ぷかぷか日記

まだ希望があります

 夜中にうれしいメールが来ましたので紹介します。

 

「ぷかぷか日記」の「願いをかなえるプロジェクト」読みました。2つのことを思ったので、感想を送ります。

 ひとつ目は過去の自分のこと…養護学校の高等部の生徒の中にも「卒業したら、結婚したい」と夢を語る人が何人もいたことを思い出しました。私は「素敵な人がみつかるといいね!」とか「結婚決まったら教えてね!お祝いに行くから!」などと返事をしていました。応援する気持ちが偽りだったわけではありません。でも、頭の片隅に「そうは言っても実際は難しいだろう…」という考えがあったことも事実。だから、夢を叶えるためのプロジェクトチームを立ち上げることもなく、当たり障りない相づちに終始してしまっていたと思います。私は、養護学校のみんなが大好きでしたが、高崎さんのように、「一緒に生きていく」相手とは捉えていなかったのだなぁ…と思い至りました。

二つ目は今の私のこと。「願っているだけでは叶わない」という言葉が、さまざまなことをみんなで形にしてきた高崎さんの言葉だからこそ、心に響きました。その言葉に背中を押してもらって、今日、安保法制反対の集会&デモに家族四人で参加してきました!これまでは、娘が小さいことを言い訳にして、夫に「家族代表として行ってきてね」と思いを託していました。でも、言い訳してる場合じゃない!と思えたのは、日記を読んだ後だったからだと思います。

 

(一歳一ヶ月になるこの子を友人は抱えてデモに参加しました)

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先日、安保法制のことを息子が訊ねたので、説明(戦争をする国になってしまうかもしれない、など)したら、息子は「えー!隼大、宇宙飛行士になりたいんだけど!?」と驚きの声。夢をあきらめて戦争に行かなくてはいけなくなるのか…と不安になったようです。

子どもたちが自由に夢を語り、実現に向けてがんばれる社会になるように、そんな気持ちもこめてシュプレヒコールしてきました!

 

 

 若い友人が小さな子どもを抱えてデモに参加したこと。まだこの国には希望があります。

 「へいわとはありのままにてわらうこと」

 「平和とは明日の自分を思うこと」

 

 私は命を大事にしたいと思っています。ですから、小さな子どもたちまで戦争に引きずり込む「戦争法案」には絶対反対です。

 

 ぷかぷかカフェに『へいわってすてきだね』という絵本を置いておきます。友人にこの絵本の朗読会をお願いしています。日程など決まりましたらまたお知らせします。

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願いを叶えるプロジェクトチーム

 先日七夕の短冊の隅っこに小さな字で「けっこんできますように」と書いた方がいました。

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 Facebookページに紹介した翌朝、

「あれ、名前書くのを忘れたんですが、書いた方がいいですか?」

とまーさんが聞いてきました。このあたり、本当にまーさんは純真です。

「いや、別に名前書かなくても、これ一晩で1,500くらいアクセスがあったんだからすごいじゃん、さすがまーさん」

「いや〜」

とかいいながら実にうれしそう。

「でも、これ書いただけでは結婚できないよ。この願いを叶えるためには具体的にどうしたらいいか、を必死になって考えて、実際に動いていかないと、何も変わらないよ」

「はぁ」

と、なんとも自信なさそう。

「よし、じゃあ、この願いを叶えるプロジェクトチームを作ろう。この願いを叶えるにはどうしたらいいかをぷかぷかのメンバーさんみんなで考える。どう?」

「え?」

と、びっくりしていましたが、要するに「願い」を書いただけでは、現状は何も変わりません。現状を変え、願いを叶えるにはどうしたらいいかをみんなで考えるプロジェクトチームを作ってみたらどうかというわけです。同じような願いを書いた方が何人かいましたので、みんなで思いを共有できると思います。

 まーさんの何が問題で、女性にもてないのか、「おつきあいしてください」とメール送っても、どうしていつも断られてしまうのか、を女性の側から忌憚のない意見を出してもらいます。まーさんに限らず、男性はみんな聞いておいた方がいい意見がどんどん出てくると思います。

