELP」というCDに入っています。)

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