 いつも暗い顔している、といった指摘には、じゃあどうしたら明るい顔になるのか、をみんなで考えます。このみんなで考える、というところがミソです。人生前向きに生きるコツをみんなで捜そう、というわけです。

 まーさんのどこが変われば魅力ある男性になるのか、これも女性の目線からどんどん意見を言ってもらいます。男性は絶対に聞いておいた方が得です。

 まーさんが求める理想の女性像も語ってもらいます。それに対して女性、男性から意見をもらいましょう。「そんなのあり得ない」といわれたら、まーさんは幻想を追い求めていたことになり、いつまでたっても女性と巡り会えません。じゃあ、どうしたらいいのか、そこをみんなで考えてみようというわけです。

 魅力ある女性、をテーマに男性からいろんな意見を出してもらいましょう。お互い謙虚に意見を聞き合い、それをお互い実践すれば、来年あたり「魅力ある男性」「魅力ある女性」がいっぱい誕生するのではないかと、密かに期待したりしています。

 ま、とにかくプロジェクトチームでいろんな意見が出ると思いますが、それを実践するかどうかはまーさん次第。こんなのできっこない、とはじめから投げてしまえば、現状は何も変わらないし、また来年も短冊の隅っこに小さな字で願い事を書くことになります。ま、願いがあることはいいことだと思いますが、どこまでも他力本願では、自分の人生を切り開いていくことなんかできません。まーさんに欲しいのは、この「自分の人生を自分で切り開いていく」という気持ちであり、パワーです。

 

 今、カフェで「しんごっち展」をやっていますが、どの絵を見ても、しんごっちのわくわくするような人生が見えてきます。中学生の時に描いた絵巻物は、わくわくしながら描いている心のときめきがストレートに見えます。

 まーさんにしんごっちの絵の前に立って欲しいと思っています。もちろん絵の前に立ったくらいで、何かが変わるとは思えません。ただ、しんごっちが脳腫瘍の再発で入院手術し、苦しい毎日を送っている頃、毎週のようにまーさんは「死にたい」「死にたい」といって来て、「あのなぁ、簡単に死にたい死にたいって言うけど、まーさんの人生って、そんなに簡単に投げ出しても惜しくない人生なの?楽しいことは一つもなかったの? 世の中にはね、やりたいことがいっぱいあって、もっと生きたい、もっと生きてこんなこともしたい、あんなこともしたい、と思っても病気のために生きられない人もいるんだよ…」て話しながら、しんごっちのことを思い浮かべて涙が出てしまったことがあります。言葉が詰まってしまった私を見て、さすがにまーさんは黙り込んでしまいました。

 とにかく、こんなにも生き生きと自分の人生を生ききった人が、間近にいたことをまーさんに知って欲しいのです。

 

 障がいのある人たちの結婚問題については、実現がむつかしい故に、避けてしまうのがほとんど。せいぜい短冊に願い事を書いておしまいです。

 はじめから、そんなの無理無理、といってしまえば、話はそこでおしまいです。そうではなく、何が問題で、どうすればそれが解決に向けて前に進むのかをみんなで考えていけば、願いの実現に向けて、ほんの少しかも知れませんが、前に進むことができます。この「前に進む」ということが大事です。これがあるから人生がおもしろくなります。みんなでわくわくしながら前に進むことができれば、と思っています。

 

 

 

 

 

ホッとするようなひとときを楽しみに

 「ぷかぷかマルシェ」がありました。初めての試みだったので、どうなることかと思いましたが、思いのほかたくさんのお客さんに来ていただき、大成功だったように思います。

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ぷかぷか農場で採れた野菜も売りました。

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おひさまの台所の前には行列ができ、100個用意した釜飯風弁当が完売でした。

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ビシソワーズスープが大好評

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三軒長屋の前をいつもこんなに人が行き交っていたらいいなと思います。

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親子でアイスブリオッシュ

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くつろぐ家族

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子どもたちもたくさん

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こんな小さな赤ちゃんも 

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スリッパで卓球

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ヨッシーの似顔絵コーナー

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画伯ヨッシーといっしょに。

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お魚のモビール作り

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しんごっち展にもたくさんのお客さんが来ました。

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 地域とのいい関係をこつこつ作ってきた結果が見えるようなぷかぷかマルシェでした。ただ何かを買いに来た、というのではなく、それぞれが「ぷかぷか」のホッとするようなひとときを楽しみに来た感じがしました。

  

模型のリアル感

 しんごっちの撮ったジオラマです。それほど高級な模型でもないのに、このリアル感はなんなのでしょう。

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 このリアル感こそが、しんごっちがこの模型の中に見つけた楽しい世界なんだろうと思います。写真は撮る人の思いがそのまま出てきます。適当にシャッターを押したのではこんなリアル感のある写真は撮れません。

 模型はぼんやり見ていると、どこまでもただの模型です。でもしんごっちの撮った写真には物語があります。バイクに荷物を載せている人、自転車に乗ってこちらに向かっている人、バスの運転手に行き先を聞いている人、バスに向かって歩いている女子学生、どこの街でもあり得る物語がこの写真にはあります。わくわくしながらこの物語を組み立て、その証拠写真のようにこれを撮ったのではないかと思います。

 しんごっちは、こんなふうに小さな楽しみをいっぱい作りだしていました。人生をめいっぱい楽しんでいたんだと思います。

  

 以前11秒の動画から見えるしんごっちの人生の楽しみ方について書いたことがあります。

pukapuka-pan.hatenablog.com

 

しんごっち展は明日11日(土)から17日(金)までぷかぷかカフェで開催します。12日(日)もやります。 

豊かな未来に向けて

 「子どもたちにオペラを・ゆめ基金」財政状況。

 

 収入 

 寄付金 7月7日現在   156,955円

 ワークショップ参加費   25,500円

 チケット収入 3,000円と寄付金付き4,000円が半々として3,500円×150席=525,000円

 合計収入 707,455円

 

 支出

 チラシ印刷代   24,000円

 チケット印刷代  22,400円

 歌のワークショップ 歌役者二人、ピアニスト一人 2回分  160,000円

 「ロはロボットのロ」公演費用  800,000円

 会場費(みどりアートパークと共催のため、3割負担)

   歌のワークショップ リハーサル室、ピアノ 2回 5,830円

   会議室AB   1,680円

   練習室   840円

   ホール、ピアノ  12,960円

   楽屋1,2,3,4  2,880円

   付帯設備(照明、音響) 50,000円

   ピアノ調律      56,000円

   座員弁当材料費   10,000円

   雑費        13,000円

  合計        1,159,590円

  収入ー支出   707,455円ー1,159,590円=ー452,135円

 

  あと452,135円足りません。19日の公演まで、あと10日ばかり。この間にこれだけの寄附を集めるのは至難の業ですが、なんとかがんばるしかありません。

  子どもたちのために、よし10万円だそう! という太っ腹な人が出てきてくれるといいのですが、そんな虫のいいことを言っていても始まりません。1,000円の寄付を出してくれる人を450人、10,000円の寄付を出してくれる人を45人集める、といったことをこつこつ続けていこうと思います。

 子どもたちのために何かしよう、何かしたい、そういう社会貢献したい、と思われる方、ぜひ「子どもたちにオペラを・ゆめ基金」にご協力ください。

 ゆめ基金への寄附は、未来への投資といってもいいと思います。子どもたちがわくわくするような未来、子どもたちが夢を抱ける未来は、この寄附から始まります。子どもたちにおもちゃとかお菓子ではなく、オペラをプレゼントするという企画には、とてつもなく豊かな未来が含まれているように思うのです。私たち自身が、そんな豊かな未来をイメージすること、そしてその未来に向かって実際に歩き始めること、それがとても大事な気がします。実際に歩き始めること、それがたとえば今回のような企画だろうと思っています。豊かな未来に向かって、一緒に歩き始めましょう。

 

   寄附は下記口座へお願いします。

  振替口座は 口座記号 00260-4  口座番号 97844

       加入者名 NPO法人ぷかぷか

 

 パン屋、カフェ、おひさまの台所、アート屋わんどに寄付箱が置いてあります。 

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 寄付金付き1,000円コーヒーも、毎日おいしく入れてみなさまをお待ちしております。ぜひよろしくお願いします。

 パン屋ではキフ子さんたちもお待ちしています。

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 公演のあと、ロビーで魔女との握手会も予定しています。怖がらないで握手してください。

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                              (撮影:姫田蘭)

 

テトとも握手できます。

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                              (撮影:青木司)

 

ココとも握手できます。

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歌役者さんたちみんなと握手できます。

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                             (撮影:青木司)

 

  さぁ、楽しいオペラがもうすぐやってきます。子どもたちの、とびきりの笑顔が楽しみです。

 

 

     

 

 

 

絵巻物

 しんごっち展が11日(土)からぷかぷかカフェで始まります。注目はなんと言っても銀河鉄道の絵巻物。

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 1.2メートルくらいの絵巻物です。全体を撮ると絵が小さくなってしまうので、2枚に分けて撮っていますが、上の絵が下の絵の右側につながります。

 

   絵巻物をそのまま額装したものがこちら。

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 これをしんごっちは中学生の時に描いたというのですから、ほんとうに驚きです。彼が空想した世界のなんという豊かさ。

 現実世界のリアルな列車の先に、宇宙を走る青い銀河鉄道が、うねるように走っています。

 彼が生きていた世界、生きようとした世界、生きたかった世界がここにあるように思います。

 

 脳腫瘍が再発するちょっと前に描いた絵があります。

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 クレヨンの使い方がすごくうまいです。列車の周りの風景はシンプルに、透明になっています。どこまでもどこまでも彼は宇宙にロマンを求め、つき進んでいたのだと思います。

 この絵を描いた数週間後、頭が痛いと絵も描かずに横になった頃から調子が悪くなり、脳腫瘍の再発がわかりました。

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鮮明に見るにはこちら

http://pukapuka-pan.xsrv.jp/index.php?しんごっち展

 

歌役者さんといっしょに盛り上がる

   2回目の歌のワークショップ。今回は1歳1ヶ月の子どもも参加。2時間、楽しめるかな、とちょっと心配していましたが、いい歌には敏感に反応してしっかり楽しんでいたようです。

 ココ役の飯野薫さんの歌を一番いい場所で真剣に聞いていました。こんにゃく座の歌役者さんの歌は、こんな小さな子どもにもしっかり届くんですね。

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  オペラの案内をすると必ず聞かれるのが、「小さな子どもでも楽しめますか?」という質問。「多分大丈夫です」としか答えられなかったのですが、今後は自信を持って答えられそうです。

 

 ウォーミングアップで普通の会話をオペラ風にやる、というのをやりました。紺野さん、木下さん、さらちゃん、麻野さんグループでは、紺野さんが「♪ちびまる子ちゃんがこうしたらどうなるの?」と聞き、木下さんが麻野さんに「♪どうなるの?」と聞き、麻野さんが、「♪こうなるの」と答えるのですが、紺野さんの質問がいつものように「こうしたらどうなるの?」「ああしたらどうなるの?」と永遠に終わらない感じで、麻野さんもその質問になんとか答え続け、みんないつ終わるんだろうかとハラハラ心配しました。

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 参加者の方からの感想

《創作オペラのワークでは、即興で何が起こるか分からない中、人前に堂々と立てる皆さんの勇気と、自由な創造力が素晴らしいと思いました。
 私は人前に立つのも、即興で何かするのも苦手で、昨日は内容がまとまらない中、寺澤さんが「やる!」と言って前に出ていくと、もう頭が真っ白でした。
 自分はまだまだだと思い知らされつつ、この固い頭がもっと自由になれるよう、このようなワークショップに今後も挑戦したいと思いました。》
 結局こういう場では、彼らの表現力が圧倒的に力を持っていることがよくわかります。その表現力と謙虚に向き合うところから彼らとのおつきあいが始まるのだと思います。彼らはできない人たち、だとか、自分の方ができる、と思っている限り、私たちは救われないし、「損!」です。いつも言うように、彼らとのおつきあいしたほうが、絶対に「得」なのです。「得」というのは、人生が豊かになる、ということです。

 

普通の会話がオペラになると、こんなふうになります。 

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 こんにゃく座のオペラは、こんなふうに歌で物語を豊かに膨らませていきます。

参加者の一人はこんな感想を寄せてくれました。

《プロの生の歌声を間近で聴いたのは初めてでした。
生の声は、普段の会話やコンサートホールなど、日常から特別な機会まであらゆる場面で耳にしていますが、
あの空間で聴いた歌には、そのどれとも違う、耳ではなく全身で聴いているような?そんな知覚のしかたをしていたような気がします。
また、体の動きや顔の表情、声の出し方の変化でお話の世界が広がり、舞台のセ ットがなくても引き込まれてしまいました。》
 

 

 林光さん作曲の『雨の音楽』をやりました。雨が乾いた大地をドラムのようにたたき続け、それが新しい命を呼び起こす、という、なんだかすごく元気になれる歌です。私自身カメラを持ったまま「立って、立って」なんていいながら走り回っています。

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 昔三ツ境養護にいた時は、文化祭で体育館のフロアに全校生が輪になって座り、この歌を200人くらいで歌って盛り上がりました。来年2月みどりアートパークのホールでやる予定の「表現の市場」でこの歌を集まった300人くらいのお客さんみんなで歌っちゃおうかな、と今、これを書きながら思いつきました。思いついたことは大概なんだかんだいいながらやっちゃう方なので、来年2月14日(日)の「表現の市場」楽しみにしていてください。

  

 はじまりのパン工場の場面で歌われる歌をみんなで楽しみました。 ここから『ロはロボットのロ』の物語が始まります。

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 去年『森は生きている』の中で歌った「もっともっとパンをちょうだい」の「もっともっと」のところを二手に分かれて、掛け合いのように歌うと盛り上がります、カエルの「ゲロゲロ」役も誰かにやらせてください、と歌役者さんに提案。予想通り、みんなノリノリでした。カエル役の中さん、紺野さんがいい感じで「ゲロゲロ」と合いの手を入れています。

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歌うパートを入れ替えると、もっと盛り上がりました。

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 『ロはロボットのロ』のテーマソング。(途中でiphoneの容量がなくなり途切れてしまいました。ごめんなさい)

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参加した方の感想 

《 歌のワークショップでは、こんにゃく座の役者さんたちの迫力ある生歌にとにかくとにかく感動しました!
 2時間程の短い時間ではありましたが、こんな近くでプロの方の歌や表現に触れ、まるで魔法にかかったかのように、参加した幅広ーい年齢層のみんなが歌でひとつになる!
 そんな、なんとも不思議な感覚に、ドキドキし、ワクワクし、とってもありがたーい気持ちになりました。
 ワークショップに参加して、こんにゃく座のオペラをとても近くに感じることができましたし、7月19日の「ロはロボットのロ」の上演がもっともっと楽しみになりました。》

《 プロの歌声は迫力があり、リハーサル室だとバリバリと響く感じでした。

間近で聞いたココさんの高音が、本番にホールでどのように響きわたるのか楽しみです。
 中さんのゲロゲロの合いの手が妙にピッタリで印象的でした。
大人しそうな方が意外な声で「おーーい!」と叫んだり、逆に大きな体なのに控え目の「おーい…」だったりして、内に秘めたものが声色になって出てくるみたいで、いつもと違う一面を見た感じがしました。
 紺野さん、木下さん、麻野さんのオペラ調会話も楽しかったです。紺野さんの納得いく答えが出るまで「どうなるのー?」が続いて…こっちも「最後はどうなるのー?」と思いながら笑っていました。》

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《 今日は貴重な体験をすることができて、とても楽しかったです。

今までステージ上でしか見たことがなかった歌役者さんをこんな至近距離で見て、歌声を聞けて、一緒の空間で歌ったり盛り上がったりできて、私にとっては大興奮の、あっという間の時間でした。 なんてお得な企画!公演当日が何倍も楽しめること間違いなしですね。
タカオさんもカオルさんも素晴らしくって、もっともっといつまでも歌を聴いていたいと思いました。「もっと、もっと歌を聴きたい〜もっと、もっと〜ゲーロゲロ〜」って感じです。

子どもたちも二人それぞれの反応で、興味深かったです。上の息子は、かなり緊張していました。
日頃、保育園で習った歌を楽しそうに歌って披露したり、お遊戯会では元気にオペレッタの発表に取り組んだりしているので、ワークショップもノリノリで楽しむのかと思っていました。でも、昨日くらいから「なんだかドキドキしてきちゃった…」と初めてのワークショップに不安もあったようです。はしゃぐ私とは違い、なかなか自分を開放して楽しむところまではいかなかったようですが、プロの歌声やピアノ演奏には引き込まれていました。特にピアノが一番印象に残ったようで、「すっごく上手だったよね!どうやったらあんな風に弾けるんだろうね!?」と感心しきりでした。確かに、まるで魔法〜な生演奏でしたよね!軽やかだったり力強かったり…。
あとは「ゲロゲ〜ロ」も気に入ったようです。

下の娘はまだ小さいので、二時間もつか心配していましたが、予想外に場を楽しんでいて驚きでした。皆さんが順番に「お〜い!」と呼びかけあっているのを見ると自分も「あ〜!!」と声を出したり、「雨の音楽」やパン作りの歌では一緒に楽器を吹きならしたり、のびのびと参加していました。 室内をぐるぐる歩き回ったり、皆さんに近寄ったり、終始笑顔でテンション高く、ご機嫌に過ごしていて、「オペラなんて難しいかな…」なんてちょっとでも思った私の予想を軽々と飛び越え、場の空気にすっと溶け込んで、全身で自由に楽しんでいました。 子どもにはかなわないな〜という思いを改めて感じました。
エネルギーを使い果たしたようで、「テトのパンはあ」の頃にはスヤスヤとお昼寝…贅沢〜!最高のBGMだったことでしょう。

歌役者さんだけでなく、ぷかぷかさんとも関われたことも、私にとってはとても楽しかったです。「センターオブジアース」の彼女や「夜中の23時にジャイアンが」の彼をはじめ、役者がそろってますね〜》

 

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オペラのチケット、残り少なくなってきました。お早めにお買い求めください。お問い合わせは、ぷかぷか事務所045ー453ー8511 もしくはみどりアートパーク045ー986ー2441

パパパパパンパン

 魔女は箒にまたがって空を飛び回ります。オペラ「ロはロボットのロ」に登場する魔女は、歌の中で思いっきり宇宙を飛び回ります。なんて自由な魔女なんだ、って感心するくらいに自由です。

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魔女の左に座っている、魔女の娘ジーンが蛙たちと元気に歌います。

ジーンはパンが大好き。ロボットの作るパンが大好きになります。ロボットの嫌いな魔女とぶつかることになります。

 

♪ パパパパパンパン

 まるで魔法

 パパパパパンパン

 

 ヒバリより高く空を舞う

 マウント富士に はしごをかけて

 自由の女神と インド象をのせて

 青い地球をひとまたぎ

 

 パパパパパンパン

 まるで魔法

 パパパパパンパン

 

 ロケットより高く空を舞う

 月の兎を頭に乗せて

 土星の輪っかを浮き輪に変えて

 青い銀河をひと泳ぎ 

 

 パパパパパンパン

 

 もっともっとパンをちょうだい

 もっともっと

 もっともっともっとパンをちょうだい

 もっともっともっと

 もっともっともっともっとパンをちょうだい

 もっともっともっともっと

 もっともっともっともっともっと…

 

 

 後半は昨年のワークショップで作った『森は生きている』の中で、わがままな王様がもっとぷかぷかのパンが食べたい!といって歌いました。

 魔女が宇宙を手玉に取るような勢いのある歌からなだれ込むように後半のパンの歌に入るところが実に鮮やかです。明日の歌のワークショップではこの歌をみんなで歌います。

 

ぷかぷかが好き!

 今年4月に美大を卒業した方をスタッフとして迎えました。それを聞いたある福祉事業所の所長が

「すごいですね。今どこの事業所でも、求人を出してもまず人は来ません。そんな中で、大学の新卒の方が来てくれるなんて、すごいです」

 給料は安いのですが、それを超える魅力をどこかで感じてくれたのだろうと思います。時々ホームページを見て、働きたいという方から連絡をいただきます。

 働きたいではなく、ただただ

「ぷかぷかが好き!」

という方も最近増えています。

 最初の所長の話ですが、求人を出しても人が来ないのは、やはり魅力ある情報を発信していないのだと思います。ぷかぷかは特にそれを意識しているわけではないのですが、元々私が障がいのある人たちに惚れ込んだところから出発しているので、どうやってもそういう切り口でぷかぷかを語ることになります。

 たとえば今日のFacebookページ。カメラを持って事務所からパン屋へ向かっている途中、信号のところで、弁当を運んでいるダイちゃんを見かけました。その姿が単純に

「ああ、いい、いい!」

と思い、シャッターを切りました。その写真がこれです。

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 この写真の説明は

「ダイちゃんが雨の中、お弁当を運んでいました。一日に何度もこの道を往復します。往復するたびに街は少しずつ耕されていきます。」

 ダイちゃんの歩く姿に、うっとりし、こんなことを書いたのですが、日々アップする記事はすべてこういう視点で情景を切り取っているので、自然に私が感じた彼らの魅力を語ることになり、それがぷかぷかの魅力として読む人に伝わって、

「ぷかぷかが好き!」

という人まで現れたのではないかと、勝手に分析しています。

 もちろん一番の魅力は彼ら自身です。彼らがこうやって街を歩くこと、毎日笑顔で働くこと、にぎやかで、楽しい雰囲気のお店を作っていること、ステキな絵を描くこと、すばらしい芝居を演ずること、などが積み重なって

「ぷかぷかが好き!」

となるのだと思います。

 

 

魔女の歌

 オペラ「ロはロボットのロ」の主人公テトは、ロボットとしては性能の悪い、でも、きわめて人間くさいロボットです。最初の自己紹介の歌で

 ♪   僕はロボットです

   でも空は飛べません

   走るのは苦手です

   泳ぐのも苦手です

   ケンカは苦手です

   算数は苦手です

   鉄棒は苦手です

   跳び箱も苦手です

   犬も苦手です

   お化けも苦手です

   ピーマンも苦手です

   苦手なものを数えると

   両手の指と足の指を足しても、足りません

   僕が得意なもの

   たった一つだけ得意なもの

   それはパンを作ることです

 

   僕はパン製造ロボットRKJ502A001

          名前はテトです

 

 オペラ「ロはロボットのロ」は、この性能の悪い、人間くさいロボット「テト」の冒険の物語です。

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 テトが対決する魔女も、歌をよ〜く聴いていると、結構いいこと言っているのです。

 魔女はロボットが大嫌いです。でも、それなりにまっとうな理由があるのです。

 かつてお化けや精霊、妖精やらは人間の仲間だった。この世界には不思議なことがたくさんあり、そこにお化けや精霊、妖精がいた。ところが科学はその不思議な世界を隅に追いやってしまった。私たち魔女はそのせいでこの世界から居場所を失った、というわけです。ロボットは科学の象徴です。

 すごい問題提起だと思いました。

 ぷかぷかカフェの前に大きなケヤキがあり、そこにはトトロが住んでいる、と信じている子どもが何人かいます。時々その子どもたちとわくわくしながらトトロの話をしながらケヤキを見上げます。トトロなんているわけがない、と思う大人たちよりも、はるかに豊かな、楽しい世界を子どもたちは生きています。そしてその子どもたちとトトロの話をして盛り上がる時は、私自身とても楽しい、幸せな時間を過ごすことができます。

 オペラ「ロはロボットのロ」に登場する魔女は、私たち自身が見失っている不思議な世界を生きているのです。魔女の歌が子どもたちに届くといいな、と思っています。

 魔女の歌、しっかり聞いてください。

 

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 オペラ『ロはロボットのロ』の公演は7月19日(日)午後2時より「みどりアートパーク」ホール

 チケット、残り少なくなっています。ぷかぷかのパン屋(921−0506)、もしくはみどりアートパーク(986−2441)へお問い合わせください。

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